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常安香耶衣 芸術で世界を平和に 松本深志高校→東京大学文学部 PF/再エネ/国際関係/セルビア/芸術/アート/音楽/ダンス/日本文化/絵画 芸術で世界を平和に🕊

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常安香耶衣 芸術で世界を平和に 松本深志高校→東京大学文学部 PF/再エネ/国際関係/セルビア/芸術/アート/音楽/ダンス/日本文化/絵画 芸術で世界を平和に🕊

最近の記事

武器を楽器に-セルビアの芸術家-

セルビアのアーティスト 昔から争いの絶えないセルビアという国で、武器から楽器を作り、演奏をしているアーティストがいる。 そもそもセルビアという国について知っている方はどれくらいいるだろう。 バルカン半島に属する旧ユーゴの1国である。第一次世界大戦のきかっけとなった国であることが示しているように、昔から争いが絶えず、多くの民族が混在している。 そんなセルビアで、スクラップヤードの使われなくなったライフルやヘルメット、ミサイルなど集め、楽器に作り替えているのが、芸術家のニコ

    • クリストとジャンヌ=クロード“包まれた凱旋門”

      21_21 DESIGN SIGHT 六本木のミッドタウン東京内のミッドタウン・ガーデンの中にある、21_21 DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト)というギャラリーを訪れた。 平日の昼間だった上に天気が不安定だったからか、客数はそれほど多くなく、年齢層は幅広い印象だった。 21_21 DESIGN SIGHTは、2007年に三宅一生を創立者として始動した。この名称は、英語で優れた視力を表現する「20/20 Vision (Sight)」から取

      • セーラームーンミュージアム

        六本木ミュージアム 六本木の、2018年9月に閉館した「スヌーピーミュージアム」跡地にオープンした「六本木ミュージアム」が、今期は「セーラームーンミュージアム」として美少女戦士セーラームーンの展示が開催されている。 美少女戦士セーラームーンミュージアム 平日昼間に訪れたが、ミュージアムから出てきた方やカフェに並ぶ方たちでミュージアム外に人だかりができており、人気ぶりを実感した。 会期は以下の通り3つに分かれており、私は第1期に訪れた。 Vol1 :7月1日(金)~9月

        • 矢沢あい展 ALL TIME BEST

          新宿高島屋 矢沢あい展 新宿高島屋で開催されている矢沢あい展を訪れた。 平日昼間にもかかわらず、若い女性客で非常に混雑しており、数々の人気作品を生み出してきた矢沢あいの人気を改めて実感した。 展示内容 本展示は、300点におよぶ直筆原画やイラストを中心に、初公開の関連資料から連載当時のふろくカットに至るまで厳選したアイテムが展示されている。 展示冒頭は、『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』に掲載された挿画が数多く展示されている。 以降は、『天使なん

          歌枕 あなたの知らない心の風景

          サントリー美術館 平日昼間に東京ミッドタウン内のサントリー美術館を訪れたが、前回の北斎展に比べて客数は少なかったため、ゆったりと鑑賞することができた。また年齢層は比較的高く女性が多かった。 歌枕 あなたの知らない心の風景 まず、「歌枕」とは何か。 古来より日本人の感情や情景を表す手段として「和歌」が詠まれてきたが、この和歌の中で繰り返し登場し、特定のイメージが定着した土地のことを「歌枕」という。 この歌枕を聴くだけで、ついには実際の風景を知らなくとも、その土地のイメージ

          歌枕 あなたの知らない心の風景

          特別展アリス「へんてこりん、へんてこりんな世界」

          森アーツセンターギャラリー 六本木ヒルズの展望台横にある森アーツセンターギャラリーで、7月16日から始まった特別展を訪れた。 夏休み前の平日昼間だからか、また森ビル内で複数の展示が同時開催されているからか、女性客のみで客数は多くなく、ゆっくりと鑑賞することができた。 特別展アリス「へんてこりん、へんてこりんな世界」 本展示は、「不思議の国のアリス」で有名なアリスの物語の完成に至る経緯や挿絵の展示、時代の変化に伴うアリスの変化や各分野への影響について、幅広く展示されている

          特別展アリス「へんてこりん、へんてこりんな世界」

          自然と人のダイアローグ ーフリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまでー

          上野の国立西洋美術館 平日の昼間に訪れた上野美術館周辺・上野公園あたりは非常に混雑しており、美術館内は学生や主婦が特に多くみられた。 国立西洋美術館は今年リニューアルオープンしたこともあり客数が多かったのだろう。当館は、フランス政府から寄贈返還された松方コレクションの展示を主としており、本館はリニューアルを経てル・コルビュジエ設計による創設当時の様子に近づいた形になっている。 自然と人のダイアローグ ーフリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまでー 国立西洋美術館リニュ

          自然と人のダイアローグ ーフリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまでー

          『Immersive Museum』印象派を体感する

          日本橋三井ホール 平日の昼過ぎ、日本橋のCOREDO室町1にある日本橋三井ホールで開催されている「Immersive Museum」を訪れた。 チケットは時間制、平日の昼過ぎにもかかわらず非常に混雑しており、客層は若い方が大半であった。SNSやテレビで取り上げられていることもあり、「映え」を求める若者が訪れている印象だった。 床にはクッションやすのこがおかれており、観客が自由に座って見たり立って歩いたりできるようになっていた。 「Immersive Museum」

          『Immersive Museum』印象派を体感する

          ファン・ゴッホー僕には世界がこう見えるー

          角川武蔵野ミュージアムについて 埼玉県の所沢にある角川武蔵野ミュージアムは、住宅街に囲まれた一角に、近づくとその建造物の異質さ・異様さに驚くほど、独特な建物である。 あの有名な隈研吾設計のミュージアムは、外から見ると水に浮かんだ巨大な岩のように見える。 内装は黒をベースにしたシックなイメージだが、各階ごとに異なる展示が用意され、それぞれが非常に個性的だ。 特に「本棚劇場」は見たことがある方も多いだろう。2階分の吹き抜け部分いっぱいに高く積み上げられた本棚は実際に見てみても

          ファン・ゴッホー僕には世界がこう見えるー

          蜷川実花「瞬く光の庭」展

          東京都庭園美術館について 東京都庭園美術館で開催されている蜷川実花の「瞬く光の庭」展を訪れた。 本美術館は朝香宮家の邸宅を美術館にしたものであり、アール・デコ様式を取り入れた歴史的建造物として国の重要文化財に指定されている。 また、その名の通り美術館の周りには大きな庭園が築かれており、西洋風・日本風庭園がそれぞれ設けられている。 蜷川実花「瞬く光の庭」展 平日の昼間だったからか客数は少なく、客層としては女性がほとんどであった。 本展示は、旧朝香宮邸の室内装飾や庭園の借景

          蜷川実花「瞬く光の庭」展

          ガブリエル・シャネル展

          三菱一号館美術館 今回のガブリエル・シャネル展が開催されている三菱一号館美術館は、三菱地所が管理する美術館で、二重橋前駅直結、丸の内の真ん中にある美術館だ。 この赤レンガの建物は、三菱が1894年に建設した「三菱一号館」(ジョサイア・コンドル設計)を復元したもので、赤いレンガと緑の植物のコントラストが綺麗な一角の中にある。 内装も階段や廊下がモダンで美しく、私の母校である松本深志高校・東京大学の校舎を思い出させるようなものだった。 ガブリエル・シャネル展について 平日

          ガブリエル・シャネル展

          ゲルハルト・リヒター展

          東京国立近代美術館 皇居のすぐ横にある東京国立近代美術館は竹橋駅からすぐのところにある。調べたところ、日本で最初の国立美術館らしい。 今回ゲルハルト・リヒター展を訪れたが、平日の昼間にもかかわらず意外とにぎわっており、現代アート作家の展示だからか、おしゃれな若者が多くみられた。 一方、常設展の方の客層は年齢層が高く、客数はあまり多くはなかった。 美術館は4階建てで常設展が充実しており、またショップとレストランが別棟で併設されていて、東京のど真ん中にあるにもかかわらず地方に

          ゲルハルト・リヒター展

          アーティゾン美術館

          美術館について アーティゾン美術館はもともとブリヂストン美術館という名で1952年に開設されたが、2020年にArt×Horizonを組み合わせた「アーティゾン美術館」という名前で再オープンした。 美術館1~2階が8mものガラスで覆われ、また中には吹き抜けもあることで、開放的なイメージであり、展示室や家具もこだわっており、シンプルで洗練されたイメージであった。 私は今回、『Transformation 越境から生まれるアート』の展示会を見に行ったのだが、チケットを見せた後

          アーティゾン美術館

          バルカン室内管弦楽団~世界をつなぐ日本人~

          バルカン室内管弦楽団とは バルカン室内管弦楽団は、日本人指揮者の柳澤寿男さんが2007年にバルカン半島の民族共栄を願って設立したオーケストラだ。 2009年には、常に軍隊が警備し民族を隔てる「対立の橋」が存在するミトロビッツァで開催されたが、たった14人の団員のたった50分のコンサートを開くのに、多くの国連職員や軍隊、警察の協力のもとで行われた。これは、南北対立約20年ぶりにもなる両民族の共演であった。(今では世界史の教科書にも記載されている。) そもそもバルカン半島とは

          バルカン室内管弦楽団~世界をつなぐ日本人~

          世界における『北斎』

          サントリー美術館の北斎展 サントリー美術館で開催されていた北斎展を訪れた。 平日の昼過ぎにかかわらず会場は非常に混雑していて、客層としては全体的に年齢層が高かったが、外国人の方も多かった。 非常に混んでいたため、十分に観覧できなかったが、私が気になったのは北斎の作品を所有している外国人コレクターの紹介エリアだ。いままであまり目がいかなかったところだが、今回、ただ作品を見るだけでなく違った点に着目することを意識してみた。 イギリス人コレクター 北斎展では、6人のコレクタ

          世界における『北斎』

          直島の現代アート

          瀬戸内海の現代アート 昨年、友人に誘われ香川県の直島を訪れた。それまで、恥ずかしながら直島という島の存在や、ここで現代アートが盛んであるという事実を全く知らなかった。 訪れるにあたっていろいろと調べてみたところ、直島以外にも、瀬戸内海の小さな島々でそれぞれのアート作品が展示され、島自体がアートであふれているということを知った。 私が印象に残った作品を中心にいくつか紹介していこうと思う。 そもそも、なぜ瀬戸内海の島々で現代アートが盛んなのか。 直島にあるベネッセミュージアム

          直島の現代アート