リメイクパスタ シチリアの郷土料理
シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。
パレルモ地方、今日も快晴です。 先月よりもお天気が安定していて、気持ちがいいです。 やっと本来のシチリアが戻ってきたという感じ。 でもロックダウン中(笑)。 そして今日からトスカーナ地方もロックダウンに突入してしまいました。 東京も増えていると友人達からラインが入りますけれど、増えたと言っても300人くらいでしょう? 検査の数自体がヨーロッパと比べるとずっと少ないそうですが、300人て全然大した事ないように思えるんですが・・・。
イタリアは昨日1日で3万5千人が感染し、500人以上の方が亡くなっています。 って、この数字に慣れてしまってはいけないのですけど。
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さて、一昨日の朝から煮込んで作ったブイヨンですが、昨日はそのお肉をリメイクしてパスタにしました。 その名も「Pasta 'ncasciata」ンカシャータと発音します。 なんだそれ(笑)?
シチリア料理ですよ、郷土料理と言うか家庭料理と言うか。 パスタのオーブン焼きです。 煮込んだ肉を手で裂いて細かくし、トマトソース、チーズの角切りと合わせてオーブンへ。 私は玉ねぎも入れました。
味としてはアマトリチャーナに似ています。
このンカシャータというのは「チーズと混ぜた・・・」的な意味があります、勿論シチリア方言でですけどね。 カーチョと言うのは方言でチーズ一般の事を表す言葉で、語源はラテン語の「カーゼウム」。 イタリア語でチーズ製造所や酪農工場の事を「caseificio」と言いますが、これもラテン語が語源だと言うことがわかります。
じゃあイタリア語でチーズを表すformaggio、フォルマッジョはどこから来たのか? これはギリシャ語が語源らしい・・・。 ややこしい・・・。
ややこしい話は置いておいて、このパスタは余ったお肉、余ったチーズを全部一緒に混ぜてオーブンで焼くという、昔からのリメイク料理なんです。 私も冷蔵庫に半端に残って硬くなっていたチーズを数種類使いました。 どうしてもちょっとずつ残ってしまう事が多いのです。 ピリ辛のトマトソースを作って、チーズを切って、肉を裂いたら全部をませて容器に入れるだけの簡単なものですが、シチリア人は好きですねぇ。
先週クリーム系が多かったので、久し振りのトマト系であります。 そう言えば今年の夏、例年と比べるとトマトソースの出番が少なかった様に思えます。 大抵8月中旬にはトマトソースに飽きてしまうのですが、今年はあまり作らなかったので飽きることもなく夏を終えました。 意識的にではなかったのですけれど。
なので、このトマトソースのパスタは美味しく頂きました、自分で作っておいてなんですけど。
実はリメイク料理って好きなんです。 このパスタの様に既に存在している物を作るのも楽しいですが、一から自分で考えるのも好きですよ。
先週の山の様に作った野菜スープも、
肉団子を加えて、
実は作り過ぎてしまった肉団子もリサイクル
キノコと一緒にクリームソースで。
こんな感じで形を変えて行かないと飽きるのです、私。 そして一種の頭の体操になると言うわけ、一石二鳥のリメイク料理。 そして根が怠け者なので、ある物をちょこっと変えて新しい物にするって、楽なんですよね。 リメイク上手は手抜き上手と言うことです。
でも今日のランチはパスタ・ンカシャータが半分残っていて、あそこから更にリメイクはちょっと無理そうだから、そのまま食べましょう。 2日なら続いても問題なく食べられますから。
まだお肉もスープも残っています。 これらをどうリメイクするかも考えないと。ロックダウン中の良い暇潰しになっています。