「出版社から妻の所へ連絡が」
以前書いたがわたしの妻は小学校の教諭をしていた。
小さい子、児童に教えることが大好きだったみたいだ。
それで、今のわたしの塾の管理は事実上妻に任せている。小学生及び中学受験生は特に妻に任せている。
日々、妻は子供たちを教え、親御さんたちとの話し合いがあり忙しい。
何とそんな妻の所へ、聞いたことがない「イープランニングという出版社」から本を書きませんか?とメールが来た。
妻は、はっきりいって文才はない。
社会学部・心理学部の出身で、文学に触れたことさえない。
しかし、書くことは三度の飯より大好きなのだ。
出版社は、巧妙だ。お金儲けが上手く、売れる本を書くようにさせる天才だ。また、お金の臭いを嗅ぎつける天性のものがある。
妻のとこに来たメールは、おひとり様、参加費15万円の所、10万円に致しますから参加し、教育の啓蒙をお願いしたいというご案内だ。啓蒙と言うが平たく言えば、教育の普及本だ。
妻は書きたくて書きたくてうずうずしている。
妻に言わせると、その参加費の10万円の中には、書籍の宣伝費用、イラスト費用、製本代金が入っているし、書いた本は全国ネットで書店に平積みになるそうだ。
簡単に言うと、リーズナブルなお値段だから書いてもいいでしょう?
ということである。
その10万円を高いと見るか、安いと考えるかで大きく結論が違ってくる。
1日の3人分の食費が1000円。1000円×30日で3万円だ。
住宅ローンは、毎月60万円以上だし、クレジットカードの支払いは、毎月40万円近くある。現金がないのでキャッシングしているからだ。
キャッシングで生活している家に、参加費10万円は高いだろう。
まだ、結論は出していない。
したいことはできるならした方が良いというのがわたしの基本的な考えだ。アメックスのプラチナカードで、キャッシングを10万円してやるか、とも内心考えている。
借財が大きくて、欲しいものも欲しいと言えず、我慢してきたのであろう。しかし、新築した9LDKの大きな庭付きの家に住んでいるではないか。
わたしは、起きて半畳、寝て一畳の生活だってできる。
今晩、食事の際までに考えをまとめて置かなければいけない。
印税は10%であるので、儲けは期待できない。
教育のために書く専門書となるだろう。
わたしは、今、「小説の書き方」に馬鹿になり沢山読んでいる。書くテクニックより、作家の苦労してきた話を聞かされているような気分になる。
「詩の書き方」とか「エッセイの書き方」という本もあるのだろうか?
「借金の仕方」という本はない。「お金の返済の仕方」という本はありそうである。
今日は、いつもの駅前のスーパーへは行かない。残念だ。コンビーフくん、220円に会えないのだ。
妻が、安く食材が送られてくるようにしたので、今晩送られてくる食材で料理をし、それをいやいや食べるのである。
わたしは、コンビーフ、フライドポテトくん、お鮨のにぎり、カニの缶詰、かつ重が大好きだ。エビフライもおいしい。今日から彼らとはお別れだ。
安い安い捨てる一歩手前の材料が送られてくるに違いない。
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