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鬼堂廻
2024年1月16日 19:38
2023年12月28日手記より。もう年越しである。年の瀬に、ふと逃げたくなった。僕の逃避癖は今に始まったことではないのだが、今回は一段と激しい。ここでは伏せるが、今年は色々なことがありすぎた年だった。さて、今日のことを記していこうと思う。今日はまず朝起きてから新宿へ向かった。数日前、突発的に予約を入れた宿は荻窪に位置していたため、新宿での乗り換えを要した。入館は16時を予定していたので
2021年10月11日 17:50
京都3日目。曇天続きだった京の都に、晴天が垣間見える。季節はもう秋だというのにどこかじっとりとした夏の空気が混じる。朝食を済ませた後、何も決めていなかった3日目をどう過ごすか逡巡した。足の向く方へ行こう。僕はとりあえず外へ出てみることにした——(2日目はこちら)四条~祇園四条方面へ裏道を進みながら新京極の方面へ向かう。新京極のカフェで時間でも潰そうかと思ったが、時刻は9時30分。さすがに店が開
2021年10月6日 14:38
先月、気晴らしに京都へ足を運んだ。梶井基次郎は京都から逃げ出して何百里も離れた仙台や長崎にいってしまいたいと檸檬で述べていたが、僕の逃げ出す先はこの京都だった。東京のギラギラとした喧騒と希薄な人間の佇まいなどから離れたくなって、逃げるように京都へ向かったのだ。先に断っておくが、療養のためではない。僕は僕自身の心の安寧を求めて京都へ足を運んだ。京都へ向かう時の僕は実に乙女的で、まるで京都に
2020年10月22日 14:52
朝は好きじゃない。いや、正確に言えば好きな時と好きじゃない時があって、それが突然、天地がさかさまになるように入れ替わる。僕のこういう特質は何も朝に限ったことではなく、様々なものに当てはめられる。今日の朝は好きじゃなかった。日差しは柔らかくて、いつもよりもすっきりとした目覚めだというのに、どうしてだか、優しい色の日差しが妙に嘲笑っている気がする。纏まらない思考のまま気絶するかのように眠りにつ
2020年4月22日 16:18
現代人は飽和している言葉の中で新しい感情に名前を付けがちだ。最近ではこんな言葉をよく耳にする。エモい 僕自身、「エモい」の言葉を投げかけられたことがある。SNSや実生活の中で「エモい」を聞く機会がここ数年で一気に増えた。この短い単語の中に何が詰まり、なぜそんな気持ちにさせるのだろう。エモってなに?天下のウィキペディア先生に聞いてみた。エモいエモいは、英語の「emotion