すっかり夜が長くなってきたこのごろ。
とっておきのお茶を、あるいはおいしいお酒をお供に、
壮大な物語に挑んでみるのはいかがでしょう。
かつて『源氏物語』を挫折した前科がある、ロマンティック苦手勢の担当ですが、たいがい大人になって読み返してみると、決して恋だけの話ではないのですね。
恋と、その影響が動力となる宮廷政治劇がめっぽう面白い。
そう思って読むと、恋という現象の理不尽さは、あらためてとっても面白い。
甘い、辛い、甘い、辛い、とこれは無限に摂取してしまうやつではないですか!
こういうのもっと読みたい、と思ったら存外いっぱいあって仕事にならなくなってきたヤバイ――というわけで、皆様も同じ沼に引き込むべく、LOVEはばっちりあるけどLOVEだけじゃない、企みに満ちた大河ファンタジーの数々をご紹介します。
田辺聖子訳『光源氏ものがたり 上下』(角川文庫)
光源氏の波瀾万丈の人生を楽しく読み解いた、源氏物語入門書。
山田風太郎『八犬伝 上下』(角川文庫)
山田風太郎流「南総里見八犬伝」、驚嘆の伝奇ロマン長編!
レベッカ・ヤロス 原島文世:訳『フォース・ウィング-第四騎竜団の戦姫- 上下』(早川書房)
灼けつくような恋と、死を。
かみはら『転生令嬢と数奇な人生を1 辺境の花嫁』(早川書房)
「生まれ変わったけどなにすればいいの?」
チートなしの転生令嬢、平穏に暮らすだけど思っていたのに、衝撃の人生どんでん返し!
阿部智里『烏に単は似合わない』(文春文庫)
大ヒット和風ファンタジー「八咫烏シリーズ」の伝説はここから始まった!