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酒屋にて、店主との会話
私:
「精米歩合って何ですか?」
店主:
「精米歩合は、玄米をどれだけ削ったかを示す割合です。もっというと、玄米の重さに対して何%残っているかを表しています。たとえば、精米歩合60%なら、玄米の40%が削られて、60%が残っていることになります。ざっくり説明すると、70%以下は本醸造酒、60%以下は吟醸、50%以下は大吟醸みたいになってます。ただ、必ずしも精米歩合だけで分類されるわけではありませんが。お米の外側にはタンパク質や脂肪分が多く含まれていて、それが雑味の原因になります。だから、精米歩合が低い(つまり、たくさん削った)お酒ほど、すっきりとしたクリアな味わいになりやすいですね。」
私:
「おお、なるほど!じゃあ、精米歩合を目安に好きな味を探すのも楽しそうですね。」
店主:
「ええ、そうですね。ただ、削れば削るほど旨味のもとになる成分も減ってしまいます。雑味がなくなってクリアな味わいにはなるんですが、逆に言うと、似たような味わいになりやすいんですよ。精米歩合だけにこだわりすぎると、日本酒の奥深さを楽しむ幅が狭くなってしまうかもしれませんね。」
私:
「たしかに、好きなものほど知識が増えて、逆に楽しみ方が狭くなることってありますね。日本酒呑むのは好きなんですけど、いつも知識は忘れて感覚で選んで呑んでます。」
店主:
「それでいいと思いますよ!あとは、オススメはジャケ買いです。ラベルの見た目なら覚えやすいし、写真に撮っておけばあとから見返せます。どの銘柄か分かれば、他の日本酒を提案することもできるので。結局は美味しく飲めればそれでいいんです。知識なんて忘れてしまっていいです。僕もまた同じ説明で喜んでもらえるので笑」
私:
「ジャケ買い、いいですね! 次からはジャケ買いで選んでみます。今日聞いた話も忘れて、またお店に来ますね。」
店主:
「はい、そのときはまた同じ説明をします~」