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【はがきサイズの物語】妄想閉会式 テーマ:閉会

早く終わんねえかな。

体育館の天井に挟まったままのバトミントンの羽を数えるのにも飽きた。

つまんねえなー、合唱祭の閉会式。開会式も面白い印象なんてないけど、あと少しで帰宅が見えているのに人間の話が長くて寸止めされているこの感じ。

なんで“式”がつくものって、大体つまんねえんだろうな?

ただ座っていなきゃいけないから?でも、映画はただ座っていても楽しい。

きっと、誰も面白いことをしないからだろうな。

例えば、今話しているおじいちゃん校長が突然キレキレに踊り出したら、絶対楽しい。
ゴリゴリにアレンジされた校歌なんか流してさ。

校長は着任して初めて体育館の後ろの方まで生声を響かせる。

「メイク サム ファッ○ン ノイズ!!」

俺たちは歓声を上げて、人差し指と親指を突き出し壇上に駆け寄る。

爆竹の音とともに、ステージ後方に勢いよく巨大な垂れ幕が降りる。スローガンは、『終わるな青春、駆け抜けろ閉会式のアンコール』。

家庭科教師がシャウトし、物理教師が体育館の設備をぶっ壊す。

音楽教師のお馴染みの台詞、「楽譜を燃やせ!」に観客はさらに湧き上がる。

大乱闘で阿鼻叫喚。カオスで危険なおれらの修羅場。
永遠に続け、永遠に歌え、これがおれたちの母校だ!!

はっと意識が戻る。校長が俺の顔をもの悲しげにじっと見つめていた。

「こうしてね、人の話を聞かずに寝ている人がいますね。いま、彼が起きるまでどのくらい時間がかかったでしょう?」

体育館に聞こえないため息が広がる。あと10分延長コースだ。

あー、まじで、早く帰りてえ。


Fin

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こんにちは!高木梢です。

今回のテーマは、「閉会」です!

なんとなくその場にいなきゃいけなくて、かといって真面目に出席しているわけでもなく、なんかこう、特に楽しいわけでもない。

今となっては、先生の話していたこととかよく覚えておけばよかったななんて思っています。

私は中学生の頃、授業に集中できないときは廊下の窓を眺めてとりとめのない妄想をしていました。

清潔感のある眼鏡長髪美青年がある日突然数学教師としてやってきて、その人は実は私の初恋の君だった!とか。

中二病を患っていたので、魔術を使う幻影の雪の守護者になってやれやれと言いながらあれよあれよと悪を倒していくとか。

もしくは、先生が廊下の扉をがらっと開けて、「高木さん、ちょっと」と呼ばれ、「あなたの描いた小説が芥川賞を獲ったからいますぐ東京に行きなさい」って早退するとか。(芥川賞がなんたるか全くわかっていなかった)

漫画の読みすぎです、自分。

みなさんは、こういうときどんなことを考えていましたか?

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
素敵な画像をお借りしました。




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