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今月の書評(「BRUTUSのアイマス特集」と「スマホ脳」を読んで)

月に一回は読んだ本の感想を備忘録として書こうと思います。よろしければ、お付き合いのほどお願いします。


BRUTUS  特集アイドルマスター


雑誌です。最初の年表でニコニコ動画との関係が書かれていて、少し感動しました。
「とかちつくちて」とか懐かしいブームも書いていました。十勝競馬のことが書いていましたが、私は高知競馬での誕生日協賛とかも思い出しました。
「ほめ春香」も書かれていますが、いつから公認されたのかが分かりません(あんなヤバいのが…)。
「天海春香」は「春閣下」「黒春香」とかニコニコ動画で色々なキャラ付けを追求され、「如月千早」は今も「72」で「くっ…」とネタにされています。ネタにされてかわいそうではなく、愛されています(忘れ去られるのが、一番かわいそうだと思います)。
今後の「辻野あかり」と「りんごろう」の活躍次第になりますが、数年後くらいには「たべるんごのうた」も名前が出されるようになればいいなと思います。

「ボカロP」のPはアイマス由来ということも書かれていました。
「ミクミクにしてあげる」までは、「初音ミク」のプロデュースだったからだと思います。
「メルト」から、作詞・作曲・動画制作する「ボカロP」が「プロデューサー」ではなく「アーティスト」になる革命が起こったと、私は認識しています。
「ボカロP」が「アーティスト」になる究極型は、今のところ「ハチ」さんだと思います(「マトリョシカ」は今聞いても先進的です。「米津玄師」として自声で歌い出した時は驚きました。「バチ」さんが作って生まれた「たべるんごのうたブーム」は、「ハチ」さんが作った「砂の惑星」へのアンサーソングだという、ニコニコ動画のコメントには笑いました)。

Mマスが「冬馬」(「後方彼氏面」の人。表紙右端)なので、「Jupiter騒動」が書かれてないか確認しましたが、書かれていませんでした。「雪歩」の声優降板や「律子」の配置転換等のリストラも書かれていなかったです。
私は、「アイマス2」をめぐる一連の騒動でアイマス界隈に嫌気がさし、距離を置きました。
ただ、ニコ動で公開されたクオリティの高い動画等(MMD杯のルパン三世とか)はたまに見ていました。
「たべるんごのうたブーム」で久しぶりにアイマスをインプットしたほど、はまりました(インプットし直すまで、私にとってアイマスは765ASの13人でした)。

BRUTUSに掲載されていたイラストだと、「神のぞ」の若木先生や「推し武道」の平尾先生のものが好きです。「SAO」の川原先生は最近シャニマスにハマった割には課金すごいですね…。

一部の記載(「黛冬優子」の「実は腹黒なオタサーの姫」設定云々で文体の強調あり)が気に入らないと、雑誌全体を否定する論調をnoteで見ましたが、辟易しました。
「アイマス」という15年コンテンツを語るに当たって、多少の説明不足は大目に見たほうが良いです(ゲーム専門誌である「ファミ通」ではなく、メディアミックス誌である「コンプティーク」ではなく、ポップカルチャー誌である「BRUTUS」です。社会、趣味、文化面から「アイマス」をよく書けていると思います)。

また、当該記載を見ましたが、一個人の見解でした。「アイマス2」レベルの運営の失態なら同情しますが、一個人の見解に噛みつくのは寛容さが足りないとしか言えません。自分の推薦文が採用されず悔しいのは分かりますが、「表現の自由」を許してあげたらどうかと思います(推薦文を書いていないのなら、なぜ批判しているのか分かりません)。

私としては、「けもフレ2地獄説」のような、「冬優子オタサーの姫説」のネタ検証動画(新説シリーズ)をぜひ視聴したいです。感動レベルの深読み(こじつけ)を見て、一笑に付したいです。
「あんたはここでふゆと死ぬのよ」という非公式ワードをきっかけにシャニマス沼に落ちた(「黛冬優子」の担当Pになった)川原先生のように、可能性を追求するのは思わぬ宣伝効果をもたらすことがあるので、私は良いことだと思います。

ASは律ちゃん(表紙中央)、ミリマスはロコ(同右)、シャニマスは三峰(同左端)がファン投票でアンバサダーとして選出されています。この3人はBRUTUSという雑誌のイメージどおりだなと思いました。
デレマスが楓さん(表紙左)なのは担当Pの強さを感じます(デレマスは「文香」だろうと思っていましたが、まだ自分の読みは浅いです。表紙の楓さんカッコいい)。
「辻野あかり」と「夢見りあむ」がアンバサダー予備軍に入って紹介されていて、嬉しかったです。

「砂塚あきら」がおらず、「#ユニット名募集中」の揃い踏みとはなりませんでしたが、「あきら」はマイペースに支持を集めていけばいいと思います。マイペースでないと「あきら」が大事にする「楽しんで」が失われる気がします。
ただし、「総選挙」では初の50位圏内入りを目指す必要があります(「#ユニット内格差中」とバッシングされかねません)。
「あかり」も「たべるんご」だけの「一発屋芸人」呼ばわりされないように、「総選挙」をがんばって50位圏内に入る必要があります。
「りあむ」はどんな結果でも面白いのが強いです。ただ、あきあか支援に回る必要がない今年の「総選挙」は、りあむ担当Pの本気を見れるかもしれません。

表紙5人のインタビューも楽しんで読ませてもらいました。一冊まるごと、ほぼアイマスしか書いていないので読みごたえがあり、良い復習になりました。

私は16日に書店で購入しましたが、売り切れてはいなかったので、興味がある方はぜひご一読ください(一冊で「アイマス」というコンテンツが分かるのでお薦めです)。


スマホ脳(アンデシュ・ハンセン)(新潮新書)

新書です。題名はコ○ナ脳のオマージュかなと思いましたが、Amazonの評価が思いのほか高かったため買って読んでみました。

作者はスウェーデンの精神科医です。全10章で構成されていますが、スマホ(SNS)否定派の見解です。
作者が言うには、スマホ(SNS)を利用すると人間が持つ様々な能力(共感力、集中力、自制心など)の低下を招き、それは人間の脳や人類の遺伝の構造から避けられないとのことです。

私は、こういった新しいメディアに対する批判的な言説には否定的な立場です。
なぜなら、同じようなことが、今まで「テレビ」「ゲーム」「マンガ」で言われてきたからです。「テレビ」はidiot box(バカの箱、バカ製造機)と言われ、勉強せず「ゲーム」をしているとバカになる(ゲーム脳)と言われ、読書せず「マンガ」を読んでいるとバカになる(有害コミック)と言われてきました。
これらのメディアでは、過激な考えの人たちがもたらした極端な表現規制の集団圧力が罷り通った過去があります(それに潰されずに乗り越えて今があります)。

スティーブ・ジョブズが子供にipadを持たせなかったのは、アメリカの教育環境を考えれば賢明なことで、日本でも小・中学校の義務教育において学校への「スマホ」の持ち込みが禁止されているのと同じです。子供は自制心が弱く、「スマホ」が妨げになって、授業や勉強に集中できないからです。
これは「スマホ」に限った話ではなく、携帯ゲーム機やマンガも学校への持ち込みは禁止されています(授業の妨げになるだけでなく、紛失や窃盗等のトラブル防止のためでもあります。携帯電話も学校の先生に朝の時間に預けられていたはずです)。

作者は「うつ病」の増加の原因を「スマホ(SNS)」に求めていましたが、単純に精神科や心療内科への通院に対する社会的理解が高まった(敷居が下がった)からだと思います。
私は、社会的理解が高まった背景に「SNS」があると思います。「SNS」に好きな人の遺書や自殺に至るまでの経過が残ったり、身近な人やファンの人が情報発信することで、啓発されたのではないかと思います(テレビ等の媒体だと一過性で終わりますが、SNSは残り続けます)。さらに、一個人でも体験談として闘病生活をSNS上で語ることができるので、通院を悩んでいる人の後押しになっているのではないかと思います。精神科医の中にもSNSで情報発信される方もおり、ネットを通して評判のいい医師や病院を見つけやすくなっている影響もあるのかもしれません。
また、裁判等を通じて、ハラスメントによる精神疾患が労災として認められる等、企業文化の変化も社会的理解を高めたと思います。

フェイスブックの元役員の話は、警鐘というよりも、単なる自慢話ではないかと思いました。

生活習慣が乱れたり、仕事に支障が出たり、中毒や依存で禁断症状が出たりするほど「スマホ(SNS)」を利用すべきではないと思いますが、それは「スマホ」に限った話ではないと思います。
日本では自動車の運転中に「スマホ」を操作すると道交法違反になりますが、「ガラケー」の操作でも同じように道交法違反になります(ハンズフリーなら問題ありません)。
どのツールでも大事なのは「節度ある利用」です。

この新書のタイトルの「スマホ脳」というのは、「スマホ(SNS)恐怖症」のことなのかなと思いました。
あまりありがたがって読む本ではないというのが、私個人の感想です(私は気に入らなかったので、お薦めしません)。


以上、今月は二冊の読書感想文を書きました。
長文になりましたが、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

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