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モダンの5つの仮面/日本人が歩いてきた道

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日本人の意識が、なぜ1970年代に大きく変わったのか? それは、ビデオの登場によって映像の視聴体験がまったく別の形になったからです。 ビデオの登場以前は、『見たくても見られない』…
1975年には、時間意識の大きな断層があります。 そのことをテレビマンガをテーマにひもときます。
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2022年3月の記事一覧

23/『巨人の星』のデカダンス

<3,663文字> 【記事のポイント】『巨人の星』の『消える魔球』と『宇宙戦艦ヤマト』の『ワ…

24/初めて映像として記録された戦争

<3,009文字> 【記事のポイント】第一次世界大戦は、1895年に誕生した映画技術によって『動…

25/革命の理想と旅立ちの夢

<2,857文字> 【記事のポイント】ロシア・アヴァンギャルドは、歴史上もっとも政治に近づき…

26/アメリカの理想とドイツの実利

<3,458文字> 【記事のポイント】第一次世界大戦を通して、世界の覇権はヨーロッパからアメ…

27/ハーケンクロイツとドクロ

<3,080文字> 【記事のポイント】『旗』というアイテムには、不思議な魅力があります。『錦…

28/歴史とマンガを貫く滅びの美学

<2,822文字> 【記事のポイント】『帰る場所を失ったヒーロー』という設定は、『あともどり…

29/ニューヨークが美術の都になった理由

<3,085文字> 【記事のポイント】ヴァルター・ベンヤミンが指摘したように、19世紀の(時代的な)首都はパリでした。一方、20世紀の首都はニューヨークだったと言ってよいでしょう。『ナチスの弾圧からの亡命』が、美術の中心をヨーロッパからアメリカに移す原動力だったのです。 第3章/8. ヨーロッパとアメリカ 第二次世界大戦を通じて、政治・経済あるいは文化の中心は、ヨーロッパからアメリカへと移っていきました。 第一次世界大戦によって生まれた流れを、続く大戦が確実なものにした

30/美術史のブラックボックス

<3,778文字> 【記事のポイント】日本に西洋画(油絵)が根づいたのは、意外なことに太平洋…

31/その戦いは本物でしょうか?

<2,693文字> 【記事のポイント】「フィクションの戦争映像ではスリルを楽しみ、ノンフィク…

32/何故、偽物の方が好かれるのか?

第4章 キッチュ <3,233文字> 【記事のポイント】『キッチュ』という名称は、『アヴァン…

33/偽物に存在感がある理由

<2,990文字> 【記事のポイント】『本物はすばらしい』という指摘は、確かに間違いではない…

34/『ガンダム』の驚異的な革新性

<3,131文字> 【記事のポイント】『機動戦士ガンダム』は『リアリティ』という点において、…

35/タイムマシンはキッチュの結晶

<2,958文字> 【記事のポイント】時間を移動するタイムマシンは、『お手軽な時間旅行』とい…

36/批判精神を骨抜きにするのは……

<3,323文字> 【記事のポイント】反抗的な文化は、嫌悪されることによって死ぬことはありません。それが、本当の意味で打ちのめされるのは、認められた時。それは、先行するものがなければ成立しない反抗的文化の宿命なのです。 第4章/5. ダダの終焉とネオダダの興隆 第二次世界大戦をはさんで、現代美術の聖地はパリからニューヨークに移りました。 その現象を「二都物語」と呼ぶ人もいます。 ともかく、ニューヨークは新しい芸術の都になったわけですが、その現象にマルセル・デュシャンが