【オペラ(映画館)】蝶々夫人
2024年6月、映画館でオペラの『蝶々夫人』を観ました。英国ロイヤルオペラ・バレエ シネマシーズンです。上映期間は、2024年6月7日(金)〜6月13日(木)でした。
■はじめに
私は、長崎に近いところで育ったこともあり、『蝶々夫人』は一度観たいと思っていた作品です。ただ、あまり恋愛ものは見ることが少なく(得意ではなく)、しかも、オペラなので「難しいかも。」と思っていました。
今回、映画館で鑑賞して「(少なくとも私は)分かりやすい!」と思いました。後述しますが、設定が日本で、日本の所作の指導などあったようで、割とすんな作品の世界に入ることが出来ました。
■あらすじ
■感想①:日本的演出
(1)作品成立の流れ
まず、配布チラシをもとに、Wikipediaで補足しながら、作品成立の流れについて記載します。
(きちんと本で調べていなくて、すみません。)
作品の成り立ち上、日本人が直接は関わっていいないことに少し驚きました。
(2)日本的演出など
少し上記しましたが、(今回のイギリス版のオペラについてでしょうか?)日本人のガイド的な演出が入っているようです。所作や着物の着方などでしょうか。
そのため、日本人の私が見ても、それほど違和感ありませんでしたし、入りやすく、むしろ原作に日本人が入っていないことに驚いた位です。
オペラなので声楽に集中するべきなのかもしれませんが、やはり衣装や役作りなどに意識が向いてしまう部分もあります。
そして、この項目に記載すべきか迷いましたが、私が注目した登場人物がいます。その名も「スズキ」です。スズキは、蝶々夫人に仕える女中です。領事などが蝶々夫人の家に来た際に、追い払ったりしていました。例えるなら「竹」のようなイメージで、自己犠牲的な蝶々夫人とはまた違う「日本人らしさ」を感じました。
■感想②:プッチーニの世界
今回のオペラ『蝶々夫人』は全三幕でしたが、私が印象に残った場面がいくつかあります。
その一つが、第二幕で、ピンカートンの帰りを喜んだ蝶々夫人が、スズキとともに花を摘み、部屋を花で飾る場面です。そこで「部屋を花で飾りましょう。夜の空が星で飾られているように。」といったニュアンスの台詞がありました。
ここで、「夜の空」や「花」「星」が出てきますが、他の場面にも「天からの子」など、「自然」や「宇宙」などを想起させる言葉がありました。こうした表現がプッーチー二特有のものなのか、それとも原作に依るものなのか、時代性に依るものなのか。プッチーニの世界観についてはもう少し調べてみたいです。
ここまで書きつつ、色々な方のHPを見て、もっと聴くべきところが、たくさんあることに気づきました。「織り込まれた日本の楽曲」や『ある晴れた日に』『かわいい坊や』などなど。
もう一度、観る機会がありましたら、もっと基本に忠実に聴いてみたいです。(他にも、スズキが男性2人と歌う場面が印象に残ったりしたのですが、私のピントがややズレているかもしれません。この項目はお目汚しになったかもしれず、申し訳ありません。)
■感想③:ラストシーンと最後に
最後の場面で、蝶々夫人がどのような決断を下すのか、ネタバレになるので詳しくは伏せます。
しかし、原作がアメリカ人ながら、明治期の日本(長崎)の状況をよく捉えているように思いました。私は、読書などでも外国の作品に触れることは少ない方ですが、海外から見た日本という視点からもう少し読書してみたいと思います。
冒頭の画像は「(詳しい理由は伏せますが)昆虫採集」から検索し、いぜむさんの画像を使用させて頂きました。ありがとうございました。
本日は以上です。
【指揮、出演者のメモ】
※HPより抜粋
◇指揮
ケヴィン・ジョン・エドゥセイ
◇出演
B.F.ピンカートン:ジョシュア・ゲレーロ
ゴロー:ヤーチュン・ファン
スズキ:ホンニ・ウー
シャープレス:ラウリ・ヴァサール
蝶々さん:アスミク・グリゴリアン
神官:ロマナス・クドリャショヴァス
書記官:リー・ヒッケンボトム
蝶々さんの母親:エリル・ロイル
ヤクシデ:アンドリュー・オコーナー
叔母:エイミー・キャット
ボンゾ:ジェレミー・ホワイト
ドローレ:クラウディア・フレミング
ヤマドリ公:ヨーゼフ・ジョンミン・アン
ケート・ピンカートン:ヴェーナ・アカマ=マキア