サマンサ編集長@オンライン小説講座開催中

編集者です。書籍の編集をしたり、小説の書き方や編集のやり方を教えたりしています。文章を書いたり読んだりすることで生きていきたいです。 好きな作品&作家→ ハリポタ/バーティミアス/北方三国志&水滸伝/伊坂幸太郎/貫井徳郎/北方謙三/貴志祐介/高野和明/小島正樹

サマンサ編集長@オンライン小説講座開催中

編集者です。書籍の編集をしたり、小説の書き方や編集のやり方を教えたりしています。文章を書いたり読んだりすることで生きていきたいです。 好きな作品&作家→ ハリポタ/バーティミアス/北方三国志&水滸伝/伊坂幸太郎/貫井徳郎/北方謙三/貴志祐介/高野和明/小島正樹

最近の記事

オンライン小説講座 体験版を開催します

オンライン小説講座の体験版を開催します。 通常のオンライン小説講座はマンツーマンで全6回を開催しているのですが、今回は体験版ということで2024年9月1日から9月30日までの1ヶ月の期間で開催します。 小説家としてのスキルアップを目的としたグループ講座です。 週1回、全4回のzoomでの講義があります。講義のなかで1人1回、自分の作品についてフィードバックをもらうことができます。 〈講座の内容〉 添削してほしい小説の原稿を提出していただき、私が拝見します。 1回のzoo

    • 【小説】プロットが迷子になるのを防ぐ方法

      小説を書くにあたって、まずはプロットを作る必要があります。 ストーリーの大まかな流れ。キャラクター設定についてのアイデア。この小説で書き表したいテーマ、など。 しかしプロットの段階でアイデアがまとまらず、なにが書きたいのか、そもそもこのアイデアはおもしろいのか分からなくなってしまうことがあります。 今回はそのようにプロットの段階で迷子になってしまったときの抜け出し方についてお伝えします。 あなたがいちばん書きたいものはなにか プロットづくりで重要なのは、物語の中心を明

      • ストーリーの王道パターンを学ぶ

        物語には、基本となるストーリーの王道パターンがいくつもあります。そのうちの1つを紹介します。 主人公ともう1人のキャラクター。2人の仲はとてもいい。しかし2人は対立する陣営に別れて戦うことになる。本来は親友や恋人、家族だった2人が争わなければならない。果たして2人はどうなってしまうのか? あるあるのストーリーパターンです。具体的な作品が思いつく人もいるかもしれません。 例えば『ダレン・シャン』はこのパターンの作品と言えます。 主人公ダレンと親友のスティーヴ。その2人が

        • 【小説】プロットのつくりかた

          今回は、小説のプロットをつくるときに役立つ考え方を紹介します。プロットをつくるには小説のストーリーの全体像を考える必要がありますが、その全体像を把握する簡単な方法があります。 主人公の幸福度とストーリーの進行度の関係 以下のグラフをご覧ください。 こちらのグラフは、小説の作中における主人公の幸福度の変化を表したものです。縦軸は主人公が幸せか不幸か。横軸はストーリーの進行度、物語の進み具合を示しています。 ①はストーリーの冒頭です。グラフを見ると主人公の幸福度は半分より

          小説を書くときにいちばん重要なこと

          小説というものを書くときにいちばん重要なこと。それは主人公の変化を描くことです。 小説だけではなく、映画や漫画など「物語」と呼ばれるものは、ほぼすべての作品が主人公の変化を描いています。 しかし小説投稿サイトの小説や小説コンテストへの応募作品を見ると、主人公の変化を描けていない作品が多い印象です。 ですので今回のnoteでは、主人公の変化とはなにか?変化を描くとはどういうことかをお話ししたいと思います。 主人公の変化とは、主人公の心の成長のこと。 主人公の変化とは、

          小説を書くときにいちばん重要なこと

          自分自身で目標に向かっていける小説家を増やしたい

          こちら募集を終了しました。ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。 ーーー オンライン小説講座、2024年度の募集を開始します。 小説を書く人に向けて、小説を書くために必要なすべてのことを伝え切る講座です。 講座の概要 オンラインで開催する全6回の小説講座です。1回の講座は2時間ほどで、1、2ヶ月に1回ほどでの開催を予定しています。開催期間は2024年4月1日〜12月31日までです。 講座開始前にご自身が書いた小説のなかでアドバイスがほしいものを提出いただき、そち

          自分自身で目標に向かっていける小説家を増やしたい

          【小説】魔法ファンタジー作品におけるオリジナリティの出し方

          小説において、他の作品にはないオリジナルな部分をどう作るか? 書き手であれば1度は悩むポイントだと思います。 今回は特に、魔法や魔法使いが登場するファンタジー作品について、どのようにオリジナリティを出せばいいのかを書いていきます。 どこをリアルに書くか?でオリジナリティが決まる 魔法ファンタジー作品におけるオリジナリティの出し方。 それはどこにリアルさを出すか?が重要だと思います。 魔法が登場するファンタジー世界のお話ではあるけども、現実の世界と同じような部分もその

          【小説】魔法ファンタジー作品におけるオリジナリティの出し方

          小説において重要なシーンと無駄なシーンを見極める−第5回オンライン小説講座

          全6回の講座で5回目を終えた人が増えてきました。受講者の小説の書き方に対する考え方が変わってきた実感があり、とても嬉しく思います。 講座では参加者持ち込みの原稿を見ながら話をしていますが、この原稿だけではなく、参加者から次に出てくる原稿もおもしろい作品、読者に喜ばれるものであって欲しいと思って話をしています。 そのためには今この原稿がどうか?だけではなく、どんなジャンルやストーリーにも役立つ小説の書き方まで広げた話をする必要があるし、今この原稿についてのアドバイスは他の小

          小説において重要なシーンと無駄なシーンを見極める−第5回オンライン小説講座

          【小説】人は、自分が本当に好きなものを忘れる

          人は、自分が自分にした洗脳を忘れてしまう 人間って、自分の周りの人が「すごい!」と言っていることを自分がすごいと思えない時に、 (これをすごいと思えない自分はダメなんだな。これはすごいと思えた方がいいんだな。よし、これはすごいと感じるようになろう。これは、すごい!すごいぞ!)みたいな洗脳を自分にしますね。 そして自分に洗脳したことを忘れて、普通に本心から「すごいですね!」と思ってるつもりで生活していたりする。 それをなにかのきっかけで「いや元々はすごいと思ってなかった

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          主人公のキャラ設定はどうやって考えるのか?−第4回オンライン小説講座

          オンラインにて完全オーダーメイドの小説講座をやっています。その4回目の記録です。講座のなかで受講者にお伝えしたことの一部をまとめていきます。 必要な情報を不足なく書く 編集者としてアマチュアの小説を多く見ていますが、小説としておもしろいかどうかの前に、「どういう話かよく分からない」という評価になる段階の作品が一定数あります。なぜそうなってしまうかと言えば、小説を理解するのに必要な情報をきちんと書けていないからです。 いつ? 誰が? どこで? 何を? なぜ? どのように?

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          オンライン小説講座の記録-3ヶ月目

          私が開催しているオンライン小説講座、3ヶ月目の記録です。 今回も講座のなかで私が話したことや感じたことをまとめていきます。 ↓講座についてはこちらをご覧ください↓ この講座は参加者それぞれで課題を設定して行うので、全員が同じことはしません。既存作品の改稿をする人がいたり、公募を目指して新作に挑戦する人がいたりと様々です。 7月、3ヶ月目が終わってみなさん進捗が出てきました。新作を書こうとしている人もプロットは出来上がって原稿に進んでいます。いいペースですね。 参加者の

          オンライン小説講座の記録-3ヶ月目

          読者の共感を呼ぶ文章を書くためにすべきこと

          小説を読んでいると、主人公の感情表現の巧みさに驚かされることがあります。 主人公と全く同じ体験をしたことがあるわけではないのに、自分もどこかで似たような気持ちを抱いたことがあるような感覚を覚えます。 こちらは綿谷りさ『蹴りたい背中』の冒頭です。 友達を作ることに失敗し、新しいクラスで浮いてしまった主人公。孤独を紛らわすためにプリントを千切る。自分が気怠げに見えることを期待して。 私は学生時代に同じようにプリントを千切った記憶はないですが、それでもなんとなく、自分が孤立し

          読者の共感を呼ぶ文章を書くためにすべきこと

          【小説】情報の出し方の基本

          小説を書くときに、主人公の見た目や風景、アイテムの機能などの作品世界の情報をどのように出して読者に伝えていくかは、どんなジャンルの作家でも悩むところだと思います。 今回は、小説における情報の出し方について書いていきます。 情報の出し方で重要なのは、タイミング。 「読者がストーリーを理解するのに必要な情報を、必要なタイミングで、必要な分だけ」 これが小説における情報の出し方の基本になります。 例えば、小説の冒頭、主人公が1人でどこかの道を歩いているシーンから小説を書き

          オンライン小説編集講座を開催します

          【こちら募集を締め切りました】 6月29日から7月5日までオンライン小説編集講座の募集を開始します。 詳細は私のTwitterにDMにてお問い合わせください。 講座の概要 小説編集者の育成を目的とした、オンラインで受けられる講座です。出版業界未経験、業務経験ゼロから、小説編集者として自分で案件を獲得するまでに必要な知識と手法をお伝えします。 〈日程〉 2023年9月1日から2024年2月29日までの6ヶ月間。 〈講座の進め方〉 毎月の課題があり、それをもとに月1回z

          オンライン小説編集講座を開催します

          オンライン小説講座の記録-2ヶ月目

          オンラインで小説講座を開催しております。全部で6ヶ月の講座で、いまは2ヶ月目。今回も講座で話したことのいくつかをまとめていきます。 この講座は参加者がそれぞれ自分の原稿を持ち込み、私がその原稿を読んだうえで、それぞれの文章の癖、小説として優れている部分と改善点、克服するための課題をお伝えして、小説家としてのレベルアップを図るものです。 ↓こちらは1ヶ月目のようす。 長編のアイデアはどうやって生まれるのか? 長編を書くことから遠ざかっている人がいたので、既存作の改稿は終

          オンライン小説講座の記録-2ヶ月目

          【小説】プロットの作り方。「対立の構造をつくる」

          小説を書くときに、まずはプロットをまとめてみることを私はおすすめしています。 プロットとは原稿に対して、物語の大まかな流れをまとめたものを指します。小説の全体像を示す設計図のようなものですね。 今回はそのプロット、物語の全体像を考えるときの基本について書いていきます。 対立の構造をつくる 小説の全体像をつくる時の基本は、物語の世界において「対立した2つの勢力」を用意することです。「善」と「悪」といった正反対の2つのものがこれに当たります。 「警察官」と「犯罪者」や「世

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