テイスティングスキルは、正しいインプットから始まっている。
感覚を使ったロースト技法の使い方のnoteでの解説は、実はテイスティングにおける高度な応用としての使い方であることに、視点を切り替えると理解できることだろう。
一般的にテイスティングは表現を目的として考えがちであるのだが、テイスティングの目的意識を切り替えることで、モノづくりとして活かすことが可能となる。
何を述べているのかと言うと、テイスティングでの分析とは、脳内で香りをたどっていけることにより、その特定の香りがどこから登場してきている香りの情報であるのかを分析をすることが可能となるからである。
なので、ローストにおける味づくりのための感覚の使い方には、ローストによって変化をしている味づくりの要素の変化は、ローストの設定のポイントとボリュームであることがフレーバーから認識することが出来るのであれば、ローストの設計図からその設定のポイントとボリュームを変更することで整えることが可能になるということである。
目線としては、コーヒーの液体を口に含んだそのフレーバーからそれらはたどることが出来る情報であり、素材を見る目線というよりは、ローストと結びついたフレーバーを見るという目線であるのだと思っている。
なのでSCA(スペシャルティコーヒー協会)が指導している生豆を評価するためのコーヒーテイスティングの目線とは異なる目線がローストにおける味づくりのためのテイスティングである。
コーヒーの味わいをコメントすることも、コーヒーの味づくりをすることも、どちらにも言えることは香りの情報をたどれるようになることにあるのだと言える。
香りの情報をたどれるようになるためには、脳内にインプットされた香りの情報がきちんとした規則性のもとでカテゴライズされていることが重要である。
なので、正しいテイスティングを学ぶためには、脳内にインプットする際の規則を学ぶことでもある。
そこを学ばない限り、正しいインプットが出来ていかないため、異なるカテゴリのコメントをしてしまう事例がとても多いのはそのためでもある。
何にでも言えることであるが、論理的な思考のもとで、正しい学びのための仕組みを理解して、順序よく学ぶことが大切であることを認識をしている。