歴史小説家 伊東潤が毎月第一・第三水曜日に配信しているメールマガジン【人間発電所日誌】。
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「あのころの横浜 ―『横浜1963』をめぐって―」【歴史奉行通信】第二号
五十歳を超えてから、昔のことを思い出すことが多くなりました。不思議なことに、これまではずっと地続きだった少年時代や青春時代が、なぜか遠い過去のように思えてきたのです。
私は昭和三十五年(1960)に横浜の中心部で生まれました。父は金属加工工場を経営し、母は専業主婦という比較的裕福な家庭に生まれた一人っ子でした(厳密には腹違いの姉がいます)。
とくにこれといったところのない少年でしたが、本は大好
私が小説家になった理由 -【歴史奉行通信】第一号-
いよいよ伊東潤のメルマガがスタートしました。
計画してから二年の月日が経ち、いよいよ満を持しての出港です。
このメルマガは、私の小説のファン、歴史ファン、作家志望者など多様な目的の皆様にご満足いただけるよう、多彩な側面からコンテンツを用意していきたいと思っています。
さて、エッセイの第一回は、「私が小説家になった理由」です。お楽しみいただければ幸いです。
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少年時代 【歴史奉行通信】第三号
映画『関ケ原』はすでにご覧になられましたか。司馬さんの原作を読んでいないと、ストーリーを追いにくい部分はあったかもしれませんが、迫力の戦場シーンや役者陣の力の籠った演技などは、十分に見応えがあったと思われます。
私は「菜の花忌」のパネルディスカッションで、原田眞人監督とご一緒したのがご縁で、パンフレットにインタビュー記事を寄稿させていただきました。わずかなりとも作品に関与した者として、このヒットは