「＊言の葉Days365＊」11/21

道行は冴ゆる月夜や西方へ

　　　　　　　　　　森八七菜

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「道行（みちゆき）」
旅をすること

歌舞伎や浄瑠璃では
相愛の二人が連れ立ち歩く様子をいう

着物用コートのことも「道行」という
衿が四角く開き外出時に着る上着のこと
また打ち掛けなどを着た時に
歩きやすく着付けることも
「道行」と呼ぶことがある

「冴ゆる（さゆる）」
（冬の季語）

しんしんと冷えること
光や音や色までも冷たく感じるほどに
澄んでいる様子

「西方へ（にしかたへ）」
西の方向への意味

仏教では西方浄土は西にあるとされ
東は「生」の始まり
西は「死」の終わりを示し
進むべき道筋や心の落ち着く先を表す

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日本には古くから
土地の名前や特産品などを
ひたすらに読み上げる
「道行き文」というものがあったという

立川談志さんの落語で私は
この「道行」というものを知りました

東京の街の「道行」で
流暢な語りに思わず聞き入り
「わぁ〜すごい！」と感動したことを
今も鮮明に覚えております

今朝方は特に冷え込み
あさんぽの空は冴え渡り
西へと歩く私に付かず離れず
半分に近いお月さまが照り
贅沢な「道行」となりました

西へ向かう私はひとり
あるがまま
道筋も行く先も何もかもが
冴え渡るように
見えている

信じて任せるだけのこと
あるがままとは
そのようなモノだと思う

「＊言の葉Days365＊」
お読みいただきありがとうございます

日々の素敵な出会いに
心から感謝して

皆様の「道行」の
お邪魔にならないよう
「＊言の葉Days365＊」が
おそばにあることを
お祈りしながら
（贅沢な願い事ですが…💧）


素敵な1日を…
　　　　　　深謝☘

✩〜*　参考資料　*〜✩

「ことばの歳時記」
金田一春彦著

「美人のいろは」
山下景子著

「短歌俳句　自然表現辞典」
大岡　信　著


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夏の休暇に訪ねた
ホテルオリビアン小豆島
お部屋から
瀬戸内海の夕日
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