見出し画像

毛氈の赤、レッドカーペットの赤、バラの赤

急に暖かくなりました。身体は暖かさを喜び、気持ちは緩んで、春爛漫ののんびりムードに浸っています。冬の厳しい寒さに身体は固くなっていたのでしょう。ようやく春を味わっていましたが、今日は寒の戻りの冷たい雨、体調に気を付けなくてはなりませんね。


今日の見出し写真は、以前、陶芸展で見た知人の作品、背景の赤色はお雛様を引き立て、毛氈として描かれた赤は、モノトーンの絵に息を吹き込んだかのようです。

毛氈の赤色は緋色と呼ばれ、黄色がかった赤色で、朱色ではなく深紅でもなく、古来から高貴の色とされていました。緋色には魔除け、生命力などの意味があります。



そう言えば、赤い毛氈は日本だけのものではありませんね。レッドカーペットという言葉があるように、要人やセレブが通る道には、赤いカーペットが敷かれます。首相や大統領がレッドカーペットに並び、握手している姿が見られますよね。

レッドカーペットの歴史はギリシャ時代まで遡り、高貴な人物を迎えるために使われました。赤色が示す生命力、情熱、力、豊かさ、華やかさ、そのように赤という色は、強い象徴性を持っています。



赤色が持つ象徴性という観点からみると、王様の名前が付いている赤バラが思い出されます。赤色で王様?男なのに?と、昔、不思議に思いましたが、赤色の象徴性を考慮すれば、王様には赤が似合いますね。

「ルイ14世」という名前の赤バラがあります。「朕は国家なり」の「太陽王」。説明には深紅のバラとあります。

「ブラックプリンス」という名のバラもあり、これはダークレッドのバラで、黒い皇子って何?ですが、14世紀イングランドの Edward the Black Prince からの由来。 色彩の表現としてのブラックには、マイナスのイメージはありません。

「デュークオブエジンバラ」という赤バラもあります。表情が豊かな素敵なバラなので「エジンバラ公」ってどのような人?と興味が湧いてきますが
第2代エジンバラ公アルフレッドのこと。

カール4世という名前の赤バラもあり、王様の名前が付いているとほとんど赤バラのようですね。

バラにはクイーンやプリンセス、有名人の名を冠したものがたくさんあり、色はそれぞれ異なり、ピンクやオレンジ、赤や黄もあります。私はシェイクスピアという名の赤バラ(イングリッシュローズ)が好きでした。



春にはピンク、黄色、水色など優しい色が好ましく、やわらかく包み込むような春の優しさには、穏やかな色合いが相応しいですね。

一方で、赤色が象徴する生命力、パワー、華やかさ、情熱という言葉のように、古の昔から、洋の東西を問わず、赤色が持つ力は知られていたようです。

自然の素材から染め上げた貴重な赤色ですものね。



LINEで送られてきた梅の花。
赤といってもいろいろです。


お読みいただきありがとうございました。


いいなと思ったら応援しよう!