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【書評】noteで一番、書評になりにくい本とは?

日本一、書評になりにくい
不幸せな本があります。
『コボちゃん』や
『かりあげクン』などの
植田まさしの4コマ漫画です。

書評にしようとする時、
書く人はちょっと背伸びしたり、
カッコつけられる作品を選びます。
私も本の記事を書く時は
まあ、カッコつけたい心理が
どっかにある気がします。
 
古典、芸術性、ハートフル性、
文化的さ、好感度さ、などなど。

だから、よく書評にされやすい本、
されにくい本という「格差」が
できてしまう。

あまり書評にされない本って
かわいそう、、、、。

なかでも、一番かわいそうなのは
なんて本でしょうか?

過激な漫画?
いや、それはそれで
マニアがついている。

マニアというほど
熱い愛好者がいなくて、
でも、割合に読まれている
というのが一番損してますね?
もっと書評に取り上げられても
いいものなのに…。

そんな本の代表者が
『コボちゃん』ではないでしょうか。
『サザエさん』はすでに文化物らしい
立派な扱いを受けてるのに、
『コボちゃん』はまだ
文化物にはなってないような、
それでいて、愛され、読まれてる
数はものすごい。

でも、めったに、
植田まさしの4コマ漫画を
書評にする人はいない。
かわいそうな、
コボちゃん。
かりあげクン、
フリテンくん…。

小学時代、中学時代、
一番読んだのは、
植田まさしさんの4コマでした。

思春期にちょうど良い?
いたずらやエッチな逸話は
ほとんど植田まさしから学んで
きた気がします。

それから、社会の矛盾や
家族の空気の機微も、やはり
植田まさしから教わりました。

父や母が好きだったため、
子供時代、我が家にどんどん
植田まさし漫画が増えてきました。

悪い本だとも言われない。
芸術的な本だとも言われない。

でも、あの本には
その時代その時代の空気が
閉じ込められていました。

あ、だから、今の人には
時代おくれに感じられ、
読まれにくいのでしょうか。
かわいそうだな。

いや、でも、平成前半生まれなら
『コボちゃん』や、
『かりあげクン』は
分かるはずでは。

『コボちゃん』を論じても
カッコよくもなく、
目立つこともないから、
記事にしてもアクセスが
稼げないのでしょう。

それでも、何十年もブレずに
書き続ける植田まさしさんは、
本当に偉い作家だなあ。

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