見出し画像

アレルギーと向き合う食卓:米粉バーガーで叶えた第一子の夢

3歳の第一子が「ママ、ハンバーガーたべてみたい」とぽつりと言った。その言葉に私はなんて返事しただろうか。「第二子くんがアレルギーで食べられないから、うちでは食べられないかな」とかだったかな。

なんて夢のない言葉をかけてしまっただろうと後悔した。



「ハンバーガーたべたい」と言ったとき、彼女はおやつを食べていた。使っているおやつお皿(セリアの110円のやつ。底に滑り止めがついていておすすめ)には、ハンバーガーのイラストが描かれていた。

ミッキーさんはピザを食べていて、ミッキーさんの上にはハンバーガーがある。私はサンドイッチだと思っていたけど、第一子にはは「ハンバーガー」に見えるらしい。隣にポテトもドリンクもあるから、本当にハンバーガーなのかもしれない。

話がそれた。



我が家には、第一子ちゃんが「ハンバーガー食べたい」と言っても気軽にマックやロッテリアなどのファストフード店に行けない理由がある。

第二子の重度のアレルギーだ。

それも、小麦と卵。

だから、私はハンバーガーを食べることは無理だと思い込んでいた。



第一子にハッピーセットを食べさせてみたいと思ったことはある。隣駅にはマックがあることも知っている。でも、家族で一度も行ったことがない。それは、第二子が食べられるものがないとわかっているから。

ご覧の通り、ポテトしか食べられない。

ママとパパと姉がおいしそうにバーガーを食べていても、第二子には食べられない。ポテトだけをつまむ。

それは、あまりにもかわいそうで、マックを避けていた。



でも、それと、第一子の「ハンバーガーを食べてみたい」という気持ちは別の問題で。



食にもともと関心の高い第一子は、絵本やお皿のイラストなどさまざまなところで出てくる「ハンバーガー」に夢を膨らませていた。

ハンバーガーを食べたいと言われた直後はなんとも思っていなかったけど、後々になってずっと叶えられないのもかわいそうと考えるようになった。



ーーーじゃ、私が作ればいいんじゃない???



と、突然ひらめいたので、米粉のパンにお手製のとうふハンバーグをサンドして作った。

(一般的なハンバーグは、つなぎに卵とパン粉が使われているから、食べられない。いつも鶏ひき肉に水切りした豆腐と片栗粉でハンバーグっぽいもの作っている。)

米粉パンは日本ハムの冷凍パン。ヘビーユーザーだ。冷凍庫にストックがないと不安になる。

「高っ!!」って思うかもしれない。普通のパンと比較するとめちゃめちゃ高い。そんなことはわかっている。

けど、そうでもしないと、第二子はまじで主食は米しかない。共に食事をする家族も米しか食べられない。だから、たまにみんなで米粉パンを食べて、パンを食べた気になっている。

(親は子どもたちが保育園に行っている間にパンやパスタを食べるチートをする日もあるけど)



米粉のハンバーガーを用意した私に、第一子は「ありがとう!!ちーちゃん、ずっとたべたかったの!」と言った。

いただきますの挨拶のあと、ハンバーガーをうっとり眺めて、もったいないと思ったのだろうか、なかなか食べ始められなかった姿は、この先も忘れない。



今まで、食事の用意をする私だけが大変だと思っていた。

家族で安心して同じものを食べられるメニューを模索して、試作して。外食の選択肢が取れないときにはお弁当を作り、冷食やレトルトに頼りたい忙しくてヘロヘロのときもその選択肢が取れないから必死でキッチンに立ったり。

そんな私の苦労やたいへんさやしんどさなんて、霞んで消えてしまうほど、きょうだい児がかかえる「もやもや」も「苦労」も「大変さ」も大きい。



第一子に「ごめん」といいかけて、ぐっとその言葉を飲み込んだ。「一緒にがんばってくれてありがとう」と言った。



みんなで工夫して、幸せな食生活がおくれたらいいな。

明日もいい1日になりますように。



この記事が参加している募集

いただいたサポートは、1000円をこえたら家族でおやつパーティーを開かせていただきます。その様子をまたnoteにupしますね^^いつも読んでくださり、どうもありがとうございます!