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【読書】挑戦!「読む前感想文」!

人はどんなメカニズムで本を
読みたくなるのか?知りたいですね。
まずは自分をモデルにやってみますか。

読書感想文は、
読んだ「後」に書くものですが、
これは読前感想文…です。

どんな心理的メカニズムから
人はどんな本を選び、
読みたくなるのか?を探ります。

ナボコフ『ナボコフの文学講義』。
なんとなく本棚から出してきました。

ナボコフというと、
『ロリータ』を書いたロシア人作家です。
ロシア革命で追及を恐れ
西欧に亡命し、イギリスやフランス、
アメリカへと移った波乱万丈作家。

『ロリータ』という名前は、
「ロリコン」という言葉で
知らない人はいないくらいなのに、
『ロリータ』を最後まで読んだ人は
どれくらいいるでしょう?
私も、毎回、数ページで挫折してる。
(笑)

他にも『賜物』『偉業』など、
20世紀文学を代表する作品がある。
なのに『ロリータ』が
スキャンダラスだったせいか、
ナボコフは未だに、正しい評価を
受けていないキライがある。

そんなナボコフにこんな文学評論がある。
目次を見ると、カフカやプルースト、
ジョイスら、20世紀文学の名宝を
丁寧に、どこがどういう意味で
素晴らしいかを、解析してる。
ナボコフが書く以上、
教科書的な解説では済まない
面白さは約束される気がする。

ナボコフに『偉業』や『賜物』から
入るのはガードが高いけど、
『ロリータ』は読む前から
偏見が先に立つ。
そんな時、ナボコフの思考や好みを
味わいやすく知る一冊。
また、プルーストやジョイスを
解析してくるとあっては、嬉しい限り。

取っつきにくいと評判のナボコフに
近づくには最適かもしれない。

これで文学の真髄に近づきつつ、
ナボコフの代表作へと繋がれそうです。
カフカやジョイスが、毎回
その凄さに何もわからないまま
挫折してきた人間には、
ナボコフがどんな読解の作法か
多いに期待したいところです。

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