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「自己肯定感」を手に入れるには
自己肯定感。それは人生の土台でありながら多くの人が悩むテーマだ。
かく言う自分もその1人である。私はもう30代に突入しようとしているので、なんだか未熟なようにも思うのだけれど、自己肯定感は年齢問わず重要で自己の基盤になるものであるため、人生における幸せを追求する上でやっぱり切り離せないように思う。そしてこの幸福を掴むために必要なものは、絶対的な(=相対的ではない)自己肯定感なのではないか、と思う。では、どのようにすれば強固な自己肯定感を手に入れられるのだろうか?
自己紹介
ここで簡単に私の自己紹介をしてみたいと思う。大学を卒業し、コンサル・自動車部品メーカーでの経験を積むも、無理な働き方が祟ってか心身を壊し、休職に至った。少しずつ回復してきた時に、上述のような自己肯定感について考えるようになった。私の場合は、もし自分が強固な自己基盤を築けていたならば、休職を避けられたのではないだろうか、と。
(※誤解しないでもらいたいのですが、休職をしている人は自己基盤が強くないといいたいわけではなく、あくまで私のケースは、と言う意味です)
これ以降は、自己肯定感を向上させるために、どんなことをしているか・今後していこうと思っているか、個人的に考えていることを書き綴っていこうと思います。何かの参考になれば幸いです。
自己肯定感とはそもそも何か
自己肯定感とは、自己の基盤という言い方もできると思う。自己肯定感を分解すると、自己を肯定する感情・感覚となるが、これは、その人自身が自分を形作る経験や性格(その人らしさ)を肯定できるかどうかと言うことだと思う。そうした意味でその人らしさの根本を支える”基盤”だと言える。
この自己肯定感は、基盤としてしっかりしていれば揺らぐことは少ないですが、立て付けが緩いと大きく揺らぐことがある。立て付けが緩いとは、例えば、それが特定の条件に依存している場合などのことを指す。
周りより成績がいいとか、経済的に豊かである、と言う相対的な指標が条件になっている場合、その条件が満たされている時は、自己肯定感は強固であり続けるが、その条件が満たされなくなった時、大きく崩れてしまうのだと思います。(成績トップだった時は自信があるが、成績が落ちると途端に自信がなくなってしまうケースなど)
よって、本質的に”強固な自己肯定感”とは、周りの評価や相対的な比較に依存しない、絶対的な自己肯定感のことを指すのではないかと考える。
自己肯定感を手に入れるには
では、強固な自己肯定感はどのように手に入れたらいいのだろうか。
生来の性格や生育環境からすでに手に入れていられている人は別として、相対的な自己肯定感でなんとか生きてきた人が、これから強固な自己肯定感を手にいれるためには大きく二つのステップがあると考える。
1.自己肯定感を育てる
(1)内的アプローチ
◉自己理解を深める
・性格や知能等の観点から自分の理解を深める。
〈性格〉
・MBTIやエニアグラム等をきっかけに性格について理解を深める
・MBTIやエニアグラムを受ける際の注意点として、数十問程度の診断で自分の全てを理解できるはずはないので、あくまで自分はこういう傾向があるんだ、と自分を理解する一助程度に使う姿勢が重要かなと思います。
例えば、こういうことが苦手だからこうしよう、と言うようにうまく行動変容に使ったり、これまで気づいていなかったけれど、こういう一面があるのか、と言う自己理解の促進に使う程度が良いと思います。
・ちなみに私のMBTIはINTJ、エニアグラムはタイプ5でした。
※参考:https://www.16personalities.com/ja/%E6%80%A7%E6%A0%BC%E8%A8%BA%E6%96%AD%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88
〈思考能力〉
・心理検査・知能検査を受けて自分の得意・不得意を理解する
・私はウェクスラー式成人心理検査を心療内科で受けてみました。日本では検査だけを実施してくれることは少ないようですが、私は自分の得手不得手を客観的に把握してみたいと言う理由で、心理士さんに相談して最寄りの心療内科で受けました。言語理解・知覚推理・ワーキングメモリ・処理速度の4つの指標について、2時間ほどかけて心理士と一対一でテストを行います。一般に知られる中で最も信頼性の高い知能検査の一つで、受験後は2週間〜1ヶ月後ほど結果が出て、心理士からフィードバックを受けることができます。結果に一喜一憂するのではなく、自分の得意・不得意分野を把握すること、自己肯定感が高まりやすい得意分野での仕事を選ぶこと等が自己肯定感を高めていく上で重要ではないかと思います。
*参考:https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2013/133081/201317050B/201317050B0002.pdf
◉自己承認をする
・自分の感情を書き出す機会を作る
・具体的には日記やジャーナリングツールを使うのが効果的だと思う。ジャーナリングで素直に今の自分の感情や思考について可視化を行い、その感情などを否定も肯定もせず、ありのまま受け止める(=承認する)ことが必要だと思う。
・参考に私が使っているジャーナリングアプリです。休職中から使っていますが、悩みや感情を吐き出すことで頭が整理されることに加え、感情の変化を記録できるため、自分の回復度合いを可視化でき、自分にとっては有用でした。
*参考:https://muute.jp/
(2)外的なアプローチ
◉自己開示を行う機会を増やす
・自分の内面を話せる気軽な友人との関わりを増やしたり、深い話ができるコミュニティ(哲学カフェ等)に新しく入り、自己開示の回数を増やす
・具体的には「哲学カフェで週1回、自分の考えを共有する」「親しい友人に日々の感情を話す練習をする」など
・自分の直接の評価に関わらない仕事以外のコミュニティの方が、ありのままに振る舞える可能性が高いのでおすすめかなと思います。また、雑談という関わりよりは、より深く自分の価値観や考え方などの抽象的なテーマについて話せる場を作ることが効果的なような気がしています。個人的な実体験として私は哲学カフェやコーチングなどを始めてみたのですが、価値観などに関わる個人の在り方や自己の存在意義などと言った抽象的なテーマについて話すことで、自己開示できた、と言う充足感がありました。(あくまで私個人のケースでは、という話なので当てはまらない方もいると思います)
2.強固な自己肯定感への移行
◉一つのコミュニティ依存からの脱却
・社会人になるとどうしても主な居場所が職場になってしまいがちです。そうすると、いつのまにか職場での役割が、自分の存在意義になってしまうことも多くないのではと思います。役割を十分に果たせているうちは、問題が起きることは少ないと思いますが、もしその前提が揺らいだとき、人は存在意義を見失いかねないリスクがあります。そのリスクの防止のためには、一つのコミュニティ依存からの脱却が必要だと考えます。
・仕事以外にも複数のコミュニティに属して、多面的に自分の存在を受け止めてもらう機会を増やすことで、例えば仕事でうまくいかないことがあっても、職場への精神的依存度が相対的に下がっている為、自己肯定感の揺らぎを軽減することができると思います。
・自己の多面性を認識することで、複数の観点での自己に足支えされた、揺るぎにくい自己基盤を作ることができるのではと思います。
終わりに
今回は、自己肯定感について、私なりの定義とその高め方について考えを書いてみました。自己肯定感を高める方法は人それぞれだと思いますが、この文章が少しでも、自分の生き方に納得できる人を増やすきっかけになれば嬉しいです。初めてのnoteということもあり、読みにくい部分があったかもしれませんが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
ぜひ皆さんの考えや経験も教えていただけると嬉しいです。また、気が向いたときに、自分の思ったことや考えたことを更新していこうと思いますので、よろしくお願いします。