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読書感想文・備即書忘録033:『 この国の同調圧力 』 著:山崎雅弘

読書感想文・備即書忘録033

『 この国の同調圧力 』

著:山崎雅弘


ここでは、ざっくりと「概要」をご案内して、私なりの「感想」をラフにご案内しておこうと思います。
 
ここで紹介する本は、本来ならは、ご自分で買って読んでいただくだけの価値がある。そう思うからです。


概要


この本は、日本社会に根深く存在する同調圧力の問題を多角的に分析し、その影響と対策論じた重要な1冊です。

本書の最大の特徴は、同調圧力を無意識文化的特性としてではなく、日本人の心理や行動に深い影響を考慮して「見えない力」として捉え、その構造を詳細に考察している点です。

「見えないチカラ」は、歴史的な背景や社会システム、教育など様々な側面から同調圧力の源泉を探り、その力が相当なものだった事実が浮き上がっています。

特に印象的なのは、同調圧力が日本社会の様々な場面で作用している具体例を豊富に挙げている点です。


学校での「みんなも我慢しているんだから」という教師の言葉や、職場での暗黙の残業強制など、読者にとって身近な事例、同調圧力の遍在性を実感させてくれます。

本書は、同調圧力が個人の自由や創造性を阻害し、社会の発展を黙る可能性があることを鋭くエグッています。

特に、集団が間違った方向に進んでも修正できない危険性や、特攻や集団自決といったとんでもない事件、同調圧力のマイナスの側面を強調しています。

著者の山崎氏は、同調圧力に対する解決策として、個人の自由と多様性を尊重する社会の構築の重要性を説いています。


公共での協調性を選択つつ個人の自由を確保する方法を提案している点は、現実的で実践的なアプローチとして評価できます。

この本の意義は、日本社会に深く根付いた同調圧力という問題を、科学的かつ客観的に分析し、その克服の道筋を示した点にあります。

総じて、『この国の同調圧力』は、現代日本社会を生きる全ての人々にとって、新たな視点と深い洞察を提供する貴重な一冊だと言えます。

この考え方は、読者に日本社会の本質を理解させ、より自由で創造的な社会の実現に向けた思考の切っ掛けになると思われます。


結果、この本は、孤独な社会批判にとどまらず、私一人一人が自分の行動や思考を見直し、より豊かな社会を築くためのヒントを与えてくれる重要な1冊です。

社会の在り方に疑問を感じる全ての人々にとって必読の書と言えるのかもしれません。



感想


山崎雅弘氏の『この国の同調圧力』は、日本社会に強く存在する「みんなと同じでなければいけない」という同調圧力について詳しく分析した本です。

同調圧力とは「みんなと同じことをするべき」「みんながそうだから、自分もそうしよう」という無言の圧力です。

社会生活でも他人と同じ意見を持ったり、同じ行動をとったりでも、同調圧力が強すぎると、本当は違う意見があっても、それを言えなかったり、自分らしさを失ったりすることもあります。

同調圧力はビジネスの世界でも大きな影響を与えています。


例えば、企業は「みんなが使っているから」という理由で商品を売ることがあります。

この考え方や戦略は、非常に使いやすいため、マーケティングでは同調圧力を利用して商品を売ることがよくあります。

ただし、同調圧力が強くなると、次のような問題が起こります。

同じような考え方や行動をとることが増えるため、多様な意見や個性が黙殺されてしまいます。


ビジネスで言うと「後発で同じ商品を販売した場合」、どうしても「値下げ合戦」に付き合うこととなり利益率を大きく圧縮してしまいます。

これがビジネスを行う社内であれば、同じ新しいことをするように圧力がかかると、新しいことに挑戦するのが怖くなります。

同調圧力が強い会社では、従業員がアイデアを提案しない文化が醸成されてしまうことになり、企業の成長が遅れることもあります。

「みんなと同じなら安心」という考えが広まると「失敗しない方が賢い」「仕事をしない人の方が賢い」と、リスクを避けようとする傾向が強まります。

これでは、挑戦することが少なくなり、成長のチャンスを逃してしまうかも知れませんん。


この本から私たちビジネスマンが学べることはたくさんあります。

1)自分の意見を大切にすること
周りの意見に流されず、自分の考えや価値観を持つことが大切です。自分の意見をしっかりと持ち、それを表現できる力が、将来のキャリアや人間関係においても役に立ちます。

2)批判的思考を育てること
「みんながそうしているから」ではなく、自分で考え、物事の向こうを見つめる力を養うことが重要です。 社会生活や未来の仕事でも、周りに流されず、自分で判断できる力が求められます。

3)多様性を尊重すること
上司や先輩、同僚など、周りの人たちはそれぞれ違う考えや価値観を持っています。それを尊重し、正しく合うことが、より豊かな人間関係を築くために大切です。

4)変化に柔軟に対応する力を持つこと
社会やトレンドは常に変わっています。その中で、同調圧力に流されるのではなく、変化を受け入れ、自分らしい道を歩むための柔軟な対応力が必要です。


山崎雅弘氏の『この国の同調圧力』は、日本社会に深く根付いた同調圧力の問題を鋭く調査し、その影響や​​弊害を分析しています。

自分の意見を大切にし、多様な価値観を尊重することが、将来の成功や幸せにつながるということを学ぶことができます。

同調圧力にただ従うのではなく、自分の価値観を持ち、多様性を受け入れる姿勢を身につけることが、より自由で創造的な社会を築くための始まりです。

自分自身で自分の得意を把握し、自分の未来をしっかりと考え行動することが、未来を切り開く力になるのです。


これが「マーケティング&マネジメント セミナー講師の視点」で読み解いた「この本」に関する感想です。

アファリエイトではなく、単純な紹介です。
とても良い本ですよ。

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