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無料呼吸法講座4️⃣睡眠

4️⃣睡眠

⒈睡眠の波

呼吸法を深めていくと
「睡眠が楽になった」
「よく眠れるようになった」
とよく言われます。

呼吸法の中でも特に睡眠に効果の高いものを今日は紹介したいと思います。

僕は、睡眠に上手に入っていくのが得意です。
眠い時は、昼寝でも30秒ぐらいで眠りに落ちることができます。
そして、15分ぐらいでパッと目が覚めます。
それは、交感神経から副交感神経のスイッチの切り替えが上手だということ。
自分で訓練できるんです。

なぜ副交感神経に落ちにくいのかということがわかれば、睡眠の手助けになります。
副交感神経に落ちにくい人は、日中ずっと交感神経が昂ってる状態が継続されてしまっていて、しかもそれが慢性的になっている状態です。
もちろん食事やカフェイン、ストレスなども関係します。
ストレスが多い時は、なかなか副交感神経に入りにくいのです。

呼吸法は、交感神経を立たせることも、副交感神経を優位にすることもできます。
それを上手に使えば、呼吸法で交感神経を高めた後に副交感神経に落とす、ということができます。

人の睡眠というのは波があって、深い浅いという、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しています。
その3回目ぐらいの波が一番深いと言われていて、この波の深さが睡眠の深さになります。
深い波までしっかり入ることができると、朝パッチリと目が覚めて「あ〜、よく寝た!」という感じになります。

では、それをどうやって深めたらいいか。

ポイントは、第1波、1つ目の波の時に、いかに深く睡眠に入っていくかということです。
第1波で深く入るためには、まず、それまでに微妙に上がり続けている交感神経を一気にグッと上げます。
グッと上げて一度交感神経を高めた後に、ストンと落とす。
そうすることによって、副交感神経に一気に落とすことができます。
一度交感神経を上げないと、睡眠に入るきっかけがつかめないのです。

もちろん、そこまでに持っていく手前の段階のセッティングもあります。
例えば、眠る前に興奮するような映画を見ていたり、殴り合いとかしていたら、なかなか上手に行きません。
パソコンやスマホもできれば早めに切っておいてた方がいいですね。
寝るまでにある程度リラックスして過ごして、その状態でお布団に入る直前に交換神経を高めてから、ストンと寝る。
そうすると第1波が深くなります。
第1波が深くなると、その後に引き続いてくる第2波も深くなると言われています。


⒉交換神経から、副交感神経へ

では、どうやって上げて落とすのか。
まず行う呼吸法として僕がお勧めしているのは、カパーラバーティーです。

カパーラバーティーというのは、早くて強い呼吸法で、交感神経を優位にします。
なので、寝る前にはしない方がいいと言われています。
これを逆手にとっていきます。

寝る前までの微妙な交感神経の昂りを落とすために、カパーラバーティーで一度交感神経をグッと上げる。
その後に、ゆっくりとした呼吸法を入れてあげることで、深い眠りへ落としていきます。

カパーラバーティーの後のゆっくりな呼吸のおすすめは、

・ゆっくりの腹式呼吸
・478呼吸
・アヌローマビローマ
・ナーディーショーダナー
・四角い呼吸法(ボックスブリージング)

などです。

478呼吸法というのは、アンドリュー・ワイル博士という世界的な代替医療の権威の方が推奨されている呼吸法です。
ご自身も睡眠障害を持たれていたんですが、この478呼吸法で克服されています。
これまでに何100人、何1000人という方に伝えてこられ、高い効果が報告されている、お勧めの呼吸法です。
これは、心の落ち着きも与えてくれて、鬱や慢性疾患、食欲不振、腹痛や心臓病などにもいいと言われています。

ヨガの呼吸法をご存知なら、アヌローマビローマや、ナーディーショーダナと呼ばれる片鼻交互の呼吸法もいいですね。

僕のベスト2は、アヌローマビローマと、四角い呼吸法です。

今日は、一緒にカパーラバーティーと四角い呼吸を練習していこうと思いますので、四角い呼吸法については後ほどご説明します。

3.カパーラバーティー

まず、カパーラバーティ。これは、早い呼吸です。
早い呼吸をすると、交感神経が優位になります。

だから普段、口呼吸で浅く早い呼吸をしている人はもうそれだけで「慢性的な交感神経優位ですよ」というスタンプを押されてるようなものです。
それを普段から腹式呼吸に変えていく、というのがまずベースとしてあります。

今回は、一度カパーラバーティーという、早くてお腹を使った呼吸をします。
リズムよくおへそを背骨に引き込んでいきます。
おへそを気持ち斜め上に引き上げる感じです。

引き込んだ後に止めてしまうと苦しくなるので、止めないようにします。
それからもう一つ間違っているのが、引き込み続けてお腹が緩まず、苦しくなるというパターンです。
大切なのは、お腹をちゃんと緩める。ちゃんと緩むところまで戻すということです。

これを繰り返すのが、カパーラバーティーです。
日本語では、「ふいご呼吸」と言います。
ふいご呼吸だから、引き込むのは一瞬で、その後すぐ緩める。
これをリズムよく繰り返していくと、早く、強く、短い呼吸になります。
これが交感神経を優位にしてくれます。

「これをすると、朝起きれない人が起きれるようになりますか」
という質問が入りました。
朝起きれない理由にもよりますが、もし睡眠の質が低く浅い眠り場合なら、これを寝る前にやってあげることで睡眠の質を深くして、しっかり寝れた感覚で朝起きることが できるようになる可能性があります。

◉実習(カパーラバーティー)

では、カパーラバーティーをしていきましょう。
(※実習を行う際は、できるだけ動画を見て、よく聞きながら一緒に行うことをお勧めします)

ここで大事なのは、背中を丸めてお腹を潰した状態だとお腹が動きにくいので、お腹を伸ばして胸を開きます。
肩を耳から遠ざけて、肩をリラックスして。

一度、鼻から息を吐いて
吸う息をお腹に軽く入れて

始めます。

ゆっくりでいいですよ。
シュッと繰り返していきましょう。

シュッと鼻から吐いてお腹を引き込んだ後に、すぐに緩めるという感覚がちゃんとあるかどうか。
緩まった感覚があれば、これを継続していくことができますが、緩めた感覚がなければ継続ができなくなります。
ちゃんと緩められるリズムで行うこと。
早すぎると緩められなくなるので、早すぎないように。

だいたい目安は30〜60回。
慣れない方は30回で、慣れている方は60回。

最後はシュッと吐いて、間を開けて長く完全に吐ききりましょう。
最後に吸う息を入れてお腹を緩めてから、
自然呼吸に帰し、脱力リラックスを感じていきます。

深まった緊張がストンと落ちていって、一気にグッとリラックスが深まるのを感じてみましょう。

僕が先ほど言葉で言ったことを、実際に自分の体の中で感じてみる。
目も閉じた状態で、自分の内側の感覚にフォーカスをします。

2ラウンドめを行います。

一度息を吐いて
吸う息を入れて
お腹がちゃんと緩められているか、顔に余分な緊張が入っていないか確認します。
口や鼻はほとんど動いていない状態です。

最後はシュッと吐いて、全てを吐き切っていく。
自然呼吸に返して、緩まる感覚を捉えていきます。

緩まる感覚を捉えるのも鍛えれる能力だから、これを繰り返せばどんどんそれを捉えるのが上手になってきます。

3ラウンドめを行います。

一度息を吐いて
吸う息を入れて、始めます。

最後は、シュッと吐いて長く吐いていきます。
自然呼吸に返して、脱力とリラックスを感じていきます。


◉実習(四角い呼吸)

ここから、四角い呼吸をしていきます。
(※実習を行う際は、できるだけ動画を見て、よく聞きながら一緒に行うことをお勧めします)

四角い呼吸は、
・吸う
・止める
・吐く
・止める
というのを繰り返していく呼吸法です。

このまま 一緒にやっていきましょう。
今日は5秒のカウントでやっていきます。

では一度息を吐いて、全てを吐き切ってから始めます。

吸って・・・2345
止めて・・・2345
吐いて・・・2345
止めて・・・2345

自分でカウントをとりながら、繰り返していきましょう。
自分で「吸って」「止めて」「 吐いて」「止めて」を繰り返していきます。

もし5カウントがきつければ、4カウントでも結構です。
逆に慣れている人は、6や7カウントでやってみていただいても結構です。

吸って、止めて、吐いて、止めての繰り返しです。
メトロノームの音に従ってカウントを繰り返します。

あと1ラウンド、ご自身のタイミングで繰り返して、
最後、吐いた後に息止めをして、自然呼吸へと返していきます。
自然呼吸へと穏やかに返していったら、
そのまま足を崩して仰向けに横になっていきましょう。

お腹の上に手を乗せて、お腹の呼吸を感じていきます。
膨らんで、縮んで、膨らんで、縮んで、
というのを感じていき、リラックスが深まっていくのを感じていきます。
膝は伸ばしていただいても大丈夫です。
余分な力が抜けてリラックスが広がり、落ち着いた感覚の中で自分の意識が徐々にほぐれて溶けていくのを感じていきます。

リラックスを深めて睡眠へ導いていくテクニックです。
これは同時に同じことを瞑想でも行うことができて、瞑想の意識の中に入っていく時にも非常に有効なテクニックとなります。

呼吸に意識を戻していって
深く息を入れて
長く完全に息を吐いていきましょう。

手の指、足の指を動かして
吸う息で右膝、左膝を立てて
吐く息で膝を胸と抱え込んできてあげて
今度は右手を頭の上に伸ばして、体を右側にゴロンと倒して横向きの姿勢になり、足を半分ぐらい下に伸ばしてから空間を作って
手で床を押して横向きに体を起こしてきましょう。

おはようございます

☁︎︎*.𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍☁︎︎*.𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍☁︎︎*

まだ寝ていたいですよね(笑)
時間さえあれば、このまま20分ぐらい寝ていただきたいんですが、残念ながら物事には終焉というものがやってきますので(笑)

今ので本当に眠りに落ちちゃう人もいれば、眠りには落ちないけどリラックスの状態で横たわっていた人もいると思います。
本当に眠りに入りたい時に、まだ眠りに入れない感じだったら、もう1ラウンド行って、横になった後に四角い呼吸法を続けていくという手もあります。
気づけば意識が遠くの方に行っていて、「あれ?カウントしてなかったな」という感じになってきたりします。なのでそれも非常におすすめです。

他にもテクニックがあるんですが、時間の関係で今回はここまでになります。


まとめ

呼吸というのは本当に、僕たちの身近な日常生活の中でめちゃくちゃ活かせるし、すごく大切なものなのです。
でも、そのことをまだまだ知られていない。
ちょっと知るだけで、自分の生き方や、暮らし、人間関係などが変わっていく可能性が大いにあります。

「知る」ということは簡単でシンプルなことです。
「難しいことを知っていないとできない」ということではありません。
まずは、ただ「知る」ということ。
あとはそれを自分が使っていくかどうかです。
そして、知ることで人に伝えていくことができます。
何か特別な技法とかも必要ないのです。

もちろん、ちょっと難しい呼吸法もありますが、そこまでは別に人にシェアしなくても自分の練習に使っていけます。
だから呼吸法というのは、すごくシンプルで、誰でもできて、お金のかからない、とても価値の高いものだと思っています。

それを、これから知っていくのか、ほったらかしにしていくのかは皆さん次第です。

「呼吸法Teacher講座」が9月から始まりますが、
これは、僕自分でやってて言うのもなんだけど、本当に価値のある講座だと思っています。
ここからみなさんの経験がきっと変わっていくだろうなと思ったら、受けてもらえたらいいなと思っています。
この「呼吸を知る」ということは、自分の可能性をどんどん引き出していくことだ思うのです。
みなさんのまだ秘められている可能性をどんどん広げていってもらいたいなと思っています。

☁︎︎*.𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍☁︎︎*.𓈒𓂂𓂃◌𓈒𓐍☁︎︎*.

◯質問


鼻炎がひどくて口呼吸になりがちです。
特に鼻が詰まっているときはどうしたらいいでしょうか。

鼻炎の原因にもよるし、ちょっと難しいところなんですが、
いろいろなテクニックがある中で、僕が一番有効なのは息止めです。
実は、息を止めることで鼻炎は劇的に回復します。
でもそれはちょっと一言ではお伝えできないところなんです。

デメリットを生んでしまう可能性のあるところとセットになっていて、ちゃんと伝えないと諸刃の剣だから、ちょっと今、一言でお伝えはできませんが、呼吸法で改善していくことはできます。

なので、本当に詰まっているときは口呼吸になるけれども、そうじゃない時以外はなるべく鼻で呼吸することをできるだけ頑張ってもらえたら、それだけでも改善してくると思います。
最初は苦しいと思いますが、苦しい中でも鼻で呼吸をする、ということをやってみてください。
そうするとちょっとずつ鼻が通るようになってくるかと思います。

人間の体って、息が止まれば死んでしまうから、息が止まるというのはめちゃくちゃ体にとっては不都合なんです。
鼻が詰まっていて、口を閉じて鼻で呼吸していると、なんとか鼻を通そうと体が頑張ってくれます。
それを信じてぜひやってみてください。

呼吸法Teacher講座で「息止め」はある意味一番大事なパートですので、ちゃんと伝えさせてもらいたいと思います。


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Toshi ❁⃘ 児玉俊彦

UnionYoga Japan代表、淡路サンアシュラム代表。Yogaや、より善き在り方を伝える学び舎を展開。オンラインヨガのTriYogaSeedsの代表としても活動することでオンラインで繋がる新たな愉しみを味わいつつ、時間や場所や既成概念にも制限されない新たな生き方を模索中。「呼吸法teacher講座」「ヨガ哲学」などの講師や、様々なヨガに関するイベントを開催している。

 

文字起こし・編集担当:田靡みき


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