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【推薦図書】幸福論では誰のものが一番いいですか?
「幸福論」はお好きですか?
いや、こう言い変えた方が
いいでしょうか?
あなたは幸せになりたいですか?
私は幸せになりたいです。
だから、幸福論は好きです。
本のタイトルとしては、
幸福論というと、
少し古い印象ですが、
そう、少し前は鉄板な題名でした。
幸福論というと、
4大幸福論がありました。
ヒルティの幸福論、
ショーペンハウエルの幸福論、
バートランド・ラッセルの幸福論、
アランの幸福論、
最初に挙げたヒルティは
キリスト教の信仰を中心とした
人生論、いや、信仰論です。
19世紀スイスの法学者、哲学者です。
キリスト信者ではない人には
ちょっと重たいかもしれません。
岩波文庫で、全3巻です。
ショーペンハウエルは
辛口な皮肉屋の哲学者です。
18世紀から19世紀に生きた
ドイツの哲学者でした。
彼の幸福論も、
好みが合う合わないはありますが、
昔から文学青年や青女に
ファンが多いです。
それだけ幸せについて
哲学的な本質を提示してるからでしょう。
新潮文庫です。
バートランド・ラッセルは
20世紀を代表する、
イギリスの科学者で、
幸福論も、とても論理的です。
ただ、サラリーマンや実業家には
冷淡な書きっぷりは印象的。
20世紀を代表する科学者で、
とても論理的、合理的なため、
ショーペンハウエルより、
読みやすいかもしれません。
さて、最後に挙げたアランは、
19世紀から20世紀に生きた
フランスの哲学者です。
この哲学者は、
ショーペンハウエルのような
シニカルな絶望主義者ではありません。
アランの幸福論は、原題は、
『幸福についての、
人生をめぐるスケッチ』です。
他とちがっで、信仰や理論が
土台ではありません。
しかも、どこを開いても読める、
まるで掌編小説集のような、
手軽さがあります。
ただし、中身は決して軽くは
ありません。
アランの幸福論は、
約20年にわたり、新聞に連載した、
いわば哲学エッセイです。
哲学用語がでてこないのは、
新聞連載だったからでしょう。
また、アランの文章には
詩が宿っています。
「この世で最も美しい本だ」と
本国フランスで高く評価されてます。
私は、幸福論としては、
このアランの幸福論が
一番のお勧めです。
そういえば、
最近は「幸福論」というような
ド直球なタイトルの本は
少なくなりましたね。
とはいえ、どんな時代の
どんな本も、幸せに関することを
作家や作者は書こうとしている、
それだけは、今も昔も
かわりがありませんね。