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freestyle読書日記

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「おまえたち、私と一緒に祈りたいのかね?」「僕たちが決してお祈りをしないことは、ご存知のはずです。そうじゃなくて、僕たちは理解したいんです。」 (アゴタ・クリストフ「悪童日記」)
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#読書

メタバースより「俺バース」 - ジェニー・オデル、注意経済、折坂悠太

ジェニー・オデルの「何もしない」(How to to nothing)を読んだ。余暇を含めた全ての時間を…

【最近のマンガ話#3】和山やま「夢中さ、きみに」、または、干渉しない多様性という存…

メインのブログに書いた記事からの転載です。 和山やまの「夢中さ、きみに。」に男子校を舞台…

【最近のマンガ話#2】池辺葵「ブランチライン」、または、社会とは値札である

メインのブログに書いた記事からの転載です。 池辺葵「ブランチライン」の1巻を読んだ。女性…

【最近のマンガ話#1】「チ。地球の運動について第4集」または、ルールを守らせる側に…

メインのブログに書いた記事からの転載です。 最近読んだいくつかのマンガについて語りたい事…

「本は一冊では本にならない」(#104)

この記事とても共感した。自分も完全な移り気派だ。最近はさらにひどくて一冊の本だけを集中し…

向田邦子がビヨンセすぎて人生に前向きになれそうだ - 「手袋をさがす」

またメインのブログに書いた記事からの転載です。 ----- Spotifyのポッドキャスト番組「ホン…

優しさとはあきらめである - 「春にして君を離れ」by アガサ・クリスティー(#102)

メインのブログに書いた記事から転載。 アガサ・クリスティーの「春にして君を離れ」を初めて読んだら最高の小説だった。全ページ全センテンス全ワードが好きだ。ポアロは登場せず、殺人事件も起きない小説であり、発表当時はクリスティーが名前を隠して別名で発表していたらしい。 けれどもこの小説は推理小説よりもずっとミステリーでホラーでスリラーだ。なぜなら「自分は他人の気持ちを理解できていないのではないか」という恐怖に訴えかける小説だから。以下、ネタバレありの感想である。 あらすじ主人

一般向けのAI本の名著リスト

本を読むのと同じくらい、本のリストを眺めたり作ったりするのが好きだ。メインブログの方に以…

#99 If thenとマインドハッキングと無能の鷹と

Jill Leporeのノンフィクション”if then”を読み始める。1960年代に投票行動をデータ分析して…

若林エッセイと独学大全と(#98)

オードリー若林正恭さんのnoteを購読し始めた。一緒に飲みに行って話を聞いているような気分に…

人はみな「自分」という名の精神病棟に入院している患者(#97)

タイトルの字数が短歌。 映画「カッコーの巣の上で」を見直したらめちゃくちゃよかったのでそ…

#93 「刺さる」を英語で言うと

何冊かの本をサンプルで乱読。プロフェッショナル・マネージャー、GAFAxBATH本、小島信夫「ア…

#92 ブラッドベリと永遠の若さと

仕事が重くて疲れている。疲れてくると「キレイな文章が並んでいて、しかもすぐ読み終わる短編…

#91 クソつまらない仕事と

「ブルシット・ジョブス」の日本語版が出たらしい。読もうと思っていた本。世の中になぜクソつまらない仕事があふれているかを語る一冊。 が、4千円もする、かつ電子版が今のところ無いので購入をためらってしまう。とりあえず原書のサンプル版だけダウンロードした。 「生活の発見」という本によると、そもそも仕事が自己実現とか自分の価値観や生き方の表現につながるようになったのはここ数十年とかの短い歴史しかないようだ。ただ、「誰のために何をしているのかワケわからない仕事」ができたのも産業革命