【はがきサイズ?の即興短編】ニーナ姫の小さな冒険 テーマ:誂える
こんにちは!高木梢です。
今回のテーマは、「誂える(あつらえる)」です!
コトバンクのリンクはこちら↓
洋服を誂える、とか言うんですね!
そうそう、なぜ今回のタイトルにはてながついているかというと…
まずはテキスト版本編をご覧ください(ノ)ω(ヾ)
水色のフリル満開のドレス、銀のパンプス、水晶の指輪、などなど。
ニーナ姫の身につけるものはすべて特注でつくられるため、いつもぴったりサイズでした。
デザインも姫の思う通りになるため、いつでも好きな格好をしていられました。
しかし、姫は最近、退屈でした。
たしかに、好きな服はたくさん持っているけど、でもでも何か物足りないのよ!
そこで、街の娘たちはどうしているか、こっそりお忍びで見に行くことにしました。メイドたちや専属の靴職人、諸々のデザイナー達をひっそりと振り切って。
街に出たはいいものの、娘たちはどこにもいませんでした。
やっと見つけたサーカス集団のような三人娘のあとをつけ、姫は大きな衣料品街を見つけました。
靴屋、仕立て屋、ブティック、アクセサリー店、帽子屋などにあるたくさんの魅力的な品物が姫を誘います。
うわあっと感嘆の声を上げ、姫はアクセサリー店に入りました。感じの良い店員が挨拶をし、いろんなサイズの指輪を眺めていると、さっきの三人娘が姫に話しかけてきました。
「あんたさ、ここじゃ見ない顔をしているけど、もしかしてサボり?」
「うちらもそうなんだ!今みんな学校だもんね!」
「てかさ、服めっちゃかわいくない?どこで買ってんの?」
姫は旅行客と慎重に答え、服は家が仕立て屋のためそこでと言いました。
今まで姫は公の場に出ることが少なかったため正体に気づかれることがありませんでした。
4人は服やカバンの話で意気投合し、連れ立ってウインドウショッピングに行くことになりました。
姫がはじめて自分で選んだ既製品たちは、すごく気に入ったものでもサイズが合わず着られなかったり、手待ちのお金が足りなくて買えなかったりしました。
三人娘たちも、好きな格好をしたくても思う通りにならなかったり、お金が足りなくて諦めたりしました。しかし、持っているスカーフやアクセサリーでそれっぽく近付けたり、同じようなデザインの古着を探したりしました。
例えば、そのうちの一人のリサは、親に色のついた服を来てはならないと言われているので、街に出る時は黒のスカートの下にもりもりのパニエを仕込んで「危険な修道女」のスタイルだと大笑いしました。
アンは宝石が大好きですが、本物は高額のため学生のうちはバッタもんでいいんだと微笑み、好きな男の子が買ってくれた小さなすみれ色の石がついたネックレスを大事そうに姫に見せてくれました。
ハンナは王族御用達のデザイナーがつくる物ものに憧れていますが、平民には品物を提供していないため、古着をリメイクしてフリルをたくさんつけたり、パンプスを銀に塗ったり、指輪にきれいな石をのりでくっつけたりしていました。
ニーナ姫は、彼女たちを見て少し自分が情けなくなりました。
この子たちは、自分の好きなスタイルを自分でつくって守ろうとしている。それに引きかえ、あたしは…
「ニーナ、あんたがうらやましいよ。うちも家が仕立て屋だったらなあ」
「ね、うちも自分用の服を誰かに作ってもらいたいよ」
ニーナ姫は、はっとしました。
笑顔で採寸をしてくれるメイドのばあや、姫の好きそうな生地のサンプルを作って選ばせてくれるデザイナーや靴職人たちを思い浮かべました。
「あたし、そろそろ帰らなきゃ」
また遊ぼうな、という声に笑って大きく手を振り、ニーナ姫は王宮に向かって走りました。
帰ったらクッキーでも焼いて差し入れしましょう。あたし、みんなのすごさをすっかり忘れていたわ。
Fin
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。素敵な画像をお借りしました。
…きょろきょろ。
みんなもう、帰ったかしら。
さて、謎解きをいたしましょう。なぜ今回、はがきサイズ?の即興短編となったのか!
その答えは!ババーン!
はがきサイズでは収まりきらなかったからです!
ええーっ!
そこ!ガヤガヤしない!
そう、ここ最近よくご覧になってくださる方の中でお気づきになる方ももしかしているかな?と思うのですが、最近字数が増えちゃって増えちゃって…
書いていると楽しくって楽しくって、あれもこれもどれもそれもって詰め込みたくなっちゃうのよねー
でもはがきサイズって自分で決めたから、それに収まるように頭を使わなきゃなーと軽めに(…)反省しておりますです。
編集もしちゃったし今回上げようか迷ったのですが、せっかく書いたし!毎日更新続いているしな!と、斜め左上を見る少女漫画雑誌の表紙のヒロインのようなきらきらおめめで文字を打ちました。
さしあたっては、いつもご覧くださる皆さま、スキをくださる皆さま、コメントを寄せてくださる皆さま、最高にかわいくて記事にぴったりなフォトを使用させてくださるクリエイターの皆さま、noteを作ってくださりメンテナンスもしてくださる運営さま、いつもいつもありがとうございます。
最高におもしろくてかわいい物語を投稿して、皆さまに恩返しできたら嬉しいです。
これからもよろしくお願いします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?