いよなん第2号メンバー紹介⑥🌙 米川青馬さん編:「さまざまな意味でこれまでにケリをつけるために」
みなさま、はじめまして。
あるいは、おひさしぶりです。
いよなん、でございます!
10月にもかかわらず、夏日と呼ばれるような気温に包まれた日がちょこちょこ出現しておりますが、時はどんどんと進んでおります。
そうです。
文学フリマに向かって。
というわけで、先日、いよなんメンバーが集合し、合評会が行われました👏
合評会はなんと4時間半にも及びましたが、その分、それぞれに得るものが多かったように思います。
まあ、何が言いたいかといえば、目下、手直し中です!!!
改稿改稿!
……といよなんの近況報告をざっとしたところで、今回も『いよなん』第2号に参加するメンバーの紹介をしていきたいと思います!
今回の紹介は、第6弾です!
もう6弾まで来たんですね!なんだか嬉しいです。
これまでの第1~5弾まではマガジンにまとめていますので、もしよろしければ、そちらもご覧ください!
今回、自己紹介をしていただくのは、米川青馬さんです🌙
物語に明るいビジネス系のライターさんということで……とりあえず、その「世界観」を覗いていきたいと思います!
🌙米川青馬 ’s プロフィール🌙
🌙ではまず、140字以内で自己紹介をお願いいたします!
米川青馬です。
現在の職業はビジネス系ライター。
自分の書くものを広く「物語」ととらえており、その一種としてシナリオも書いてみようと学んでいる最中。
2年ほど学んで、ようやく勘がつかめてきた感じがする今日この頃。
物語(執筆、読書、視聴、鑑賞、観劇)以外の趣味は、コーヒー、スイーツ、散歩、将棋など。
🌙一番好きな映像作品は何ですか?
『大脱走』(映画)
一番好きというのとはちょっと違うかもしれませんが、昔から好きで、いまでもまた見たいと思う映画って何かな~と、いろいろ考えて、思い出したのがこれでした。
おそらく10代に3回くらい見たっきりなのですが、いまだに印象に残っています。
キャラクターがよくできた群像劇で、壮大な脱走ストーリーにドキドキハラハラさせられて、最終的にはけっこう悲しい。
エンタメでもあり、歴史映画でもあるという稀有な傑作なのでは。
🌙一番好きな演劇作品は何ですか?
木ノ下歌舞伎『義経千本桜 ――渡海屋・大物浦――』
(2021年、松本・久留米・東京・豊橋にて上演)
僕は東京公演を三軒茶屋のシアタートラムで見ました。
見ている最中から号泣しており、終わっても涙が収まらず、恥ずかしくて電車に乗れないほどだったので、途中たい焼きを食べながら池尻大橋まで歩いてようやく泣き終え、気分を落ち着かせるために結局、中目黒まで歩きました。
コロナ禍で精神的に弱っていた面もあるのですが、僕は諸行無常・盛者必衰の平家物語にとにかく弱いのだと再認識しました。
「見るべきほどのことは見つ」は、最高の決め言葉だと思います。
木ノ下歌舞伎は、ごく簡単に言うと、現代口語演劇で歌舞伎演目を上演する団体です。
僕の妻は「オレたち/ワタシたちの歌舞伎」と呼んでいます。
スタイルは現代的ですが、上演姿勢はどこまでも本格的で、通常カットされる場面や人物を丁寧にすくい上げて、結果的に上演時間が5時間になったりします。
演目によって演出家が変わるのも特徴的です。
『義経千本桜 ――渡海屋・大物浦――』の演出は、東京デスロックの多田淳之介さんでした。
僕は東京デスロックのファンでもあり、その意味でも大変好みなのでした。
また見たら、また号泣すると思います。
🌙一番好きな文学作品は何ですか?
マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者』
一作を選ぶことなど正直できないのですが、いまあえて選ぶなら、ということで。限られた時間のなかで、もう一度読みたいと思う数少ない小説の一つです。
マーガレット・アトウッドは、村上春樹と双璧をなす「ノーベル文学賞とるとる詐欺の被害者(周囲は毎年騒ぎ立てるが、いっこうに受賞する気配がない作家)」の一人。
アトウッドの小説はひたすら読みごたえがあって、テクニカルなのにサービス満点で、エンタメとしてもとにかく面白い。
本作はブッカー賞を受賞した代表作(ちなみに、アトウッドはブッカー賞を2回受賞した数人のうちの一人でもあります)。
サスペンスでも、ラブストーリーでも、ファミリードラマでも、SFでも、スパイ小説でもある、というジャンルレスな怪作です。
🌙好きな作家さんはいますか?
フランツ・カフカ
大学の担当教授の専門がカフカで、それ以来、沼にハマって数十年。おそらく全作品を三周以上しましたが、それでも魅力を放っています。
実は、カフカはサービス精神満点で、かなりテクニカルで、本当は笑いを追求したかった人だと思います。実際、カフカは自作の朗読会で、ゲラゲラ笑いながら朗読していたとか。
ところが、現代人が読むとまったく笑えない。「笑えないジョーク」ばかり書いてしまったわけです。
そのズレが面白い。
カフカの時代から100年ほども経ったのに、いまだに古びないどころか、むしろカフカの主人公が現代人に近づいているような気すらするのが不思議なところです。
近現代社会の病理を的確に捉えた作家ではないかと思います。
カフカを目指すつもりはないけれど、その独特の見方にはいまだに学ぶことが多いと感じています。
🌙今、ハマっているものは何ですか?
コーヒーです。我が家は浅煎り専門で、いくつかの焙煎所のコーヒー豆を定期的に買って飲んでいます。
出張に行ったら、その地の浅煎りコーヒー店に立ち寄って、コーヒー豆を仕入れてくるのが楽しみの一つです。
では続いて、『いよなん』第2号で執筆される作品についても訊いていきたいと思います!
第2号のテーマは「夜」です🌙
ではまず、この定番の質問から。
🌙あなたにとって、「夜」とは?
寝る時間です。僕は子どもの頃から早寝早起きのタイプでして、できれば24時を回る前に寝たいのです。
それから、静かな時間です。
北海道で生まれ育ったのですが、冬に雪が降り積もる夜、あらゆる音が雪に吸い込まれて、どこまでもしんしんと静まるのが好きでした。
🌙今回、執筆されたのはどんな作品ですか?
エッセイと評論のあいだくらいの変なものを書いてしまいました。
今後、僕はこのタイプの文章を二度と書くつもりがないのですが、今回はさまざまな意味でこれまでにケリをつけるために、次に進むために書きました。
第一に自分のために書いたので、他の皆さんが読んで楽しいものになっていればよいのですが。
自分のために書く、あるいは区切りをつけるために書く、というのはなかなかに胆力がないとできないものなんじゃないかなと思っています。
何せ、創作自体が自分自身を曝け出すものであるのに、そこからさらに自らの中身を剥き出しにするものなので。純粋にすごいなぁと思います。
というわけで、そんな米川青馬さんのエッセイと評論の間の著作は、『いよなん』第2号に掲載されます!
その『いよなん』第2号は、12月1日に東京ビッグサイトにて開催される文学フリマ東京3で頒布予定です。
https://bunfree.net/event/tokyo39/
というわけで、今回は米川青馬さんの紹介でした!
このシリーズはまだまだ続く予定です!
(note担当者はあとメンバーが何人いるのか微妙に把握していないので、カウントダウンができません)
これからも、ぜひ楽しみにしていてください🌙