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【創作小説】まわれ!今川やきくん!ベルギーの巻(11)


「ぺぺぇ…」


お茶の間アイドル名脇役の座をかけ、ヒヨコさんに挑む気満々だった顔だけ青い鳥のペーちゃん。

ロッ○ーのテーマとともに 青コーナーで 今川やきくんと出番を待っていたけれど…。


「生まれきた全ての命は 一つ一つがとても大切なもの」

「ピー」

「この世に生まれ、それぞれ一生懸命に生きてきた命の証しを、新しく生まれた命が受け取ってくれるのよ」

「ははぁーー」
「ぺぺぇーー」

「最初から争いや 競うために生まれてきたのではないと思うの」

「な、なんだか …。そう…だ! “ 命の伝統 ” なんだ…な…」

「ぺ…」

「お、思い出したぜーーーー!中国の月餅たち!そう! こ・こ・ろ!!伝統は 心の希望を受け継ぐんだ!」

「ペッペーーーー!」

「あ、そ…そうよね。命には 心がある。何もかも そこから始まるんじゃないかしら…?」

「おお!おーーーーっ!!そうだ!顔だけ青い鳥よ!」

「ぺ?」

「黄色いハンカチを三角に折って、ほっかむりしなさい」


え? 


「ぺ?」

「日本には幸せの “ 黄色いハンカチ ” ってーのもあるんだぜーーーーっ!」


意味わかんない…。


「ペーちゃん!イースターに生まれてきたヒヨコさんと同じ、黄色くなりなさい」

「ぺ?」

「ペーちゃんもイースターで生まれ変わり、命の伝統を受け継いでいくんだ!」


おまいが受け継げ…。
それに わざわざ黄色いハンカチ かぶらなくても、ペーちゃん 元から黄色いだろ…。


「ピー」

「ぺー」



ははは…。12話へ続く

…と思う。

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