【選書】夏バテ予防にピッタリな、元気が出る小説ベスト10
今日はまた、選書に
取り組んでみたいと思います。
テーマ的には、
夏バテ予防に効くブックセレクト、
と致しましょう。
(1)スコットフィッツジェラルド
『グレートギャッツビー』
これほど眩しい文学作品はない、
そう思わせられる小説も滅多にない。
絢爛な世界は真夏にこそ読みたい。
(2)西加奈子『夜が開ける』。
西加奈子ほど、生命力あふれる
作家はいない。
真夏といえば、西加奈子でしょう。
比較的新しい作品で、
代表作『サラバ』の系譜。
(3)村上龍『愛と幻想のファシズム』
村上龍の作品で一番読みやすい
バランスがいい代表作。
政治世界を小説にした稀有な作品。
芥川賞をとった『限りなく透明に
近いブルー』とか『コインロッカー
ベイビーズ』とかはねっとりした
文体で陶酔感に溢れてるけど、
この『愛と幻想の…』は
リアルを極めようとする村上龍の
チャレンジ精神が逞しい。
(4)綿矢りさ『蹴りたい背中』
若さが小気味よいパンチとなって
読者を刺激してくれる。
綿矢りさの2作品めで、
この本は芥川賞に輝いている。
デビュー作『インストール』と本作で、
綿矢ワールドは完成されている。
まず、タイトルからして
エネルギッシュだ。
(5)中上健次『枯木灘』。
南国・和歌山の新宮を舞台にした
真夏らしい生命力と虚無感が
ミックスされた美しい作品。
季節はいつ読んでも面白いですが、
とりわけ、真夏に読みたい。
人間のエネルギーが充溢した世界。
(6)チャールズ・ブコウスキー
『勝手に生きろ!』
ブコウスキー節がもっとも純粋に
結晶化した作品。
生き、飲み、賭け、抱き、謳う。
バイタリティ溢れる放浪者の
シャウトが心を打つ1冊。
(7)川上未映子『夏物語』
タイトルから既に、夏。
生きること、産むこと、
生まれること、、、
人生のエッセンスに迫ろうとする
川上未映子の傑作小説は、
命がもつチカラに溢れている。
(8)阿部和重『インディヴィジュアル・
プロジェクション』
自意識が暴力へと変貌する
映画青年の凶暴な青春日記。
青春と暴力は切っても切り離せない
深い関係にあることを教えてくれる。
(9)桐野夏生『OUT』
この作品もバイタリティ溢れる
凶暴な意志が魅力の作品だ。
団結した女たちの力は圧巻。
やはりこの作品に一番相応しいのは
夏でしょうね。
(10)町田康『告白』
一人の少年が、親子関係や環境から
不埒な青年となり、やがて
殺人鬼となっていく人生を
テンポよく描いた町田康の傑作。
なぜ人は人殺しになっていくか?
見事に解き明かしたパンク小説。