Tomita Itaru

元月刊G-men編集長(〜2014年)。「オリイジン」(ダイヤモンド社)にライター/編…

Tomita Itaru

元月刊G-men編集長(〜2014年)。「オリイジン」(ダイヤモンド社)にライター/編集として参加。ダイバーシティ&インクルージョンをテーマにした記事や、好きな映画のこと、日常のあれこれなど書いています。1964年、別府出身。itaru.tomita1964@gmail.com

最近の記事

アラ還独身ゲイ親父の料理帖01 「電気圧力鍋が料理人生を変える」

結婚しない独身人生を選んでいるゲイは、料理だって自分でやらねばならない。料理上手な人もいるけれど、自炊は苦手で外食ばかりという人もいるはず。 しかし、高齢化社会の日本では長生きするのが当たり前になっている中、健康のためにも、倹約のためにも、料理はできてマイナスになることはない。 ということで、2022年に58歳になるアラ還独身ゲイの料理にまつわるあれこれをシリーズで書いていこうと思う。 初回は、「電気圧力鍋が料理人生を変える」というテーマ。電気圧力鍋を買ったら、まずはカ

    • 「テレワーク(オンライン)ゲイバーで、収益をあげる方法」を考えてみた

      新型コロナウィルス感染拡大の速度が速くなっていくばかりの毎日。SNSを見ていても「これからどうなっちゃうんだろう?」という不安が大きくなるばかりで、心がざわめいて落ち着かない日が続いています。 いろいろな職業、業界にコロナの影響が出てくるのは必至ですが、僕が大好きなゲイバー業界はその打撃をモロに食らっていることはまちがいないと考えています。夜間外出は自粛を、とか、BARやライブハウスがクラスター発生源だ、とか言われてしまうと、夜の街に出るお客さんは減って当然ですよね。自粛要

      • 「ダンサー、そして私たちは踊った」に見る、ゲイコミュニティの原風景

        ◾︎映画の中のゲイは「禁断」から「当たり前」の存在に かつて、映画の題材として「ゲイ」を取り上げる時は「禁断の」という決まり文句が使われていました。 例えば1981年公開の「クルージング」。刑事であるアル・パチーノが、連続殺人事件を調べるためにゲイのレザーマンとして潜入捜査をする物語。ゲイの中でもハードコアなレザー・コミュニティを正面から描いたのは、当時としてはとても衝撃的でした。ポルノではないので、期待していたほどの直接的な性表現は少なかったものの、田舎のクローゼット高

        • [レインボーリール東京2019]LGBTショートフィルムの魅力

          毎年、7月に開催され、今年で28回目となった「レインボーリール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」は、日本のLGBT関連の中ではもっとも長く継続しているイベントです。 劇場公開されたり、DVDなどのリリースや配信される機会も少ない世界のLGBT関連の映画を見られる貴重な映画祭なので、毎年通い続けるファンも多いです。 かくいう僕もその一人であり、毎年なるべく多くの作品を見ては、その記録を何らかの形で残していきたいと考えています。 この映画祭でしか見る機会のない作品が少な

        アラ還独身ゲイ親父の料理帖01 「電気圧力鍋が料理人生を変える」

        • 「テレワーク(オンライン)ゲイバーで、収益をあげる方法」を考えてみた

        • 「ダンサー、そして私たちは踊った」に見る、ゲイコミュニティの原風景

        • [レインボーリール東京2019]LGBTショートフィルムの魅力

          LGBT映画の祭典[レインボーリール東京2019]スパイラル初日レポート

          7月5日(金)〜6日(土)に東京ウィメンズプラザで一部のプログラムを先行上映、そして7月12日(金)〜15日(月・祝)の週末3連休は青山スパイラルホールにて全プログラムが上映される今年の「第28回レインボーリール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」。 東京ウィメンズプラザの先行上映では、現役米軍トランス兵士を追ったドキュメンタリー「トランスミリタリー」、フィリピンのJKビアン映画「ビリーとエマ」、34年前のエイズ・パニック時代の物語「1985」の3プログラムを鑑賞。その作

          LGBT映画の祭典[レインボーリール東京2019]スパイラル初日レポート

          どのキャラの視点で見るかで、映画「ゴッズ・オウン・カントリー」の印象が大きく変わるというお話。

          イギリス北部ヨークシャー地方の農場を舞台に、その農場の跡取り息子・ジョニーと短期雇いでやってきたルーマニア移民の男・ゲオルゲのラブストーリーを描いた映画「ゴッズ・オウン・カントリー」。 前髪系のイケメンたちのBLテイストな物語には(いわゆるイケメンがタイプではないため)ピクとも食指が動かないのですが、ガテン系のムサい野郎たちの恋物語となれば、これは期待しないわけにはまいりません。 2017年夏に、イギリスで公開されるニュースを知って以来、なかなか日本でも公開が決まらないま

          どのキャラの視点で見るかで、映画「ゴッズ・オウン・カントリー」の印象が大きく変わるというお話。

          LGBT映画の祭典「レインボーリール東京2019」最速レポート

          今年も、東京に夏の始まりを告げる映画ファン待望のイベント「第28回レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」が開幕しました。 7月5日(金)6日(土)に東京ウィメンズプラザで先行上映された作品の中からトランスジェンダー、レズビアン、ゲイをそれぞれテーマにした3本を鑑賞してきました。早速、各作品レビューをいたします。 なお、スパイラルホールでの本祭は7月12日(金)〜15日(月・祝)に開催。このエントリでご紹介する3本も上映されます。 今年のラインナップは下

          LGBT映画の祭典「レインボーリール東京2019」最速レポート

          サンドウィッチマンはなぜ「ベア系ゲイカップル」と思われたのか?〜アジアの「ベア系ゲイ」の定義

          ※※このエントリは2016年3月21日にLetibee LIFEで公開した記事を加筆修正したものです。 手前味噌でありますが、2016年3月12日につぶやいた下記のツィートが予想もしなかった反響を呼んで驚いています。 最初にツイートしてからの6日間で4.7万リツィート超。最初に反応したのは僕をフォローしてくれているゲイの方でしたが、あっという間にノンケ男女に拡散して、どんどんリツィート数が増えていく様に戸惑いました。しかし、その反応を見ていると、なぜこのツィートが一気に拡

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          映画的興奮に満ちた「ハンズ・オブ・ラブ」を見逃せない理由

          ※このエントリは2016年11月27日にLetibee LIFEで公開した記事を加筆修正したものです。 「ハンズ・オブ・ラブ 手のひらの勇気」は、2019年7月2日23:59までGYAOにて無料配信中。 アメリカ、ニュージャージー州在住のレズビアンである主人公の警察官が、自分の遺族年金を同性パートナーに遺したいと闘ったドキュメンタリーを基に作られたこの作品。事実が持つ重さはもちろんのこと、映画としても圧倒的な面白さがあり、セクシャリティに関わらず、少しでも多くの方にお勧め

          映画的興奮に満ちた「ハンズ・オブ・ラブ」を見逃せない理由

          【東京】同性カップルも夫婦50割引を使える?〜映画を安く観る方法〜

           今年に入ってから、映画館で頻繁に映画を観るようになりました。上半期だけで50本弱観ているのは、自分史上もっとも多いと思います。8年ぶりに恋人ができて、その彼が映画に付き合ってくれる、というのも映画館通いの回数が増している大きな理由です。  日本の現在のロードショー料金は1800円ないしは1900円だとご存知でしたか? ごくたまに映画館に行く人なら気にならないかもしれませんが、頻繁に通う身としては「高いよなあ」と実感してしまいます。  そこで基本的には「ロードショー料金で

          【東京】同性カップルも夫婦50割引を使える?〜映画を安く観る方法〜

          茨城県同性パートナーシップ宣誓と、自民党の理解増進法案国会提出見送りについて。

          twitterで、巣鴨の地蔵/대한류큐사자_大韓琉球獅子という方から、1日に2回続けて丁寧な言葉で問いかけていただきました。どちらも twitterの文字制限・140文字でお答えするのは難しいので、このエントリでお答えすることにします。 まずは、こちらから。 僕に対して問いかけられたのは、 2019年6月24日の静岡新聞朝刊の下記の記事です。 ご見解を、というご要望なので、僕がこの記事を見て思ったことを記しますね。 「まあ当然のことだよね」 これに尽きます。 その

          茨城県同性パートナーシップ宣誓と、自民党の理解増進法案国会提出見送りについて。

          レインボーリール東京・傑作LGBT映画5選。

          今年で28回目を迎える、日本のLGBT夏の風物詩「レインボーリール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」。いよいよ7月5日(金)より開幕します。 毎年、この映画祭でしか見ることのできない作品に出会うのが楽しみで期間中は会場に通いつめる僕にとっても、毎年欠かすことのできないとても大切な、そして大好きなイベントです。 今年のラインナップは先日公開したエントリ「世界のLGBT映画の秀作を楽しむ映画祭が今年も東京で開催!」を、そして近年「レインボーリール東京」で上映された傑作ゲイ

          レインボーリール東京・傑作LGBT映画5選。

          レインボーリール東京で出会えた一期一会の珠玉のゲイ映画たち。

          今年で28回目を迎える、日本のLGBT夏の風物詩「レインボーリール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」。いよいよ7月5日(金)より開幕します。 昨年2018年は「ゴッズ・オウン・カントリー」が大きな話題(紆余曲折を経て今年2019年劇場公開された)となりましたが、日本では劇場公開される可能性が低い世界のゲイ映画を見られる貴重なチャンスです。 毎年、この映画祭でしか見ることのできない作品に出会うのが楽しみで期間中は会場に通いつめる僕にとっても、毎年欠かすことのできないとて

          レインボーリール東京で出会えた一期一会の珠玉のゲイ映画たち。

          LGBTと家族001〜当事者に、家族との関係・家族に思うことをアンケートしてみた。

          ※このエントリは、僕が企画したアンケートをLetibee LIFEを通じて当事者の方にご回答いただき13回に分けてご紹介した記事を再構成したものです。エントリ内で使用している画像は僕が撮影しました。 切っても切れない関係。それが家族の絆です。 自分のセクシャリティに気づいた時、驚きや不安と共に 「家族にどう話せばいいのだろうか?」 「家族には絶対秘密にしなきゃ」 そんな相反する思いを抱いた方も少なくないでしょう。 この「LGBTと家族」は、 セクシャル・マイノリティの家

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          ゲイが語る痛くて過酷な青春ゲイ映画「ハートストーン」の魅力

          ※このエントリは2017年7月15日にLetibee LIFEで公開した記事を加筆修正したものです。 2017年夏に割とひっそり公開されたアイスランド映画「ハートストーン」をご存知ですか? この映画の宣伝展開ではイマイチぼかされていましたが、この作品は性に目覚める思春期に同性の親友に恋する自分に気づいてしまった青年の心の葛藤を描く興味深いゲイ映画なのです。 ベネチア国際映画祭、シカゴ国際映画祭で最優秀LGBT映画賞を受賞しているこの映画の魅力をご紹介しましょう。 まずは

          ゲイが語る痛くて過酷な青春ゲイ映画「ハートストーン」の魅力

          【ゲイが教える女子ゲイバー入門】女性がゲイバーで好かれるための3つのヒント

          ※このエントリは2016年2月15日にLetibee LIFEで公開した記事を加筆修正したものです。 夜遊び大好き女子のみなさん、ゲイバーに行ったことはありますか? 最近は性別、セクシュアリティ問わずにカジュアルに楽しめるゲイバーがたくさんあるので「もちろん行ったことあるよ」という人も少なくないでしょう。まだ未体験だけど興味津々、なんて人も多いかもしれません。 色々な人が気軽に遊びに来て街が賑わうのは、ゲイバーにとってもいいことなんだけど、カジュアルになった分ちょっとお

          【ゲイが教える女子ゲイバー入門】女性がゲイバーで好かれるための3つのヒント