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できないこと。それは「かわいい」ところかもしれない。【子育てエッセイ】
できない自分が昔から苦手だった。
というか、子どもの頃は当然のようにできないことばかりで、よく出来の良い従兄と従姉の背中をひたすらに追いかけていた。子どもの頃から努力だけは積み重ねられる子で、反対に言えば努力しか取り柄のない子だった。
「できないこと」
それは、努力して「できるようにしなきゃいけないこと」。
思い返せば、算数はかけ算からつまづいて、毎日7の段を親と唱えることでテストをパスしたっけ。
持久走もめちゃめちゃ遅くて、持久走大会の1ヵ月前くらいから毎朝走って練習してた。懐かしい。
「できるようにしなきゃいけない」と自分で自分に思っているのはいいけど、それを他人に向くのはよくないよなぁというか、「できないこと」って案外かわいいなぁと感じた出来事があった。
まずはこの写真を見てほしい。
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1歳7ヵ月の第二子くん。
子ども用のカメラを構えているんだけど、レンズを向ける方向を間違えている。
これはたまたまではなくて、いつもこうなる。そして、シャッターではない何かのボタンを押すと「とれた~~~!」と嬉しそうに親にカメラを手渡すのだ。
カメラが好きだけど、うまく構えられない。うまく写真をとれない。
それを永遠のように繰り返す。
「できない」
親になった私はこう思う。
「めっちゃかわいい!!!!!!」
できないことが「かわいい」というと少し違う。できないながらに、真剣にやろうとしているけなげな姿がめちゃめちゃかわいいのだ。
それは写真の撮って残しておきたくなるくらいに。
そう思ったら、何度言っても忘れ物が治らない旦那さんの癖も、自分の至らなさも、まるっと全部愛せる気がした。
ううん、愛せる。
できないことにふんぞり返るより、
できないことから逃げるより、
できないけど向き合い続ける。
そんなふうに物事を見れる大人でありたいなぁと思った出来事だった。
子どもの頃の努力に後悔はしていないけど、吐くまでやることはなかったし、苦手なら苦手にして得意なことをもっと楽しんで伸ばす方向もあったよなぁと思ってならない。
明日もいい1日になりますように。
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