「兄弟って大変ね」と言われるけど、私はよかったと思う【子育てエッセイ】
最近、というかわりと常に思っているけど、きょうだいがいることってやっぱりいいな、と思う。
第一子ちゃんと第二子くんを育てながら、「兄弟がいることでしか得られないことがたくさんあるんだな」と改めて感じることが多い。
兄弟がいると、どうしても自分だけが優先されるわけにはいかない場面がたくさんある。それって、子どもにとっては大変なことでもあるけれど、同時にすごく大切な経験なんじゃないかなと思う。
たとえば、第一子ちゃんが遊びたいおもちゃを第二子くんが先に取っちゃったり、逆に第二子くんがママに抱っこしてほしいときに第一子ちゃんがママに話しかけていたり。どちらかが少し待つ必要があるシーンは毎日のように起こる。
そのたびに「今は順番だから待ってね」と伝えたり、「弟もこんな気持ちなんだよ」と話してあげることで、子どもたちが少しずつ「相手の気持ちを考える」練習や順番を待つことを学んでいるように感じる。
毎日のようにそんなイベントがあるから、子どもたちは物の貸し借りもできるときがあるし、「人となんとかやっていこう」という気持ちがある。
反対に、一人っ子の従兄はそんな経験がないから、自分の思い通りにならないと厳しく他者に当たる。人の気持ちに対しての解像度がちょっぴり粗い。経験数が違うから当然なんだけどね。
別に一人っ子を批判する気はないし、一人っ子は「優しくない」と言いたいわけじゃない。一人っ子のいいところってめちゃめちゃあるしね、と、追記しておく。
ただ、きょうだいがいると、自分以外の誰かの気持ちや状況を考えること、合わせることが日常的にある。
「相手がどう感じるか」を自然に想像する力って、大人になってからすごく大事なことだけど、それをきょうだいがいることで小さい頃から練習できるのは本当にありがたい環境だなと思っている。
たとえば、第二子くんが泣いているときに第一子ちゃんが「どうしたの?おねえちゃんいるからだいじょうぶよ」と心配そうに声をかけたり。そんな姿を見ると、「ああ、この子たちはお互いに学び合っているんだな」としみじみ感じる。
やっぱり、人は一人では生きていけない。
だからこそ、小さい頃から「子どもが自分ひとりじゃない環境」があるのっていいなぁと思う。
きょうだい喧嘩をすることももちろんある。でもその後、二人が笑い合っている姿を見ると、喧嘩と仲直りを繰り返したこの関係はきっと大人になってからもお互いの力になるんだろうなと思わずにはいられない。
ただなんとなく子どもは2人以上はほしいと思っていた頃よりも、きょうだいがいることのいいところやありがたいことを感じている。
一緒に笑ったり泣いたり喧嘩したり。そんな時間を積み重ねていくことで、家族としての絆がどんどん深まっていく。きっと。
きっとこれからも喧嘩や困ったことはたくさんあるだろうけど、そんな日々も全部含めて、「きょうだいがいるっていいな」と思いながら子どもたちを見守りたい。
朝からフルスロットルでブロックをひっくり返して廃材とともに遊ぶ子どもたちを見て、そんなことを考えた11月の朝だった。
明日もいい1日になりますように。