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「じゃがいも」のお寺話12 お釈迦の伝記

お釈迦様の一生は仏画になったり、彫刻で壁に掘られたり、特定の場面が仏像として祀られたりすることがあります。
知っているとお寺で出会ったときに少し分かった気になって楽しくなります。

◆誕生
①お釈迦様は摩耶夫人の右脇の下から生まれた。
②生まれた直後に右手で天、左手で地を指差して天上天下唯我独尊と言った。

誕生のお釈迦様の姿は仏像にもなっています。
日本の花まつりは4月8日

◆出家
①四門出遊(しもんしゅつゆう)
②馬に乗り家臣を連れて出家した。しばらくして馬を降りて家臣と馬を城に返した。
③アーラーラ・カーラーマ、ウッダカ・ラーマプッタの元を訪れて瞑想の教えを乞う。
④ アーラーラ・カーラーマ、ウッダカ・ラーマプッタの元を離れて5人の修行者と苦行を行う。
⑤苦行を続けたが悟りは開けないと感じたお釈迦様は5人のもとを離れて苦行をやめてしまう。(苦行放棄)

これらの修行の内容は仏画や彫刻で見ることがあります。
お釈迦様の苦行の様子を表すために釈迦苦行像というガリガリのお釈迦様の姿の仏像が祀られることがあります。

◆成道(じょうどう)
①苦行をやめたお釈迦様はスジャータという名の娘さんから乳粥を与えられて食べた。(乳粥供養)
②スジャータからの乳粥で元気を取り戻したお釈迦様は菩提樹の下に座り悟りを開いた。(成道)
③菩提樹の下で座っている最中に悪魔(マーラ)が悟りを開くのを邪魔するが打ち倒して悟りに至った。(降魔)

29歳で出家して6年の苦行の末に35歳の時にブッダガヤで悟りを開かれたと伝わります。
これらも仏画や彫刻で見ることがあります。
降魔の時の身振りを示した「降魔印」(触地印)を結ぶお釈迦様の姿の仏像が祀られることがあります。
日本の成道会は12月8日

◆説法
①お釈迦様は悟りを開いたのですが、難解なので一般民衆には理解されないと教えを説くことをあきらめた。
②会得した仏教の教えを一般に広めることを拒むお釈迦様に、教えを広めて欲しいと梵天が現れ説得した。(梵天勧請)
③梵天の説得に後押しされてアーラーラ・カーラーマとウッダカ・ラーマプッタに教えを説こうとしますが二人とも亡くなっていた。
④かつて一緒に修行をした5人の修行者に会いに行く。
⑤苦行放棄したお釈迦様をあまり良く思っていない5人の修行者が、お釈迦様が悟った教えを聴くことになる。(初転法輪)
⑥5人の修行者はお釈迦様の教えに感動して弟子になることを決める。

初転法輪はサールナート(鹿野苑 ろくやおん)で行なわれたと伝わります。
お釈迦様が1人で悟って人知れず納得してその想いを抱いたまま亡くなってしまったら仏教は誰にも知られることなく消えてしまいます。
初転法輪は菩提樹の下で悟りを開いたことと同等にとても重要なイベントと考えられています。仏教の始まりは菩提樹での成道と言われますが、実際には初転法輪を行って弟子ができたときが仏教の始まりと言えるのでしょう。

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