manabe kaoru

書籍編集者

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だまされることの責任

今かみしめたい、#伊丹万作の「#戦争責任者の問題」 青空文庫(https://www.aozora.gr.jp/cards/000231/card43873.html)から全文引用 (引用開始)  最近、自由映画人連盟の人たちが映画界の戦争責任者を指摘し、その追放を主張しており、主唱者の中には私の名前もまじつているということを聞いた。それがいつどのような形で発表されたのか、くわしいことはまだ聞いていないが、それを見た人たちが私のところに来て、あれはほんとうに君の意見かとき

    • #朝ドラ「#カーネーション」「心を震わせた名台詞30」3

      知恵ちゅうのは増えていくばっかしのもんやし、十年ちゅうのは減っていくばっかしのもんや(小原糸子/第3週「熱い思い」15回) ぼくらが愛した「カーネーション」https://www.koubunken.co.jp/book/b201959.html

      • #朝ドラ「#カーネーション」「心を震わせた名台詞30」2

        「好きなことするちゅうんはな、見てるほど楽とちゃうんやで。女は余計や。大変なんや。姉ちゃんは偉いやん。やりたいことあったら全部自分でどないかしよる。どんだけしんどぉても根あげへん。ええなぁ思うんやったら、なんぼでも真似し。けど真似でけんと、文句だけ言うんはあきません」 (小原千代/第3週「熱い思い」15回) ぼくらが愛した「カーネーション」 https://www.koubunken.co.jp/book/b201959.html

        • #朝ドラ「#カーネーション」 「心を震わせた名台詞30」 1

          ミシンはうちのだんじりなんや!(小原糸子/第2週「運命を開く」12回) ぼくらが愛した「カーネーション」https://www.koubunken.co.jp/book/b201959.html

          徐京植さんのアンコール放送情報

          #徐京植さんのアンコール放送情報です。 #ETV特集版「アウシュヴィッツ証言者はなぜ自殺したか」 44分×2本(前編・後編) ※「おとなのEテレタイムマシン」(https://www.nhk.jp/p/ts/NL2MGZPNVN/) 【放送日】 (前編)11月9日(土)22:00~/再放送11月11日(月)13:10~ (後編)11月16日(土)22:00~/再放送11月18日(月)13:10~ 植民地主義の暴力 ──「ことばの檻」から 詩の力 ──「東アジア」近代史

          徐京植さんのアンコール放送情報

          「通州事件」について

          中国・深センの日本人男児殺害事件が起きて以降、日中全面戦争の“導火線”になった「通州事件」に触れる投稿が散見されるので、笠原十九司著『通州事件─憎しみの連鎖を絶つ』の「はじめに」を全文掲載します。 通州事件とは  本書の主題である「通州事件」とはどのような事件として歴史書に記述されているのか、『日本史大事典』(平凡社)を事例に見てみたい〈註1〉。  古賀牧人編著『近代日本戦争史事典』(光陽出版社、二〇〇六年)や秦郁彦・佐瀬昌盛・常石敬一監修『世界戦争犯罪事典』(文藝春秋

          「通州事件」について

          「生涯編集者」だった原田奈翁雄さん

          『生涯編集者──戦争と人間を見すえて』の著者、原田奈翁雄さんが亡くなりました。 本作りの情熱が全身からほとばしる熱い方でした。 日中戦争・アジア太平洋戦争敗戦時、18歳の原田さんは右翼団体「殉皇菊水党」を結成して、“鬼畜米英の総大将”マッカーサー大将の命を狙うテロリストになりました。 写真は1946年5月、殉皇菊水党が行なった唯一の党活動「皇居内清掃の勤労奉仕」のときのもので、ねぎらいに現れた昭和天皇に一同頭を下げている場面です。 この43年後に、原田さんは『長崎市長への

          「生涯編集者」だった原田奈翁雄さん

          高橋哲哉「高野山のチョウ・ムンサン」

          今日(2024年5月8日)の『朝日新聞』に「(忘れられた朝鮮人戦犯:上)歴史の隙間、取り残された 朝鮮名貫いた旧日本軍中将」の記事が掲載されています。 朝鮮人BC級戦犯は、大日本帝国の侵略戦争と植民地支配の責任を考える上で、後世の日本人にとって決して忘れてはならない存在です(参考:大島渚「忘れられた皇軍兵士」)。 以下に、哲学者の高橋哲哉さんがBC級戦犯としてシンガポールのチャンギー刑務所で処刑された趙文相(チョウ・ムンサン)についてのエッセイ(『責任について─日本を問う

          高橋哲哉「高野山のチョウ・ムンサン」

          徐京植「和解という名の暴力 ─ 朴裕河『和解のために』批判」

          ※『植民地主義の暴力─「ことばの檻」から』(高文研、2010年)所収 「国民主義」とは何か  本稿では、いわゆる「先進国」のマジョリティが広く共有する「国民主義」が、いわば「国境を越えた共犯関係」を形成することによって、旧植民地宗主国の「植民地支配責任」を問題にしようとする全世界的な潮流に対する抵抗線を形成しているという状況について述べる。また、そのような抵抗が「和解」という美名を用いて行なわれている様相、すなわち「和解という名の暴力」を批判する。  「国民主義」とは何

          徐京植「和解という名の暴力 ─ 朴裕河『和解のために』批判」

          2月26日は「日朝修好条規」締結の日

          【一日遅れの投稿】 148年前の昨日(1876年2月26日)は、大日本帝国が不平等条約・日朝修好条規(江華島条約)を朝鮮政府と締結した日である。 ペリー来航から23年後のことである。 ※写真は「日本朝鮮国間修好条規/調印書」(外務省外交史料館蔵) 以下に、中塚明著『増補改訂版 これだけは知っておきたい日本と韓国・朝鮮の歴史』から、《不平等条約「日朝修好条規」の中身》を引用します。 [引用開始]  この江華島事件を理由として、日本政府はただちに朝鮮の「開国」、修好条約の締

          2月26日は「日朝修好条規」締結の日

          徐京植「母語という暴力―尹東柱を手がかりに考える」

          79年前の今日(1945年2月16日)は、治安維持法違反(朝鮮独立運動)の疑いで逮捕され、福岡刑務所に送られた朝鮮の詩人・尹東柱が獄死した日である。 徐京植さんが、尹東柱「序詩」の翻訳をめぐる論争について論じた「母語という暴力―尹東柱を手がかりに考える」(『植民地主義の暴力─「ことばの檻」から』所収)を全文公開します。 母語という暴力――尹東柱を手がかりに考える 民族詩人  尹東柱は日本でもよく知られた朝鮮語詩人である。韓国では中学校の「国語」で教えられる。  日本の

          徐京植「母語という暴力―尹東柱を手がかりに考える」

          2月15日はシンガポールを占領した日

          82年前の今日(1942年2月15日)は、日本軍がイギリス軍の拠点だったシンガポールを占領した日である。 日本軍は市内に検問所を設け、中国国民党の支援者とみなした中国系住民、いわゆる「華僑」の人びとを虐殺した。 写真:シンガポール陥落の写真(日本政府刊行の写真雑誌『写真週報』一九四二年三月四日付の表紙) 図版:シンガポールを占領した当時の日本軍の組織図 地図:処刑場所と検証地点 以下、『シンガポール華僑粛清』林博史著 http://www.koubunken.co

          2月15日はシンガポールを占領した日

          アメリカ人文紀行・おわりに──善きアメリカの記憶のために

          2023年12月18日に亡くなった作家・徐京植さんの「絶筆」を公開します。 2024年1月に、韓国の出版社・バンビから出版される『アメリカ人文紀行』の「おわりに」が徐さんの「絶筆」になりました。 脱稿は12月12日ですが改訂稿として、亡くなる前日の17日に翻訳者に送られた原稿です。 アメリカ人文紀行・おわりに 善きアメリカの記憶のために  人文紀行シリーズの最新刊として「アメリカ」を取り上げたのは2016年のことである。この間に7年余もの歳月が去った。このシリーズの過去の

          アメリカ人文紀行・おわりに──善きアメリカの記憶のために

          徐京植とその時代 ──批評家として、活動家として、教育者として

          先日急逝された作家の徐京植さんについての報道各社の訃報は、軍事政権下の韓国で逮捕され、収監された二人の兄の救援活動や韓国民主化運動の一翼を担ったことに重点が置かれていましたが、その言論活動は多岐にわたります。 そこで徐さんの足跡をコンパクトにまとめた、 「徐京植とその時代──批評家として、活動家として、教育者として」 (執筆:早尾貴紀・東京経済大学教授/『徐京植 回想と対話〈 高文研、2022年〉所収) を公開します。 ぜひご一読ください。 はじめに  本書は、徐京植

          徐京植とその時代 ──批評家として、活動家として、教育者として

          今も日本人に問いかけている「三・一独立宣言」

          105年前の今日(1919年3月1日)は、大日本帝国からの独立を宣言した「三・一独立運動」が韓国・ソウルで始まった日である。その約ひと月前には、日本に留学していた朝鮮人留学生達が神田のYMCA会館(現・韓国YMCA)で「独立宣言書」(二・八宣言)を採択している。 東学農民戦争→三・一独立運動→光州5・18抗争──韓国民衆の長きにわたるたたかいの途上に、今の韓国がある。 以下は、徐京植著『詩の力──「東アジア」近代史の中で』から抜粋。 【今も日本人に問いかけている「三・一

          今も日本人に問いかけている「三・一独立宣言」

          イスラエル国防軍兵士と皇軍(天皇の軍隊)兵士のまなざしは重なっている

          昨日、新宿のK's cinemaで、土井敏邦監督「愛国の告白──沈黙を破るPart2」を観てきました(同館での上映は12月9日まで)。 上映後のトークイベントには、『国のために死ぬのはすばらしい?──イスラエルからきたユダヤ人家具作家の平和論』の著者、ダニー・ネフセタイさんが登壇するので挨拶も兼ねて参加しました。 さて、この映画ですが、イスラエル国防軍の元兵士たちがつくったNGO「沈黙を破る」の活動の映像、団体の創設者をはじめ、命がけで活動する主催者たちのインタビュー、イ

          イスラエル国防軍兵士と皇軍(天皇の軍隊)兵士のまなざしは重なっている