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やらないことリストの作り方!自由になればキャリアの選択肢が広がる
毎年、年明けに「やりたいことリスト」を作るのが、楽しみなイベントとなっています。
「こんなことが叶ったらいいな」「これを達成したら面白そう」と、想像や妄想をするのが何より心地良い時間です。
ただ、年が終わる頃に、いろんな感情が湧いてきます。
達成できたこと、叶ったことは素直に嬉しい。
でも、手付かずで残ってしまった項目を見ると、「あれ?なんでこれやらなかったんだっけ?」と自問自答して歯痒く感じることもあるわけです。
そんなときに感じるのが、時間が、お金が、こころの余裕がもっとあったら…ということ。
周囲でも、こんな人たちはたくさんいます。
仕事が忙しくてやりたいことに時間が割けないと感じているビジネスパーソン。
家のことと仕事を精一杯両立させ、自分の時間を後回しにしがちなワーママさん。
「とにかく時間が足りない」という声を本当によく聞きます。
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そんな中で出会ったのが「やらないことリスト」を作ること。
「やること、やりたいことじゃなくて、やらないことを決める?」
そのアイデアにピン!とアンテナが立ちました。
そして、実際に作り始めてみて、それがただのリストではなくて、自分の価値観をも明確にしてくれる奥深いツールだということに気づきました。
このnoteでは、自分自身の経験をもとに、「やらないことリスト」の作り方や、実際に感じている絶大な効果について紹介します。
「やらないことリスト」とは?
「やらないことリスト」は、自分が「やめる」「今はやらない」と決めた行動や習慣をまとめたものです。
例えば、次のようなものがあります。
・SNSをダラダラと見続けない
・気乗りしない飲み会やイベントは勇気を持って断る
・他者からの期待に過剰に応えようとしない
・自分がいなくてもいい会議には無理に参加しない
私の場合は、最初にリストに書き込んだのは「年齢を言い訳にするのをやめる」でした。
「年甲斐もなく」とか「今から始めても遅いかな」といった考え方が、自分の中で結構強かったんです。それに気づいたとき、「それって、自分で可能性や新しいチャンスを狭めたり、逃していることだよな。なんだか勿体無い!」と思えたからです。
「やらないことリスト」のメリット
得られるメリットとしては、次のようなものがあると思います。
・本当にやりたいことのために時間やエネルギーが注げる(キャリアの幅が広がる)
・ストレスや負担を軽減できる(メンタルの安定になり、心に余裕が生まれる)
一方で、気をつけたい点としては、
・他者に誤解されたり、疎遠になる可能性がある
・享受できてるものを手放す決断が難しいこともある
ことなどが考えられるかと思います。
実際の成功例
以前紹介した『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』の著者、弁護士のキム・ユジンさんは、「やらないこと」を決めたことで人生を好転させた一人です。
彼女が書籍の中で語るエピソードには、こんな会話がありました。
「キム先生、今日のお昼はお約束あります?」
「はい!今日は一緒にお食事できないんです。明日なら大丈夫なんですが…」
「あ、どなたかと先約がおありなんですか?」
「ええ、自分との約束があるんです!」
このセリフを聞いた人たちは、最初は少し驚いたそうです。
でも、次第に彼女の考え方を理解し、むしろその姿勢を尊重するようになったそう。
「やらないことリスト」は、単に不要な行動や習慣を削るだけではないということです。自分が本当に大切にしたいこと、やりたいことに時間やエネルギーを注ぐことができるツールともいえそうですよね。
「やらないことリスト」を作る理由
時間が足りない理由は「優先順位の混乱」
時間が足りないと感じる理由の多くは、「やるべきこと」を決める基準が曖昧なことや、優先順位が混乱している状態にあるからだと思います。
例えば、上司からの急な依頼や同僚の雑談に付き合ううちに、本来やるべき仕事に割く時間が減ってしまったり。そうした積み重ねが、大きなロスにつながります。
「やらないことリスト」を作ることで、何に時間を使うべきかが明確になり、優先順位を正しく設定できるようになります。
「他人軸」で生きることのデメリット
「他人軸」とは、自分の行動や選択が他者の期待や意見に影響されてしまっている状態です。他人軸で生きると、例えば、次のようなことが起きてしまいます。
・自己肯定感の低下
他人の期待に応えることが基準となり、自分のことを後回しにして、達成感や満足感が得られない。
・ストレスが増える
他者の価値観を優先し、自分の価値観に反する行動や選択をとり続けることで、心理的負担が大きくなる。
・意思決定が遅れる
他者の意見や考えを気にしすぎることで、決断力が鈍り、行動に移すタイミングを逃す。
・時間の浪費
他者に合わせた行動をとることで、自分のために必要な時間が奪われる。
・自己理解が曖昧になる
他者の期待に応え続けることで、自分が本当に何をしたいのかが見えなくなってしまう。
「やらないことリスト」を作ることで、自分の価値観や理想に基づいた選択がしやすくなり、「自分軸」を取り戻すきっかけにもなります。結果として、キャリアや人生の選択肢を広げたり、自分自身の豊かさにもつながっていきます。
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「やらないことリスト」の具体的な作り方
ここからは、実際に私が行った「やらないことリスト」の作成ステップを紹介します。
取り組みやすい「シンプル版」と、自分の価値観を掘り下げて考える「深掘り版」と2つの方法を用意しました。それぞれ、自分に合った方法を選んでみてください。
【シンプル版】
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Step1:現状を振り返る
・まず、1週間〜1ヶ月ほど、自分の日常の行動を観察します。
・どの行動やタスクにどれだけ時間やエネルギーを使っているか、簡単に記録します。
・その中から「やめたい」「やらない」と思うことをピックアップします。
Step2:メリットとデメリットを考える
・「やらない/やめることで得られるメリット」や「続けた場合のデメリット」を書き出してみます。
Step3:リストを作る
・最後に、どのように「やめる」かを、具体的な行動に落とし込みます。
記入例(シンプル版)
![](https://assets.st-note.com/img/1737622964-dhofPvSDjTC9kLnOX2sauKNV.jpg?width=1200)
【深掘り版】
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こちらは、単に行動を振り返るだけでなく、自分の「思考」や「心」が動いた瞬間に着目する方法です。この視点を取り入れることで、表面的な行動だけではなく、自分が本当に大切にしていることや価値観に気づくことができます。結果的に「やらない理由」がより明確になり、実行しやすくなります。
Step1:現状を振り返る
・行動を記録するだけでなく、その瞬間の「思考」や「心の動き」にも注目します。
・行動の前後で感じた感情を「ポジティブ」「ネガティブ」「両方」に分類してメモします。
観察記録例(深掘り版)
![](https://assets.st-note.com/img/1737623721-c57N10WSyYA2TiZjOMtIJvUB.jpg?width=1200)
Step2:価値観に基づいて選ぶ
・上記を観察から見えてきた価値観を整理し、自分にとって「やめるべきこと」を選びます。
・やめる理由や、その結果得られる良い影響も考えます。
Step3:リストを作る
記入例(深掘り版)
![](https://assets.st-note.com/img/1737624448-AsevZiRO7p093xDdyjCNnSEw.jpg?width=1200)
カテゴリーの案としては、「学び・知識」「仕事・キャリア」「人間関係」「健康・セルフケア」「お金・経済」「パートナーシップ・家族」「環境」「余暇・趣味」などがあります。
Step4:定期的に見直す
・「やらないことリスト」は、一度作って終わりではなく、定期的に見直してみることをお勧めします。状況や気持ちの変化に応じて、リストをアップデートしていきましょう。
・具体的には次の観点でチェックします。
実際に「やらない」と決めたことを守れているか?
新しく追加したいものはあるか?
反対に、必要なくなったものはないか?
このように時折見返したり、柔軟に変更できるようにすると良いと思います。
Step5:小さな一歩から始める
いきなり大きな変化を求めずに、まずは小さく始めてみるといいと思います。
例えば、私の場合は、「朝の30分間はスマホに触らない」「夕方4時以降はカフェインをとらない」「夜10時以降はメールを見ない」ことから始めました。
「やらないことリスト」の効果
「やらないことリスト」をはじめてみて、特に感じた効果を3つ紹介します。
1. 時間と心の余裕が増えた
余計なタスクや雑念を減らすことで、時間的な余裕が生まれました。それだけではなく、心の安定や平穏も感じられるようになり、日常のストレスが減った気がします。
また、「やりたいこと」や「やるべきこと」に集中する時間も増えて、結果として効率が上がった実感があります。
2. キャリアの選択肢が広がった
時間に余裕ができたことで、新しい知識を得るための時間が確保できるようになりました。本やイベントで専門分野を深めたり、逆にこれまで触れたことのないジャンルの本を読むことで、自分の引き出しが増えたと感じます。例えば、研修を行う際にも、伝えられる内容の幅や深さが広がり、それが新しい挑戦やご縁につながることも増えました。余白を生みだせたことでキャリアに新たな可能性をもたらす効果のありがたさを感じます。
3. QOL(生活の質)の向上
「やらないこと」を明確にすることで、他者からの期待やプレッシャーに振り回されず、自分が本当に大切にしたいことにフォーカスできるようになりました。
その結果、自分の人生を自分でコントロールできているという満足感や、自己効力感が高まっています。小さな選択の積み重ねが、自分自身の軸を強くしなやかにしてくれていると感じます。
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「やらないことリスト」は、自分の価値観を明確にし、限られた時間とエネルギーを本当に大切なことに注ぐことができるありがたいツールです。私自身、このリストを作ったことで、日々の選択がシンプルになり、自分の時間が満たされていると感じます。
「忙しい」「時間がない」と感じることは、誰にでもあると思います。そんな時は、「やること」を増やすことではなく、「やらないこと」を決めてみるのはいかがでしょうか?
自分の人生を、自分の価値観でデザインできるようになる感覚を、ぜひ味わってみてくださいね。