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『世界の端から、歩き出す』(ポプラ文庫ピュアフル)販促〜消えてしまった京都のお店・2

予告通り、前回に引き続き本日も『世界の端から、歩き出す』(ポプラ文庫ピュアフル)に出てくる、今はもう消えてしまった京都のお店。

以下より、ちょっとだけ試し読みできます。
冒頭部分で「ファンタジー?」とか「あやかし系?」とか思われる方が多いようですが、実はこの後はその要素はほぼありません(笑)。


そのお店はこちら、セカンドハウス七条西洞院店。

主人公が、働いているホテルでのトラブルをきっかけに知り合った相手と最初に夕食に行く店です。


このセカンドハウス、実はチェーン店。
と言っても、京都と滋賀(1店のみ)にしかないチェーンですが。


今は新しいサイトになってますが、これを書く為に調べたら、古いサイトがいまだに消されず残ってました。
こちらが、在りし日の七条西洞院店のページ。


見ての通り、古い建物。
大正3年に京都のたばこ王、村井吉兵衛がつくった村井銀行の七条支店です。

ちなみに村井吉兵衛氏関連の建物でおそらく一番有名なのがこれ、東山にある長楽館。
本当に美しい。市内住みなのに、一度泊まってみたい。
昔はレディースホテルだったんだけど、やめてしまったんですよね。


長楽館はJ.M.ガーディナーというアメリカ人技師さん設計ですが、村井銀行は日本人、吉武長一氏の設計。村井銀行、いくつか支店があるんですが、基本この方の設計のようです。
見てくださいよこの立派な玄関。下に向かってずどんと太くなってる、頭のあたりがシンプルな柱形式、ドーリス式オーダーと呼ぶそうです(ドーリア式とも)。
どんより沈んだ灰色の、何ともずっしり感のある外観。


中は一変して白い壁、高い天井と大変明るい、開放感のある空間でした。
セカンドハウスさんはログハウスのイメージでお店を展開されているそうで、天井に木組を貼って、大きな木のテーブルの並んだ、何とも活気のある気持ちの良いお店でした。
奥に金庫室があって、信楽焼を売っていた。「金庫」てまんま書かれた入り口上の文字が素敵でした。

はっきりしたオープン年は判りませんでしたが、2000年頃オープンし、2011年に閉店。
いつ行っても結構にぎわっていたように思うのになあ、残念です。
とは言え、セカンドハウス自体はまだ京都市内に何店もありますよ。
七条店は、今はきょうと和み館という施設になっていて、団体専用レストランと土産物店で構成されているようです。土産物屋部分は一般客も入れるようなので、お近くにお立ち寄りの際はぜひ。ほんとに素敵な建物です。



セカンドハウスの宣伝もしておこう。
大きなグラスのティーオレは、紅茶の層とミルクの層が分かれていて、あえてあまり混ぜずに飲むのが好きでした。
メインメニューはスパゲティですが、隠れた名物、キッシュが好きです。今でこそ出すお店も増えているでしょうが、こんなに昔から、しかも時間帯にかかわらず、いつでも注文できるところはなかなか珍しかった。
今はご時世に合わせて、キッシュもスパゲティもお持ち帰りができるようですよ。ステキ。

スパゲティの名物はこれ、セカンドトマトカルボナーラ。
カルボナーラなんだけど、トマトが入ってる。一食の価値あり。
自分が一番好きなのは、「ツナたまごたらこポテト黒胡椒風味」。味も好きなんですが、この響きを発音するのがたまらなく好き。口が気持ちいい。つい頼んでしまいます。
ベースのソースに好きなだけトッピング増やせるので、お好きなアレンジが可能。

そしてケーキも人気です。いかにもアメリカン、大きくて安くて美味しい。素晴らしい。
いちごとバナナのシブーストが好きです。
京都マルイにケーキの小売りだけのお店があったんですが、3月に閉店してしまいました。そしてつい先日はマルイも閉店。


この後どうするのだろう、マルイの建物。
自分としてはですね、フロアごとにゾーンを分けて、レストランフロアを除いた全フロアで日本全国アンテナショップなどやってほしいんですが。地下1階・1階あたりを丸々京都アンテナショップにして。
今後また大復活するであろう海外観光客の方々も喜ばれるんじゃないでしょうか。


……ああ、また三行程しか販促になりませんでした。
完全に本来の目的を見失っています。
でも楽しいです。
また次回。

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