速記教室、始めます!【はじめに】
速記とは?
皆さん、「速記」ってご存じですか?
「速記」というのは、簡単な線や点でできた符号などを使って、人が話す言葉をどんどん書き取っていく技術です。
この速記符号には、実はいろいろな方式があります。
有名なのは、参議院式、衆議院式、中根式、早稲田式などですが、私が学んだのは日速研式というものです。
これらの各方式ですべて書き方が違うんですね。
例えば、「ア カ サ タ ナ」だけでも、
と、こんなに違います。(「カ」と「ナ」はどれも一緒ですけどね。)
この5文字の限りでは早稲田式と日速記式はそっくりに見えますが、実は、学習が進むごとにどんどん違ってくるんです。
というのも、五十音だけではスピードが出ないので、ここからどんどん省略していくんですね。
人それぞれにその時点で身体が覚えている符号が違うので、他人の書いたものを読むことが非常に難しいというのもおもしろいところです。
「速記」の使い道
さて、あなたが速記を学ぶことによって、どんないいことがあると思いますか?
とっさのメモ書きが漏れなく速くできる
まずは王道の利点から。
口頭での約束や授業・講義のノートなどは、どんどん話が進んでいくので、普通の文字で書いたりタイプしたりしていては間に合いません。忘れないだろうと思っていても、そういうことに限って忘れてしまいがちです。
そんなとき、速記でとっさにメモがとれれば、覚えておきたいこと、覚えておかなければいけないことをひとまず記録しておくことができます。後でまとめながら普通の文字で書き直すことによって記憶に定着させることもでき、一石二鳥です。
自分にしか読めない文章を残せる
次に、他人には読めない文字としてのメリット。
みんなに見えてしまう位置にあるカレンダー、人には絶対に読まれたくない日記や文章などを自分にだけわかるよう書いておくためにも、速記はとても役に立ちます。
恋人と一緒に学び、レトロに自筆の文字によって2人だけのコミュニケーションをとることもできますし、腹が立ったときや気持ちの整理がつかないとき、その思いを書き散らかせば、決して誰にもばれることなくアンガーマネジメントもできます。
脳の活性化
そして、学習それ自体の効果。
ベースが日本語ですので、外国語を学ぶよりはハードルが低い。それでも、既に知っている平仮名、片仮名、漢字に加えて、今から全く新しい文字を学ぶことにより、脳が非常に活性化します。
単に日本語をアウトプットすることですら、キーボードで入力するより手で紙に書く方が脳により多くの刺激を与え、記憶力、推察力、把握力が鍛えられるという研究結果があるそうですよ。
それに加えて、速記文字で書くとなると、また違う脳の回路を使いますので、いつもとは思考方法も変わってくるように思います。
レッツエンジョイ速記!
速記っておもしろい!
私はそもそも文字フェチで、アラビア語や韓国語もかじったのですが、趣味の中から結局仕事にまで発展したのが速記でした。
これは、もともと日本語を知っているので、純粋に文字のおもしろさを楽しめたからかもしれません。
そして、速記文字で書きながら一言一句聞き漏らすことなく話を聞くと、その人が本当は何を言いたいのか、すごくよく伝わってくるんです。
耳から音が入り、身体を通って手から文字が出てくるので、一度私の身体の細胞にその人の意図が染みるんじゃないか、と私は自分なりに分析しています。
ですから、私自身とは全く違う思考回路の人でも、その言葉を書いているだけで、その人がどういう人柄なのか、どういう人生を送ってきたのか、これからどうなるのか、何となくわかってしまうときがあり、ちょっとしたイタコ状態になっております(汗)。
そんなことはさておき、まずは第一歩から! とにかく書き始めてみませんか?
速記の扉は今、あなたの前に開かれました。レッツエンジョイ速記!
一緒に楽しんでまいりましょう。次回からいよいよスタートです♪