人類学の最前線
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『ソウル・ハンターズ
シベリア・ユカギールのアニミズムの人類学』
シベリアの先住民族ユカギールの文化を紹介する,よくある文化相対主義な一冊かと思っていましたが、さらに踏み込んだ素晴らしい内容で感心しました。
文化相対主義への人類学的な関わりは本質的にデカルト的認識論の条件によって形成されている、故に、デカルト的な自己と世界の二元論を乗り越え、存在の根本様式から現実を問う存在論を議論するのが最新の人類学のアニミズム、ということでしょうか。
世界はあらゆるものがあらゆる他者を無限に映し出す鏡の間として認知しているユカギール人、つまり、もうこれは、ユカギール人は世界の実相を華厳のいう「事事無礙」と捉えているように感じました。
やっぱり、このあたりの話題が一番好きだなぁ。
知識をつければ像を掴めるのだろうか。
著者が論拠とした、ヴィヴェイロス・デ・カストロ、ハイデガー、インゴルド、ラカンらの思想もそのうち読んでみるかも。
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