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当店の専門性とは、美しい焙煎表現のために「美しさの状態を解明すること」から始まる味づくりだった。

ボクの取り組み続けている専門性とは何か?
という漠然とした疑問がふと頭によぎり、深く考えてしまった。

そしてたどり着いた答えは、美しさの状態を解明することなんだと気づき、自身でも深く納得をしたのだった。

基本的には、美しさを登場させるために焙煎による味づくりという取り組みに当たるのだけれど、それだけでは美しさの本質を表現することが成り立たないことを経験から感じていたため、美しさを表現するためにはどのようなことを取り組んでいかなければならないのかを考え、そしてその目標に向けて取り組み続けていくことになり、現在に至っている。

そして、美しさを表現するためには、美しさの状態を解明し、美しさの成り立ちを解析することから、それをローストの設定に置き換え表現することで、美しさの状態をローストにて表現することが可能となるという考えになり、この取り組みという道を真剣に歩いていくことになっていった。

なので、当ショップの専門性を問われたのなら、「表現のための美しさの状態を解明」するために取り組み続けているショップだと述べるかもしれない。
それは、同じコーヒー豆でも、美しさの状態の解明が進めば、眼で見た感動した景色を心で感じられる情景へと変換し、その状態の成り立ちの解明から、それをローストの設定へと変換することで、風味は心で感じられる情景となり、それは美しさの状態と重なり深くそして静かに感情にまで届く美しさの表現となり得る。

良質なコーヒー豆が入手できれば、感動するコーヒーに仕上がるものではない。
すべては、目標のために繋がっていなければならない。
当ショップではその目標が美しさを表現することであり、そのために当ショップは、美しさの状態を解明することで、仕入れ、ロースト(焙煎)、抽出とすべての工程において、どのような状態を整えていかなければならないかという状態の解明が必要とされていたのだと気づき、それらすべてを整えることが当ショップの焙煎士としての役割であると考えているのです。

そしてこれまでの美しさを表現するための解析の結果、コーヒーの味づくりにおいて美しさを表現するために必要な要素とは、2つの状態の成り立ちを解明することにあるというところまで辿り着いている。

一つ目の状態とは、使用する生豆とローストの組み合わせにおける挙動変化を感受能力にてその関係性を解明することからの、美しさの状態を表現するためのロースト技法の組み立て方の解析にある。いわゆる焙煎技術と呼ばれているものであり、その範囲には使用する生豆とロースト手法との関係性が含まれた、ローストにおける操作と表現とが合致することを目的するロースト技術の解明である。
そしてこのロースト技術の解明には、二つ目の状態の解明が不可欠となっている。

その二つ目の状態とは、自然界の中で感じられる”美しさ”という状態の解明にある。
二つ目の状態を解明するためには、感覚にて美しさを感じられる能力を必要とするため、まずは美しさの本質を感じている人から、美しさの目線を感じられるようになるために学ぶ必要性があるため、経験上とても時間を必要とする。
そして感性を育み、美しさを感じられるようになって初めて、美しさの状態を認識できるようになるため、その美しさの状態を分解し、分解したそれぞれの状態を解析することで、その美しさの成り立ちの状態の解明に近づけるようになる。
そしてそれを、ローストの設定に置き換えることが美しさの表現となってゆく。

この2つの状態の解析が解明が進歩することで、美しさの状態を狙ってローストで表現することが可能になる。それはどちらが欠けても美しさの表現は成し得ることは不可能であると考えている。
そのために、上記の2つの状態の成り立ちを解明するために、分析の解像度を上げていくことを目標に取り組み続けている。






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