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沖縄県民が愛してやまない「島豆腐」のお話〜『ひと皿のストーリー②』

皆さん、こんにちは^^
浮島ガーデンスタッフの千尋です!

沖縄料理の定番♫
と言えば、何を思い浮かべますか??

沖縄そば、ゴーヤーチャンプルー、
ラフテーやテビチなどの豚肉料理、
にんじんしりしり〜や具沢山のお味噌汁、
沖縄天ぷら、などなど。

挙げればキリがないほど
沖縄って美味しいものがたくさん!

その中でも私が今回取り上げたいのは、
沖縄料理には欠かせない、

「島豆腐」です!

ど〜ん!島豆腐の存在感たるや!!

菜食中心のわが家では
「お肉の代用」としても大活躍!
ほんとに、島豆腐様様なんですよ〜^^

そんな島豆腐について あれこれ調べていくと、
いろんな背景が見えてきました。

【知られざる「島豆腐」ストーリー】

一緒に ひもといていきましょう!


沖縄県外の豆腐と、何が違うの?

本土の一般的な「木綿豆腐」と、沖縄の「島豆腐」
呼び方が違うだけで同じものだろうと
勝手に思っていたんですが…笑。

実は、ちゃーんとした違いがあることを
皆さん、ご存知でしたか?

作る工程で、
「火を入れるタイミング」
に違いがあるそうです!

沖縄県外の一般的な豆腐の作り方は、
大豆を水に浸して、すりつぶし、
それを煮てから絞る「煮しぼり」という方法で作られています。

絞ると、豆乳とおからに分けられ、豆乳ににがりを加えて固めると豆腐の出来上がりです。

一方、島豆腐の作り方は「生しぼり法」といって

最初に煮込まずに、絞って豆乳と生おからに分けてから、にがりなどを加えて煮込み、固めて作り上げていきます。

簡単に言うと、

内地の豆腐・・・大豆を煮てから絞る
沖縄の島豆腐・・・絞ってから煮る

ということですね!

この工程の違いのおかげで、
島豆腐の方が栄養価が高く、味も濃厚になるんだとか!

他にも、
一丁の大きさが島豆腐の方が大きくて、食べ応えがある!

崩れにくい固さなので、炒めものにもよく合う!

などの違いもあります。

「島豆腐」はやっぱり、沖縄独自の食文化なのですね!

沖縄が「豆腐の消費量 日本一」というのも、島豆腐が多くの県民に愛されているという結果ですね〜^^

【豆腐の消費量ランキング(2020年)】

島豆腐はveganレシピでも大活躍!

チャンプルー料理に欠かせない島豆腐ですが、
実はvegan料理でも、いい仕事をしてくれます。

例えば浮島ガーデンでは、
国産大豆の島豆腐をひき肉のように調理して
ベジタコライスを作っています。

島豆腐のベジタコライス。とっても美味しいんですよ〜。

現在は、樂園CAFEで提供しています。

見た目も味も、島豆腐でできてるなんて信じられない〜!と、
びっくりされるお客様も多いです^^

便利なレトルトタイプもあるんです

お家でパパッと食べられるレトルトベジタコライスも人気です。

他にも、わが家ではチキンナゲットや唐揚げを
島豆腐で作っています!

お肉を使うよりヘルシーで作るのも簡単!!
食べ応えもバッチリで
大人も子どもも大満足メニューです!

わが家ご自慢の豆腐ナゲット

また近頃は、島豆腐を使ったスィーツを出してるお店があったりと、
もはや、おかずだけにとどまりません。

島豆腐の可能性
無限大ですね〜!

大活躍な島豆腐! でも…課題もあります

沖縄県民が大好きな島豆腐。
でも、その原材料となる大豆のほとんどを輸入に頼っている
そんな事実をご存知でしょうか??

大豆輸入量 10年で1.7倍(読売新聞)】

国内自給率は既に1割を下回り、ほとんど海外からの輸入に頼っているそう。

以前の記事でも触れましたが

輸入に頼るということは、災害などで物流が止まると原料が届かないので製造できません。商品にならない=食べるものが手に入らない、という可能性があるということ。

大豆に限って言えば、豆腐はもちろん、醤油や味噌も大豆が原料ですから、影響が出る食品は他にも数多くありそうですね。

輸入大豆の価格高騰という課題もあり、赤字経営のお豆腐屋さんが増えているそうです。

帝国データバンクが2022年7月にまとめた記事を少し引用します。

「豆腐の原材料である大豆価格が急上昇している。国産大豆は近年の収穫量 減少が影響しているほか、輸入大豆ではウクライナ危機に伴う需給逼迫に加え、中国などの大豆 輸入量増加で国際市況は高止まりが続くなどの影響に加え、急速に進んだ円安も重なって価格が 押し上げられている。」

帝国データバンクの発表資料より

そしてもう一つ、輸入大豆について気になるのが、
「遺伝子組み換え食品」のこと。

実は日本って、遺伝子組み換え食品の輸入大国なのです。

農林水産省のHPには、次のように記載されていました。

「日本への主要輸出国では遺伝子組み換え品種が高い割合で使用されているので、日本に輸入される農産物の9割程度が遺伝子組み換え作物品種であると推測されます。」

「(略)安全であることが確認された遺伝子組換え食品だけが販売や輸入が許可されています。」

農林水産省のHPより

「安全であることが確認されている」と言われていますが…

食べ続けることによる人体への影響や将来的な安全性については、正直まだまだ分からないのではないかなと、私は思っています。

…ちょっと難しい話になってしまいました(汗)。

遺伝子組換え食品については、また別の回で詳しく取り上げたいと思いますが、

2023年4月からの食品表示制度の変更により、遺伝子組換え大豆で作られたお豆腐なのか、そうでないのかを判断するのが難しくなっています。

これは消費者である私たちにとって新しい問題と言えるかもしれません。

気になる方はぜひ、チェックしてみてください↓↓

【遺伝子組換え表示について(天竺啓祐さん)】

【無添加ママ 遺伝子組換え食品の記事】

おからが産業廃棄物だなんて!

さらにもう一つ、大きな課題があります。
豆腐を作る際に副産物として出る「おから」のことです。

その量は何と、

豆腐1に対して約 1.3倍!

飼料や肥料として使われているそうですが、それでも日本全国で毎年3〜6万トン前後が産業廃棄物として捨てられているそうです。

数が大きすぎて、正直イメージができませんが、
大変な量だというのは分かります!!

【おから廃棄の実態(日本豆腐協会)】

お豆腐屋さんとしては、おからを販売するよりも
お金を払って廃棄する方が、手間がかからず早い
という背景があるそうです。

おからを美味しくアップサイクル!

おからの大量廃棄を無くしたい!
そんな想いから生まれた商品があります。

「島豆腐のおから味噌床」!
私たちが働く浮島ガーデンの店主・中曽根直子さんが
こだわり抜いて作り上げた自信作です。

島豆腐のおから味噌床 MISODOKO

おからは食物繊維など栄養価が高く
健康食品として注目されているので
捨ててしまってはもったいない!

ということで、島豆腐のおからを使って簡単にお漬物ができる「味噌床」を作ったのです。

好きなお野菜を漬け込めば、
一晩で美味しい味噌漬けができます。
何度か漬け込んで緩くなった味噌床は、
ベジブロスたっぷりのお味噌として
最後まで食べきることができます!

食品ロスを防ぎ、美味しくアップサイクルすることで、食べる人の健康にも繋がる!

そんな商品です。

お野菜もさらに美味しくなるので、ぜひ試してみてください♫

【浮島ガーデン 島豆腐のおから味噌床】

MISODOKOに漬ければ野菜がびっくりするほど美味しくなります

いかがでしたか??

身近な「島豆腐」から見えてくる様々な食のこと。

不安をあおりたいわけではありません。

まずは知ることから、
よりよい明日への選択へと繋がっていくといいなと思っています。

次回も身近な食材のストーリーをお届けしたいと思います。
ぜひお付き合いくださいね!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

(千尋)

◇私たちについて
沖縄県那覇市で、五穀や島野菜を使ったヴィーガン料理を提供する「浮島ガーデン」 と、系列店の「樂園カフェ」で働く仲間です。「『いただきます』から世界を変えよう!」をテーマに、「食べること」について学んでいます。普段は料理や接客をしているので書くことには不慣れです。どうぞ温かく見守ってください。「スキ」をいただけると励みになります。



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