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子育てはお金がかかると聞いていたが、 実際子どもができると身にしみてわかる。 正直、自分にはお金かからない。 服だって食事だって 最低限のものでいい。 ところが子どもにそういうわけにいかない。 いいものを着せてやりたいし、 おいしい物を食べさせたいし、 楽しい所に連れて行ってやりたい。 ただ、それで生活が崩壊しては 元も子もない。 切り詰められるところは 切り詰めていかなければいけない。 外食も月に1度。 洋服もファストファッション中心。 遊園地も数か月に1度。 と
子どもを持つ親の間で、 あいつだけには近寄らない方いい という悪魔のような存在がある。 それがUFOキャッチャーだ。 クレーンゲームともいう。 100円入れてクレーンを操作。 目当ての物を掴んだ、 という喜びは束の間、 ポケットに行くまでに 無情にも落ちてしまう。 そして子どもの残念そうな顔を 見てしまうと、また100円を 投じてしまうのだ。 わずか30秒程度の娯楽。 あっという間に財布の中の 100円がなくなっていく。 たちが悪いのが、 たまに取れてしまうことだ。
テレワークになってから 「いってらっしゃい」と 言われた記憶がない。 むしろ学校や幼稚園に行く子どもたちに こちらが「いってらっしゃい」と 言っている。 2階にある私の仕事部屋。 パソコンと仕事用の書類しかない、 小さな部屋だ。 朝、その部屋でメールの確認など ちょっとした仕事を終えると、 長男が学校に行く時間。 1階に降りて「いってらっしゃい」と 見送る。 その30分後、今度は次男が 幼稚園に行く時間。「ばいばい」と見送る。 次男は「また遊ぼうね」と手を振る。 それ
親子4人で寝るには寝室は狭い。 仕方がないので、私は一人で 別の部屋で寝ている。 次男が大きくなったら使う予定の部屋だ。 夜はなるべく早めにその部屋に行く。 リビングにいるといつまでも 子どもが寝ようとしないからだ。 部屋に行くと、しばらしくして、 次男が歯磨きの仕上げにやってくる。 シャカシャカシャカ。 一旦、うがいをしに出ていく。 そして、今度は絵本を持ってくるので、 読んで聞かせてあげる。 それで私の夜の育児は終わりだ。 二人の子どもに「おやすみ」を告げると、 電
今回のお話は、『マインクラフト』、略して『マイクラ』というゲームを知らないと話がわかりづらいこと、ご了承ください。 二人の子どもがマイクラという ゲームに夢中だ。 このゲームは他のゲームと違って、 プレイヤーが自由に行動するゲーム。 建物を作ったり、フィールドを冒険したり、 アイテムを集めたり、地下を探検したり。 私も子どもと一緒に始めたのだが、 やりたいことが多すぎて、 あっという間に時間が経ってしまう。 決められたゴールがない分、 子どもはすぐに飽きてしまうと 思
子どもをお風呂に入れるのは、 私の担当だ。 毎日、まず自分ひとりでお風呂に入り、 体を洗ってすぐに、 二人の子どもを順番に呼ぶ。 体と頭を洗ってあげて、 湯ぶねにつからせる。 二人が湯ぶねに つかったところで、ひと段落。 お風呂用のおもちゃで遊ぶ 二人の子どもを横目で見ながら、 私は先にお風呂を出る。 バスタオルで体をふき、 ドライヤーで髪を乾かす。 これで自分のお風呂は終了。 次は子どもの番。 ここから、またひと仕事。 なかなかお風呂を出たがらない、 二人の子ども
子どもの成長を見届けていると、 「どこかで似た景色を見た気が」という、 デジャヴ(既視感)に捉われることが 何度もある。 子どもの歯が抜けたとき。 子どもが朝顔を育てているとき。 子どもが自転車に乗れたとき。 子どもが宿題をしているとき。 全部、二度目の景色のような気がする。 なんのことはない、 自分の子どもの頃の姿を重ねてしまうのだ。 そのときの仕草が、 我が子だけあって 自分と似ているからだろうか。 いや、たいていの子どもは同じ仕草だろう。 それでも、デジャヴに捉わ
夏になるたび、近所の神社では お祭りが開催された。 そこに行くのは、私も息子も大好きだった。 夕方、ようやく暑さが落ち着いたころ、 薄暗くなった道を、 妻と4歳になった息子と歩いていく。 神社に近づくと、赤提灯の光が輝き、 太鼓の音が聞こえてくる。 まるで異次元の世界に 入っていくような感覚。 日本人に生まれて良かったと思う瞬間だ。 ただ、そんな物思いに 耽っているのも束の間。 息子のために、 早く食べ物を買ってやらないと。 焼きそば、たこ焼き、唐揚げ、焼き鳥。 バ
父は仕事の関係で海外への出張が多く、子どもの頃あまり遊んだ記憶がない。 ただ、たまに帰ってきたとき、無言でキャッチボールをした記憶は鮮明にある。まだ私は小学生だったと思う。野球はあまり上手ではなく、父のかまえたミットになんとかボールを投げてやろうと必死だった。 しかし、ボールは無情にも父の頭の上を超え、父がボールを拾いに走っていく。自分の下手さを不甲斐なく思った。父は手加減して私に投げかえす。ときおりワンバンドを投げてくる。夕闇の中、そのボールを必死に取りに行った。 映
子どもが大きくなったら 一緒にお酒を飲みたい。 息子を持つ、お酒を飲む 父親なら誰しも思う夢だろう。 20歳か。大学生になっているはずだ。 まだあまり飲めないかもしれない。 最初はビールじゃないかもな。 サークルの話か、アルバイトの話か、 彼女の話か。いや、近々迫るの就職の話か。 ちょうど人生の岐路の話が 聞けるかもしれない。 就職してからが本番だろうな。 仕事のこと、上司のこと、キャリアのこと、 私の息子のことだ、 きっと悩んでいるだろう。 文字通り親身になって答えて
「奇跡ですね」 私の子どもが2人とも対外受精だというと、 そう言われることがある。 最初の子どもが流産したとき、 落ち込んでいる妻に見られないように、 布団にくるまって泣いた。 子どもを作ろうと二人で話しあい、 それから間もなく妊娠。 なんの問題もなく子どもを 授かると思っていた矢先の出来事だった。 すでに妻は30代後半、高齢出産になる。 次こそはと臨んだが、 なかなか授かることはなかった。 二人とも検査は受けたが問題なかった。 時間ばかりが経過し焦ってくる。 そんな
中学生1年生くらいと 小学校高学年の兄弟だろうか。 親は一緒に来ていないらしい。 店内には他にもお客様がいたのに、 なぜその兄弟に目にとまったかといえば、 私にも二人の男の子がいるからだ。 私の子どもは6歳と3歳。 家で退屈そうにしていたので、 Nintendo Switchを買ってあげた。 長男は小学生ということもあり、 「まだ早いかな」という不安を他所に、 大人がやるようなゲームも楽しんでいる。 かたや次男は、 どうもルールすら理解していないようだ。 長男がプレイする