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秋は物悲しい。。。中医学的観点からみてみる

先月、「肺」の養生についてお伝えしました。

五行学説で「肺」と「秋」は同じ系統に属しています。
いわゆる乾燥の「燥」も「秋」同じ系統で、この乾燥が
「肺」を傷つけると言われています。
また、「肺」の働きが低下すると、「悲しい」「憂う」感情が
起こりやすいとされています。

先月の「肺」の養生の補足として
今回は、「燥」と「感情面」についてお伝えしていきます。



秋の乾燥は大きく分けてふたつ

二十四節気では
秋は、立秋から立冬までの3か月を指します。

中医学では
初秋を「温燥」、晩秋を「涼燥」と呼びます。
それぞれの特徴や対策をみてみると

「温燥」
◆夏の暑さが残っているところに、秋の乾燥が加わる
◆汗によりからだの潤いが不足し、乾燥しやすくなる
◇体の熱を冷ましながら、潤していく


「涼燥」
◆秋の乾燥の上に寒気が加わり、冬に近づいてくる
◆皮膚、毛髪、喉などが乾燥しやすくなる
◇秋と同系列である【白い食材】を食べて、肺や腸を潤していく


先日の秋分の日がちょうど分け目にあたり、今は「涼燥」です。

日中の気温が、まだ30度を超える日もあるとはいえ
吹く風は、夏と違って乾いた風になってきていますよね。

食べ物など、具体的な対策は先日の記事に載せてありますので
ご参考になさってみてください。

「悲しい」や「憂う」気持ちが起きやすい


秋は、物悲しい気持ちになりやすいと言われています。
これは、気温や湿度の低下によって、呼吸器に変化が起き始めるからです。

悲しい時って、体がうつむき加減になることが多いかと思います。
この体勢は、呼吸しずらく「肺」の働きを低下させます。
逆もまた然りで、「肺」の働きが低下していると
「悲しい」や「寂しい」などの憂う気持ちが起こりやすいです。

意外かもしれませんが
こういう時は、からだを動かしてあげるとスッキリしたりします。
体の動きがあるタイプのフローヨガなどは
呼吸にも意識しつつなので、私的にはすごくオススメです。

「肺」とつながりのある「鼻」「皮膚」


「肺」の状態は「鼻」にもあらわれると言われています。
「肺」の疲れが、鼻づまりや鼻水が出たりなどの症状があわられます。

以前、
「肺」には全身に「気」を降り巡らせる
【宣発(せんぱつ)作用】があるとお伝えしました。
ここに邪気が入ると、その作用が塞ぎとめられ、「肺」とつながりのある「鼻」が詰まります。

また、体の一番外側にある皮膚も、「肺」と同様に呼吸しています。
その循環がうまくいかないと、皮膚の乾燥だけでなく
邪気が入りやすくなります。

これらの対策として、私が実践しているのは

◇天然塩やエプソムソルトなどを入れた
少し熱めの半身浴をする➡上がるときに冷水を足先にかけ、キュッと毛穴を閉める
この時一緒に、水を一口含みながら入浴すると粘膜も同時に潤います。

◇朝一番に、少量の天然塩を口に入れ
唾液がしっかり出てくるまで待ちつつ、朝の準備をする
その後、うがいをすると、唾液の分泌が促され、口腔の乾燥予防になります。

⇧かなりオススメです!

以上、「燥」と「感情面」についてお伝えしました。

乾燥したら、保湿 も大事ですが
もう少し根本的な対策として、ひとつでもご参考になれば嬉しいです。


YO


#中医学
#身体ケア

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