2021年6月の記事一覧
【読書感想】こんなにも切ない殺人者が、かつていただろうか。。。
1.『青の炎』貴志祐介出版社:角川文庫
発行年:2002/10/23
文庫本:496ページ
カテゴリー:ミステリー、青春、学園
2000年、第21回吉川英治文学新人賞や第13回山本周五郎賞の候補作に選ばれた作品であり、二宮和也主演で蜷川幸雄が19年ぶりに映画演出をした作品として有名である。
ホラー、ミステリー、SFという幅広いジャンルを描く貴志祐介の代表作であり、「国内倒叙推理小説の最高峰」
【読書感想】ほんの小さな綻びが、あなたを恐怖のどん底に陥れる。【ミステリ独立短編集】
1.『汚れた手をそこで拭かない』芹沢央出版社:文藝春秋
発行年:2020/9/26
単行本:237ページ
カテゴリー:ミステリ、サスペンス
第164回直木賞候補にも選出された、一風変わった独立短編ミステリーです。
著者の芦沢央(あしざわよう)さんは、「許されようとは思いません」(2015)で一躍有名になり、研ぎ澄まされたテクニックと、豊かな発想力を持ち合わせた作家さんです。
私は本作を読むま
【読書感想】主役は、小学生。敵は、先入観。世界をひっくり返せ。
1.『逆ソクラテス』伊坂幸太郎出版社:集英社
発行年: 2020年4月24日
単行本: 288ページ
カテゴリー: 学園、青春、短編集
伊坂幸太郎の「逆ソクラテス」(2020)は、2021年本屋大賞にノミネートされ(惜しくも大賞受賞とはならず😭)、第33回柴田錬三郎賞を受賞した作品です。
伊坂幸太郎自身も2020年で作家歴20年目ということで、「デビューして20年、この仕事をしてきた1つの成
【読書感想】あなたは忘れられない「恋」をしたことがありますか?
あらすじ4月、精神科医の藤代のものに、初めての恋人・ハルから手紙が届いた。だが藤代は1年後に結婚を決めていた。愛しているのかわからない恋人・弥生と。失った恋に翻弄される12か月がはじまる——
なぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去ってしまうのか。川村元気が挑む、恋愛なき時代における異形の恋愛小説。
感想新海誠や星野源・あさのあつこなどの多くの著名人が絶賛し、川村元気の全てが詰め込