選挙ポスター
もうすぐ、選挙がありますね。
それで思い出した事です。
私が二十代で、スタイリストをしている時、選挙ポスターの撮影が入りました。
カメラマンは、師匠の親分で、選挙に出られるクライアントは、70代くらいの何期目かずっと当選している方でした。
その選挙に立つクライアントは、見かけが少し怖く見えて、本人ももっと柔らかく見られたいので、いつもと違う雰囲気にしたいとのことでした。
親分は、佐伯のセメントの石灰岩の採掘場がバックだと良いのではと提案しました。
私は、その時、大好きだった「笠智衆」さんがJR九州のポスターに出られていたのを思い出し、白いスタンドカラーのシャツにサスペンダーというスタイルを提案しました。
「笠智衆」さんの晩年のモデルで、顔のシワもとても人間味溢れて、また、「笠智衆」さんのイメージとはちょっと違っていたのだけど、それがまた良くて、とてもオシャレに見えました。
多分強面のクライアントですが、ちゃめっ気も出て、親しみやすい感じになるはずです。
撮影の日、佐伯まで行って白いシャツにサスペンダーをしてもらい、撮影になりました。
帽子も手配していたのですが、どう見ても、ギャングにしか、見えません❗️
体型に無理があったのです。
親分もいろいろポーズを取らせては撮影をしました。
選挙ポスターなのですが、全身も撮影して、アップでの笑顔も撮りました。
「笠智衆」さんの様にスレンダーな体型では無く、ちょっとお腹のでた体型では、とても危険人物に見えてしまいます。
“しまった、、、、”
と思ったのですが、本人はとても喜んで撮影を楽しんで帰りました。
出来上がったポスターも見ましたが、他の候補者と一線を引いたインパクトは目立っていて、ちょっとふざけて見えました。
それはそれで良かったのかもしれませんでした。親近感は感じます。
野外という撮影場所もとても目立っていましたし、、、
で、結果は、、、落選したのでした💦
落ちた事で、何か言って来るのではと何日もハラハラしていましたが、何も無くて、ホッとしました。
やはり、選挙ポスターは普通に撮影したものの方が良かったのではないかと思い、落選したのは、ポスターのせいもあるのではと深く反省した一件でした。
あの時は失礼しました。
もう、ご存命では無いと、思いますが、、、