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#7回復力を高めるためのストレスの捉え方

Noteのページにお越しいただき、有難うございます。

先週、レジリエンスのことを少し書きました。
レジリエンスはいわゆる「回復力」のようなものですが、この力はどうすれば育ってくるのでしょうか。

私たちはよく「ストレス」という言葉を口にします。
この言葉は多くの場合、ネガティブに用いられます。「○○さんと話しているとストレスやわ」「チームメイトの○○がくるとストレスやわ」といった具合です。

ですが、この「ストレス」というのは、ストレスそのものよりも私たち自身がどう認知するかの影響を受けることがわかっています。

セリエは、ストレスを「外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的反応」と定義しています。

つまり、ストレスはどんなものかに関わらず私たちに歪みの感情を生じさせる。その刺激が良いか悪いかは識別できないということになります。

加えてラザルスはそれをもう少し詳しく表現してストレス理論を確立しました。

ストレスは①刺激を受ける→②自分にとって脅威か判断する→③ストレスと判断した刺激にどう対処すべきか考える→④ストレスに対処する

このように、ストレスはそのもの(ストレッサーといいます)が問題なのではなく、それを自分自身がどう捉えるかという事が大切になります。
そう捉えると「個人」の捉え方だけが問題のようにフォーカスされるように思いますが、そうではありません。

人が2人集まれば、1つの環境が生まれます。

スポーツに取り組むなら誰かと競った時点で1つの環境が生まれているわけです。その相手の能力がどうかによっても人はストレスの捉え方が変わってしまいます。

例えば、オリンピックに出場するような選手と100m走を一緒に走る場合と100mを初めて走る人と一緒に走る場合では、自分にかかるストレスは違って当然です。つまり、自分がそのストレスをどう捉えるかということと同じぐらい周りの「環境」によってもストレスの捉え方は変わってくるということです。

この「人と環境の適合」についてもさまざまな捉え方が報告されていますが、大切なことの1つは「ストレスと感じる状況をネガティブに捉えるのではなく、このストレスは自分にとってどのような意味があるのか」。ただ単にそのストレス1つに焦点をあてるのではなく、自分の人生全体の発達・成長の中でそのストレスを意味づけていく事が大切です。

そのためには、普段から自分の周りに気軽に相談できるコミュニティ環境を作っておくことや(いわゆるメンターなど)、自分と一緒に戦ってくれるチーム(家族・友人や選手であれば監督・コーチ・トレーナーなど)を構築していることが強みになります。

つまり、ストレスそのものの捉え方を変えるとともに、ストレスをどう捉えれば良いかを相談できる環境を整えておく。そうすることで、自分にストレスがかかった際にそのストレスから回復しやすい状況を作ることができます。

慢性的な疼痛に陥ってしまっている方はストレスの捉え方が少しだけズレてしまっている状況かもしれません。おそらく、その痛みにはあなたを発達・成長させるための意味が込められており、何らかのアクションを身体が待っているはずです。好循環をつくるために少し自分のストレスの捉え方を変えてみたり、自分の周りの環境を変化させたりするのも良い方法かもしれません。そのストレスを一緒に乗り越えてくれた方とは信頼も厚くなり、人生を歩む上で大切な存在になっていくかもしれません。

今週も良い1週間になりますように。

藤井隆太

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