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【読書】夏目漱石解体全書 増補版(香日ゆら)

 2024年9月9日(月)、香日こうひゆらさんの『夏目漱石解体全書 増補版』を読みました。河出書房新社からの出版です。読了したというよりは、2時間ほど、気になるところから読んでみたという感じです。記録を残します。

■読んだきっかけ

 今回は、フォローさせて頂いているY2K☮さんの紹介記事(↓)を読んで「面白そう!」と思い、手に取りました。ありがとうございます。

■読んでよかったと思った点

①漱石をめぐる人々

 家族、友人、門下など、夏目漱石(1867〜1916)をめぐる人々が、イラストつきで掲載されています。友人である正岡子規などは、私も知っていましたが、門下については、あまり分かっておらず、面白く読みました。
 特に目を引いたのは、他として最後に掲載されていた岩波茂雄(1881〜1946)です。岩波茂雄は、岩波書店の創業者とあります。こうした古くからある出版社と文壇の関係は、1つの視点なのでしょうが、私の中では、今回、少し結びついた次第です。
 また、本書では、各人と漱石の年齢差が記載されています(例:妻の夏目鏡子は[−10])。漱石より年上か年下かが、ぱっと分かり、理解に役立ちました。

②オススメの文献などの紹介

 著者の香日ゆらさんが、参考文献や(文学館などの)図録を紹介していました。次に読むとよい本が分かり、ありがたいです。 
 こうした形で、気になる作家については、少しずつ文献を読み、学んでいきたいと思いました。

③漱石が身近に感じられる

 本書は、それほど厚くなく、夏目漱石の一生が双六形式で紹介されていたり、写真が時系列でアルバムとして紹介されていたりします。分かりやすい形式で、漱石の人生が掲載されていて、漱石が身近に感じられるように思いました。

■最後に

 私が漱石に興味を持つ理由として、大きく2点あるようです。1つは、小説家として、夏目漱石が森鴎外(1862〜1922)と並び、二大文豪と称せられることにあります。もう1つは、評論家として、漱石が明治維新後の「日本」をどのように捉えたか、その視点にあるようです。
 大学の講義や講演で、夏目漱石についての話を聞くとき、私の中で、この2つがごちゃ混ぜになっているような気がします。相変わらずですが、勉強不足です。2点目については、小説もさることながら、評論などをもう少しきちんと読んでみようと思います。

 最後に、冒頭の画像は「夏目漱石」で検索し、ピッピさんの作品を使用させて頂きました。ありがとうございました。
 本日は以上です。

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