オーナーの利害関係の摩擦を解消する方法
今日は、『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』の「利害関係の摩擦を解消する方法」を読みました。
●学んだこと
プロジェクトオーナー間の利害関係や政治力学の摩擦は、オーナー本人たちに処理してもらうことが必要だと筆者は主張しています。
つまり、面と向かって議論してもらい、「勝者の論が1つ残るまで待つ」もしくは「お互いの矛盾をより高次元で解決する別の解に全員が納得するまで待つ」を達成する必要があるとそうです。
まずは、各オーナーと個別で話して、プロジェクトへの期待や落としどころ、その論拠などを引き出すといいます。
次に、集まった情報をもとに、優先順位の齟齬や落としどころの矛盾を整理した上で、全オーナーが話す場を設けるそうです。
そこでは具体的な個人名を挙げ、意見の対立があることも明らかにした上で、彼ら同士で決着させるようにするそうです。
この時に、日和って衝突を回避しようと曖昧なことを言うオーナーが必ず出てくるそうですが、それをなあなあで受け入れず、優先順位や方針が固まるまで追い込む必要があるといいます。
そんなことをしたら生意気なプロジェクトリーダーだと思われるかもしれませんが、高評価を受け駆け上がっていくリーダーはほぼ間違いなく生意気な人なのだそうです。
もしオーナーの摩擦を放置してプロジェクトが失敗した場合、評価が下がるのはプロジェクトリーダーでしかないため、一瞬生意気に感じられることなど大した問題ではないといいます。
●読んで考えたこと
オーナーの摩擦解消は、リーダーとしてはとてつもなくストレスを感じるアクションだなと思いました。
それぞれ意見が異なっているのに、いざ一か所に集めると本音を隠して衝突しないようにするオーナーたちに、なんとか正直にぶつかりあってもらうというのは、一筋縄ではいかないことがよく分かりました。
しかし、成功はリーダーの功績・失敗はリーダーの責任という言葉から考えても、一時的に生意気だと思われることなど気にしていてはいけないと学びました。
自分は神経が図太くない方だと自覚しているので、この状況を想像するとかなりしんどく感じますが、もし実際に摩擦を目にした際は腹を括らなくてはならないと考えています。