アラ還独身ゲイ親父の料理帖01 「電気圧力鍋が料理人生を変える」
結婚しない独身人生を選んでいるゲイは、料理だって自分でやらねばならない。料理上手な人もいるけれど、自炊は苦手で外食ばかりという人もいるはず。
しかし、高齢化社会の日本では長生きするのが当たり前になっている中、健康のためにも、倹約のためにも、料理はできてマイナスになることはない。
ということで、2022年に58歳になるアラ還独身ゲイの料理にまつわるあれこれをシリーズで書いていこうと思う。
初回は、「電気圧力鍋が料理人生を変える」というテーマ。電気圧力鍋を買ったら、まずはカレーを作って、その簡単さと美味さに驚愕すべし、というお話。
■電気圧力鍋は予想と違って簡単すぎた
実家の母が、ガスコンロで使う「圧力鍋」で料理を作ってくれたことが何度もあり、シチューやカレーが美味しかった記憶があるのだが、見た目が物々しいし、シュンシュンと蒸気が噴き上げているような印象があって、
「なんか、面倒くさそう。」
と思い、ズ〜っと敬遠していた。
ところが、2021年に引っ越した時に、彼氏くんが引っ越し祝いにとパナソニックの電気圧力鍋を買ってくれた。
手元にあるなら使ってみるしかない、ということで、付属のレシピ本の通りに「シンプルカレー」を作ってみることにした。
自炊歴は結構長く、料理するのは嫌いじゃないのだけど、実はどうにも「カレー」が美味くできなくて、試行錯誤をしては失敗を繰り返していた。
ところがレシピ本の「シンプルカレー」の作り方は、びっくりするほど簡単で、材料を切って水と共に鍋に入れて10分間圧をかける。そこにカレールーを溶いて、さらに10分間煮込む、だけ。
玉ねぎを飴色になるまで炒めるとか、隠し味に色々なものを加えてみるとか、水じゃなくてガラスープを使うとか、一切なし。
例えていうなら、子供がキャンプで初めて作るようなカレーのレシピと一緒。
「こんな簡単で美味くなるの?」
と、正直疑っていたが、完成したカレーを食べてみると、びっくりするほど美味しい!
野菜と肉はとろけるように柔らかく、圧をかけた素材から滲みでた出汁とカレールーが合わさっただけの味は、多分、カレールーの実力が100%発揮されているのだと思う。
今まで何かを足したり、ルーをブレンドさせたりと試行錯誤したことは、実はカレールーの本来の実力を阻害するような邪魔をしていたのだと、無駄な努力を積み重ねてきたことを思い知らされた。
■作りたてが一番美味いという発見
カレーといえば「一晩寝かせたあの美味さ」というのが常識だと思い込んでいたのだが、電気圧力鍋で作るカレーは、出来立てが一番美味い。
これもカレーの概念が大きく変わったこと。
一晩おいて再加熱すると、圧力調理でとろけるほど柔らかくなっている玉ねぎやジャガイモが、どんどん溶けていってしまい、玉ねぎの甘さや、ジャガイモの粘り気などが味のノイズになってしまい、カレールーの実力が100%発揮された出来立ての旨さは半減。
だから、大量に作るのは避けた方がいいと学んだ。食べたくなったら簡単に作れるので、大量に煮込むなんて必要もない。
初めてのキャンプ料理のように、特別な工夫は一切することなく、材料を切って鍋に入れてスイッチを押し、その後ルーを溶かせて少し煮るだけ。
料理が得意じゃないと思っている男性にこそ試してほしい簡単なシンプルカレー。一度作って、その簡単さと美味しさを実感したら、電気圧力鍋でさまざまな料理試してみたくなること確実だ。
面倒そう、と思い込んでいた圧力鍋だが、電気圧力鍋は面倒どころかめちゃめちゃ簡単。自炊の楽しさを知って料理にハマる入り口として、電気圧力鍋は最適なのかもしれない、と考えをあらためた。
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