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読書感想文・備即書忘録027:『 完全教祖マニュアル 』 著:架神恭介

読書感想文・備即書忘録027

『 完全教祖マニュアル 』

著:架神恭介


ここでは、ざっくりと「概要」をご案内して、私なりの「感想」をラフにご案内しておこうと思います。
 
ここで紹介する本は、本来ならは、ご自分で買って読んでいただくだけの価値がある。そう思うからです。


概要

この本は、宗教の本質を鋭く分析しながら、立ち止まって「教祖」になるための方法を解説した刺激的な1冊です。

本書の最大の特徴は、世界の三大宗教から現代の寛容宗教まで、古今東西の宗教を問題に分析し、その共通点や戦略を行っている点です。

宗教を「集客装置機能」として捉え、教義の作成から信者の獲得、組織づくり、さらには奇跡の挑戦方まで、実践的なアドバイスを提供しています。

特に印象的なのは、著者が宗教の本質を、まるでディズニーランドにでも行くような「日常からの飛躍」と捉えている点です。


日常の論理とは異なる別世界の価値観を提供することが、宗教の魅力であり、人々を惹きつけると思います。

本書は、一見すると宗教を冷笑的に扱っているように見えますが、実際には宗教の持つ力や人々の心理を深く理解した上での分析が行われています。

「煽り、救済を考える」という戦略は、多くの宗教に共通する手法であり、その効果と危険性を著者は冷静に指摘しています。

『完全教祖マニュアル』の面白さは、真面目な宗教研究と心地よいバランスが絶妙な点にあります。


実にウィットのとんだ書き方で、笑わせながら、宗教の戦略を鋭く掘り下げています。

本書の意義は、宗教を批判的に分析しながら、その本質的な役割や人々の心理的ニーズを浮き彫りにしている点にあります。

宗教を「集客機能」として伝えてきた側面も認められています。

総じて、この本は、宗教に関心を持つ全ての人々にとって、新たな視点と深い洞察を提供する刺激的な一冊だと言えるでしょう。


読者に宗教の本質を理解させ、より批判的かつ柔軟な思考を問いとして投げかけています。

ただし、本書の内容は時に閲覧可能なもので、宗教的に深く帰依している人々にとっては不快に感じる部分もあるかもしれません。

『完全教祖マニュアル』は、宗教研究書でありながら、マーケティングや組織運営の本としても読むことができる多面的な内容です。

宗教という形式を借りて、人々の心理や社会の仕組みを解明しているという点で、現代社会を理解する上でも貴重な一冊となっています。



感想


この本は、一見すると宗教に関する本のように思えますが、実は宗教団体の運営、組織の運営方法やリーダーシップの本質、人間の心理について深い洞察を与えてくれています。

本書では、宗教団体がどのように作られ、運営されるかが詳しく説明されていますが、これは会社や店舗、セミナーなどの一般的な組織の運営にも近い部分が多くあります。

教義を作ることは、企業がビジョンや理念を作ることに似ています。

組織を成功させるためには、明確なビジョンを持ち、次に向かって人々を引き出す力が必要なのです。


宗教団体が信者を増やして維持するための布教活動は、ビジネスで言うところの「顧客を増やし、維持活動する」と似ています。

企業も、顧客を引きつけ、長く頑張ってもらうために努力します。本書を読むことで、マーケティングと人との関係づくりの基本について理解できます。

宗教がどのように人々の不安を解消し、希望を考えるかについての説明も、ビジネス的に考えるものがあります。

同様に、企業が商品やサービスを提供する際には、顧客の不安を取り除く、安心感や未来への期待を持って頂くことが大切です。


これにより、その商品やサービスを信頼し、長く使い続けられます。

宗教団体が信者同士のコミュニティを作り、強い帰属意識を持てるように、企業や学校でもチームワークや組織文化が大切です。

強いチームワークがあると、みんなを支え合い、より大きな成果を出すこの点は、ビジネス活動にも十分に応用できると感じました。

社会では、リーダーとしての役割組織の影響力を正しく理解することが求められます。


本書は、宗教団体の運営から学べる「倫理的なリーダーシップ」の重要性が強調されています。

リーダーは、ただ人々を導くだけでなく、正しい道を示し、倫理的な行動に責任があります。

また、組織文化が人々の行動や考え方に与える影響力も無視できません。

良い組織文化は、人々を成長させ、チーム全体をより良い方向へ考えますが、悪い文化は人を不安にさせたり、能力を発揮できなくさせたりします。


この本から学べる4つのポイントはリーダー、リーダーになる人にとって非常に重要なポイントです、

1)批判的思考を育てる:ただ情報を鵜呑みにするのではなく、いろいろな視点から考え、分析する力が大切です。 特に今の社会では、SNSやニュースなどでたくさんの情報が飛び交っていますが、それはをしっかりと見極める力が必要です。

2)リーダーシップの本質:リーダーとはただ指示を出すだけではなく、チーム全体を考え、正しい方向へ導く責任があります。部署活動だけでなく、プロジェクトにおいても、このリーダーシップの考え方は役に立ちます。

3)人間心理の理解:人がどのように考え、行動するかを理解することは、周囲とのコミュニケーションを円滑にする上で重要です。 上司や先輩、同僚と良い関係を築くためにも、人間心理を理解することが役に立ちます。

4)社会システムへの理解:宗教を初心者が学ぶ社会の仕組みや人々の行動原理を理解することで、社会の中で自分自身の行動を考えるべきことが考えられます。この仕組みをザックリと知っておくことは非常に重要です。


この本は、宗教をテーマにしていますが、実は組織運営やリーダーシップ、人間心理についても深い提案を与えてくれる本です。

私たちがこれから社会で活動していく中で、組織での役割や人との関わり方を学ぶためのヒントがたくさんあります。

個人として、これからの社会生活やキャリアを考えながら、社会の1員として、より良い未来を考えていきましょう。


これが「マーケティング&マネジメント セミナー講師の視点」で読み解いた「この本」に関する感想です。

アファリエイトではなく、単純な紹介です。
とても良い本ですよ。

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