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6がつ29にち/散文詩
「どうですか」
「うん、まあまあ、ぼちぼち、ふふふ」
そんな返答が嫌いだった。
「あんた、かしこおに生きなあかんじょ」
そう言われてもっと嫌いになった。
賢く生きるために、自分を守るために。社会と共感の接点を断つことが賢く生きることなら、バカでいいやと駆け出した。パトカーを避け、深夜の町をママチャリで走るみたいに。そんな日々を繰り返し、見た痛い目も、もちろんあった。
問いに「ううん、まあ大変
夜、ネムノキを探して
(雑記)
花が咲くと木の種類がわかりやすくていい。ゆらりゆらりと揺れる薄ピンク色のネムノキが、いまのざわめく気持ちを刷毛で撫でつけるようで次第に落ち着いてくる。そこにも、ここにもネムノキ。遠く離れても、わたしは、世界は繋がっていると思わせてくれる。夜にはほんとうに眠ってしまうのか確かめに、ナイトウォッチングに出かけよう。
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おぎゃあと生まれて物心ついてから、ほんの数年前まで死にたいと思わず
声に出して読みたい阿波弁で、スペキュラティブなライティングについて考える
こないだな、ライター講座に行ったんよぉ。ほこでな、課題っていうか、ワークっていうか。ほこで集まった、うちも入れて5人おったんやけどな、各自で考えるシートみたいなん配られたんよ。ほんなかに、書いとったこと、話さしてな。
まあ、いろいろ書く欄はあったんやけどな。一個、ずばーん!ずきゅーん!て来たんがあってな。ほれが、「伝えるまたは表現することで、何かを掴んだ体験」て項目だったんよ。
うちな、絵描く
十円と二千円の かみさま
ーーどこに住んでも、何を信じてても、神さまのひとつやふたつ、誰しも持ち合わせてるものだ。
えっと、神さまのつくりかたは知ってる?難しくなんかないよ。
ときどき、いつ入れたか分からないものがポッケに入ってる。そんな経験、誰にだってあるでしょ?まるで、わたしに会いたかったかのように、わたしの手の中に現れる瞬間。
リサイクルショップで買った服にたまたま、何でもないクリップがひとつ入っていたり。道を