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【ブックガイド】とびきり面白い、読む縁起物たちをご紹介 あつまれ十二支の本♪

なんだこの記事?、と思われた方へ、起こったことをそのまま書きますと、
年末のある日、終わらない仕事を抱えてのたうち回るつれづれに、思いついてしまったのです。はい、現実逃避。
しかし、12冊並べてみたらあら不思議。面白い本しかないではないですか。
なので、急遽ブックガイドを作りました(そもそもの仕事はまだ終わっていないけど、これが載るころにはいくらなんでも完成している……はず!)。お正月休み、そしてまだまだ長い1月の夜、こたつでみかん食べたりしながら1匹ずつ制覇したら、2025年はいいことばかりが起こる予感がします。
みなさま、よいお年をお迎えください。来年も面白い本と映画とドラマとアニメと漫画とゲームと音楽とお芝居とダンスとアートと、おいしいごはんとそのほかもろもろ素敵なものに、たくさん、たくさん出会えますように!

*13冊目は名作・北村薫『八月の六日間』で主人公が山に持っていった本なのです。どこから読んでも、何度読んでも面白いので、締めくくりに入れてみました☆



子 | 連城三紀彦『夜よ鼠たちのために』(宝島社文庫)

2014年版『このミステリーがすごい!』「復刊希望! 幻の名作ベストテン」第1位
意外な真相が胸を打つ、サスペンス・ミステリーの決定版

脅迫電話に呼び出された医師とその嫁婿が、白衣を着せられ、首に針金を巻きつけられた奇妙な姿で遺体となって発見された。なぜこんな姿で殺されたのか、犯人の目的はいったい何なのか……?深い情念と、超絶技巧。意外な真相が胸を打つ、サスペンス・ミステリーの傑作9編を収録。

宝島社オフィシャルサイトより引用

丑 | 小松左京『厳選恐怖小説集 牛の首』(角川ホラー文庫)

小松左京ファン必読! 選りすぐりの恐怖小説集

「あんな恐ろしい話はきいたことがない」と皆が口々に言いながらも、誰も肝心の内容を教えてくれない怪談「牛の首」。一体何がそんなに恐ろしいのかと躍起になって尋ね回った私は、話の出所である作家を突き止めるが――。話を聞くと必ず不幸が訪れると言われ、都市伝説としても未だ語り継がれる名作「牛の首」のほか、「白い部屋」「安置所の碁打ち」など、恐ろしくも味わい深い作品を厳選して収録した珠玉のホラー短編集。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

寅 | 田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』(角川文庫)

世代を超えて愛される、65万部突破のロングセラー。

車椅子がないと動けない人形のようなジョゼと、管理人の恒夫。どこかあやうく、不思議にエロティックな関係を描く表題作のほか、さまざまな愛と別れを描いた短篇8篇を収録した、珠玉の作品集。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

卯 | ピエール・シニアック『ウサギ料理は殺しの味』(創元推理文庫)

とてつもないブラック・ユーモアが横溢する仏ミステリの傑作。

レストランのメニューにウサギ料理が載ると若い女が殺される! 女占い師と彼女にほどこしを受けるホームレス、ウサギ料理が好きな男、金ではなく高級商店の新入荷品で上客を取る娼婦。絡み合う人間関係。ある日、「ウサギ料理をメニューに載せるな」という脅迫状がレストランに届く。この町に何が起きているのか?

東京創元社オフィシャルサイトより引用

辰 | 月村了衛『機龍警察〔完全版〕』(ハヤカワ文庫)

日本SF大賞&吉川英治文学新人賞受賞の“至近未来”警察小説シリーズ第一作

テロや民族紛争の激化に伴い発達した近接戦闘兵器・機甲兵装。新型機〈龍機兵〉を導入した警視庁はその搭乗員として三人の傭兵と契約した。警察組織内で孤立しつつも彼らは機甲兵装による立て籠もり現場へ出動する。だが事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた……

早川書房オフィシャルサイトより引用

巳 | 道尾秀介『球体の蛇』(角川文庫)

「あなたが殺してくれたのね」

あの頃、幼なじみの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった……狡い嘘、幼い偽善、決して取り返すことのできないあやまち。矛盾と葛藤を抱えて生きる人間の悔恨と痛みを描く、人生の真実の物語。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

午 | 河崎秋子『颶風の王』(角川文庫)

生命は結ばれ、つながってゆく――人と馬、6世代にわたる交感の物語。

明治期、東北。許されぬ仲の妊婦ミネと吉治。吉治は殺されミネは逃げる途中、牡馬アオと雪洞に閉じ込められる。正気を失ったミネは、アオを食べ命をつなぎ、春、臨月のミネは奇跡的に救出された。
 生まれた捨造は出生の秘密を知らぬまま、座敷牢に閉じ込められたミネを見舞い暮らす。アオの孫にあたる馬と北海道に渡ることを決心した捨造は、一瞬正気になった母から一切の経緯が書かれた手紙を渡され、今生の別れをする。
 昭和、戦後。根室で半農半漁で暮らす捨造家族。捨造は孫の和子に、アオの血を引く馬ワカの飼育をまかす。ある台風の日、無人島に昆布漁に駆り出されたワカとほかの馬たちは島に取り残される。捨造と和子はなすすべもない。
 平成。和子の孫ひかりは、和子に島の馬の話を聞かされていた。ひかりは病床の和子のために島にいる馬を解放することを思い立ち、大学の馬研究会の力を借りて、野生馬として生き残った最後の一頭と対峙するが……

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

未 | 米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』(新潮文庫)

味わえ、絶対零度の恐怖を。ラストの1行で世界が反転。新世代ミステリの旗手が放つ衝撃の暗黒連作。

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。

新潮社オフィシャルサイトより引用

申 | 伊坂幸太郎『SOSの猿』(中公文庫)

世界最強の猿からユングまでを召還し、小説の可能性に挑戦した、著者入魂の記念碑的長篇!

株誤発注事件の真相を探る男と、悪魔祓いでひきこもりを治そうとする男。二人の男の間を孫悟空が飛び回り、壮大な「救済」の物語が生まれる!

中央公論新社オフィシャルサイトより引用

酉 | 原浩『火喰鳥を、喰う』(角川ホラー文庫)

全ては「死者の日記」から始まった。これは“怪異”か、或いは“事件”か。

信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの出来事。ひとつは久喜家代々の墓石が、何者かによって破壊されたこと。もうひとつは、死者の日記が届いたことだった。久喜家に届けられた日記は、太平洋戦争末期に戦死した雄司の大伯父・久喜貞市の遺品で、そこには異様なほどの生への執着が記されていた。そして日記が届いた日を境に、久喜家の周辺では不可解な出来事が起こり始める。貞市と共に従軍し戦後復員した藤村の家の消失、日記を発見した新聞記者の狂乱、雄司の祖父・保の失踪。さらに日記には、誰も書いた覚えのない文章が出現していた。「ヒクイドリヲクウ ビミナリ」雄司は妻の夕里子とともに超常現象に造詣のある北斗総一郎に頼ることにするが……。 ミステリ&ホラーが見事に融合した新鋭、衝撃のデビュー作。

KADOKAWAオフィシャルサイトより引用

戌 | 馳星周『少年と犬』(文春文庫)

直木賞受賞! 犬を愛するすべての人に捧げる感涙作

2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか……

文藝春秋オフィシャルサイトより引用

亥 | 中島らも『ガダラの豚 1~3』(集英社文庫)

超能力・占い・宗教。現代の闇を抉る物語。まじりけなしの大エンターテイメント。日本推理作家協会賞受賞作。

アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に。妻の逸美は神経を病み、奇跡が売りの新興宗教にのめり込む。大生部は奇術師のミラクルと共に逸美の奪還を企てるが…。

集英社オフィシャルサイトより引用

南方熊楠『十二支考 上下』(岩波文庫)

奔放な語り口で自在に繰り広げられる知の饗宴

『十二支考』というように十二種の動物,もっとも牛は書かれていない.書誌的には,1914年1月から十年間にわたり,雑詩「太陽」に連載された.1914年が寅年なので,第一回目は虎となっている.十二支は中国から伝来した知識であるが,それは日本人の日常生活に深く浸透しており,本書でも十二支にちなむ動物たちが言あげされる.そうした世間の需要に応えるように,南方もかなり読者にサービスして,該博な知識をたっぷり紹介しており,興味あふれる内容なのである.
(「解説」より)

岩波書店オフィシャルサイトより引用


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