【本好き】本好きによる本好きのための本は、本への愛がいっぱい?
去年発売された本で一番感激した本は…
『本当の翻訳の話をしよう』でした。
村上春樹と柴田元幸の対談本。
柴田元幸さんは、現代アメリカ文学を
翻訳してる第一人者。
しかも、二人はもともと親交が深い。
さらに二人は英語の原書で
アメリカ、イギリス小説を
公私ともに読み漁っている。
ただの本好きというより、大の本好き。
そんな二人が、ひざつき合わせて
アメリカ、イギリス文学について
夢中になって語り合う。
あれが面白かった。
これは翻訳で誰のが良かった。
あれは今ないから自分が翻訳したい。
あの作家は今こそ読まれるべきだ。
そんな話を、村上さんと柴田さんが
延々と語り合う。
本当に贅沢な1冊です。
企画を考えた人に感謝します。
それにしても、二人が羨ましい。
普通の本好きは本を読み、感想を
書いたり語るとそれで終わりですが、
海外の文学好きは、読みながら
感動したら「これ、自分で翻訳してえ」
って願望が出てきて、
実際に訳しちゃえばいいんですよね。
至福でしょうね。
私も、外国語やりたくなりました。
いや、待てよ…外国文学に限らなくても
いいかもしれない。
好きな小説を出身地の方言に
「翻訳」したら楽しいでしょう。
太宰治を津軽弁にした本が
そういえばありましたね。
あれは、青森の人以外はかえって
読みにくかったかも。
ならば、こんなのはどうでしょう?
村上春樹の初期作品を、
自分流にアレンジするとか?
いや、それはないかあ?(笑)
超がつく本好きによる、
本好きのための本。
これを読んだら、もう何十冊もの
イギリス、アメリカの小説が
読みたくなります。
村上さんも、柴田さんも、
本当に本を愛してるのが
読者にビンビン伝わってきます。